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海上防災の充実のための巡回研修会! [2007年11月02日(Fri)]

19年度最終回を舞鶴港で実働訓練も交えて実施

 当センターでは、日本財団からの助成を受け、講師を全国各地に派遣して防除技術等に関する巡回研修会を毎年開催しています。平成19年度最終回の巡回研修会は、京都府の舞鶴港で開催いたしました。
 地球環境の保全、特に地球の7割を占める海洋における環境保全は非常に重要ですが、昨年の海洋汚染の現状(平成18年1月〜12月、海上保安庁調べ)によれば、海洋汚染の発生件数は、合計470件でその中の306件が油によるもので、8件が有害液体物質によるものでした。
 これらの海上に排出された油や有害危険物質の防除活動は大変厄介であり、防除を的確に行うには、その地域に即した防除措置を指導する必要があり、今年度は釧路、秋田、金沢、境港で巡回研修会を実施し舞鶴が最終回です。


(巡回研修会の様子)


 今回の舞鶴港での巡回研修会は、10月28日(月)午前に舞鶴港湾合同庁舎会議室において座学を、午後は舞鶴港大野辺物揚場岸壁において係留中の船舶から重油などの特定油が流出したとの想定で、オイルフェンスの展張訓練を行いました。

 午前中の座学においては、当センター防災部業務課清野から、昨年11月に発生した小豆島沖小型タンカー海難油流出事故での3週間に及ぶ現場での防除作業の話を交えて、具体的な防除活動の方法を紹介するとともに、漁業組合、市町村や海上保安庁などの調整について説明したほか、オイルフェンスの展張方法、油処理剤のメカニズムと使用方法、海岸清掃での留意点、HNS事故への対応などについても説明されました。
 座学には、当センターの契約防災措置実施者契防者である飯野港運(株)のほか、関西電力(株)、日本板硝子(株)など10事業者と関係官庁から約40名の参加がありました。

 午後からは、午前中に説明をしたオイルフェンスの展張方法について、実地に現場で訓練を行いましたが、第八管区海上保安本部職員及び当センター職員により現場で指導、助言を行いました。


 (スライドを使用して事故事例を紹介)     (実地訓練での現場指導)
      
 オイルフェンスは、流出した油を囲い込み、又は流れてくる油を回収が容易に実施できる箇所に集めるときや、養殖施設等優先的に守るべき場所を流出油から守ために使用されるもので、海上では風や波、潮の流れの影響を受けるため、展張するにはいろいろな工夫が必要であることを直接参加者に指導しました。


     (オイルフェンスの展張状況)      (回収を目的とした直線展張)

 今回の研修会について、参加者に感想を聞いてみましたら、
@「先を考えた事故対応が重要だと分かった」、A「油処理剤に対する認識違いを知った」、B「対応事例等大変参考になり、有意義でした」、C「オイルフェンス展張訓練では、状況に応じた展張方法・工夫が必要であることが分かった」等々の回答があり、参加者のほとんどの方に満足をいただき成功裏に巡回研修会を終了しました。

 この巡回研修は全国を一巡し、本年度をもって一旦終了することとなります。
 実際に大規模な油流出事故が発生した場合には、法的責任のある原因者や関係企業のCSRによるものだけでなく、国・自治体のほか、地域の関係者やボランティアが参加して対応するのが実態です。
 一つの地域にとって油や有害危険物の流出事故が発生する頻度はそんなに高いものではありませんが、事故は島国日本のどこでも起きる可能性があります。また、一旦事故がおきますと、その地域に甚大な被害と環境へ大きな影響を及ぼすことになります。この被害と環境への影響を極限化するためには、関係者が力を合わせて直接作業を実施するとともに、ボランティアに対する的確な指導をする等により組織的に迅速で効果的な作業を実施することが不可欠です。
 しかし、めったに事故が起きないため、どの地域でも防除作業の知識・経験を持っている人が少ないのが実態です。今年度まで日本財団の支援を得て、当センターの140件を越える防除作業で蓄積したノウハウ等をベースに地域関係者のために実戦的な巡回研修を実施してきました。
 10年前のナホトカ号のような油流出事故がおきないことを祈っていますが、万一の場合に備え、競艇の収益金の一部からの支援が全国各地域の防災体制充実に大変役立っていることを紹介させて頂きます。
Posted by m100055 at 19:19 | 関連する成果物 | この記事のURL