硫黄鳥島は伊平屋島の北に位置する。
沖縄県に位置する硫黄鳥島の海底火山付近から、多金属塊状硫化物が採取されている。
この硫黄鳥島は、硫黄の産地として知られており、琉球王朝の時代はこの硫黄を中国の明などに輸出していた。
薩摩藩の時代でも中国貿易の重要な輸出物として硫黄が取り扱われ、薩摩藩が資金的に裕福であったのはこの硫黄によるといってもよいだろう。
この硫黄の貿易によって、資金を得、武器を買い入れ、薩摩藩は明治維新を成功させたのである。
この硫黄鳥島は火山噴火により昭和42年ごろには島民は撤収して現在は無人島になっている。
海底火山で、海底熱水域があるのは世界でも165ケ所しかなく、この硫黄鳥島と久米島、そして伊平屋島がその一つであり近海に貴重な鉱物資源が眠っていることが明らかになっている。
硫黄鳥島の海底火山は水深200mぐらいにあるもので開発するには程良い水深である。
また久米島、伊平屋島の水深は500−1000mある。
この多金属塊状硫化物の生成は海底火山の熱水活動域があるところで生成され、カルデラ状の地形とチムニーという堆積物の小山があるという。
そこに含まれるのは銅、亜鉛、鉛、鉄などの硫化物で構成されている。そして金、銀も少量ではあるらしいが含有されている。詳しくは発表されていない。
この採掘に日本海洋掘削の技術を生かすべきである。
海底資源を開発することができれば、日本はメタンハイドレートというエネルギー源の確保と鉱物資源の確保ができることになる。
但し、海底火山の近隣での採掘であるから噴火のリスクを伴うことも忘れてはならない。
日本はこの海底資源の活用を、技術力のイノベーションにより資源国になることも夢ではない。
日本が、昔、宝の島、ジャパングといわれたいたのは事実で、宝の島であった。