外交の交渉事は事前に外務省などの裏方が打ち合わせを行い、調印できる体制を作り上げた時に、トップによる首脳会談が行われ、共同発表という段取りになっている。
そして、そのあと、昼食会、晩餐会を行いシャンシャンという進行になる。そのセットができて初めて首脳会談に臨むというのが普通の流れである。
今回も、アメリカと北朝鮮の事務当局により、ハノイ宣言が合意され、用意されていて、2月28日は調印のセレモニーになるはずだった。
アメリカ側の何らかの要因によりその事前協議による内容が覆された、裏切られたということである。
トランプ氏がロシア疑惑の問題が発火し、トランプ氏が変節したか、例のボルドン氏の暗躍によりハノイ宣言が葬られたのであろうか。闇の中ではある。
この交渉決裂により、トランプ氏の政治生命はかなり危うくなるのではないだろうか。再選は難しくなったと言ってよいかもしれない。
一方、金正恩氏の政治基盤も盤石なものではないだけに、これから国内の強固派を抑え込んでいくことができるかどうか、若き金正恩氏の試金石になるだろう。