木製戦闘機の制作 ソ連の木製戦闘機 イギリスの木製戦闘機 2 [2016年11月07日(Mon)]
日本人として、関心、興味などの触覚をあらゆる方面に伸ばしておくことが必要ではないだろうか。歴史から学ぶことが、日本人を強靭にするといえる。基礎研究を重視したい。
ソ連の木製戦闘機 ところが、イギリス、ソ連などはいつか起こる大戦争に備えて、 木材を高性能機に用いるための研究を続けていた。 このような一見時代遅れな、またきわめて基礎的な研究が 有事の場合役に立っている。 特にソ連の戦闘機群である。ヤコブレフYAK9型木製戦闘機は 木材の使用率が43%にまで上昇している。 しかもドイツ空軍のエースのメッサーシュミットbf109を 凌ぐほどであったという。 そのいずれもが木材を大量に用いた主翼、後部胴体、尾翼 を持っていた。それらはヒノキ檜、かば樺などの木を高分子化合物 で特殊な処理を行ったもので,堅く、それでいて粘り強く、 その上加工しやすく、耐久性も十分であった。 ソ連では50,000機を製作していた。 イギリスの木製戦闘機 イギリスもまた木製の高性能機を1938年に誕生させている。 デ・ハビランド・モスキート機で双発ながら戦闘、爆撃、偵察を 一手にこなす万能機であった。同機は、エンジン以外は全部木製 といわれるほど木材を多用している。自重に対する木材の比率は50%を 大きく超えていた。このモスキュートは6000機も造られ、 ドイツ軍機を圧倒した。 ポーキサイトが豊富であったアメリカでさえも木製戦闘機の試作を行っている。 これはベルP77という軽量戦闘機で1944年に初飛行をさせている。 アメリカの手回しの良さである。 戦後の航空自衛隊は 木材を使用した軍用機はステレス性が高まるのではないだろうか。日本の航空自衛隊の研究・開発部門ではどうしているのであろうか。日本の国土の70%が森林である。平野はわずかに14%しかない。ヒノキ、かば、など森林資源は豊富にある。基礎研究を徹底してほしいものだ。 |