さっきはごめんなさい [2018年06月18日(Mon)]
支援学校に通っているアマサワ君(仮)は、スケジュールをとてもよく読みます。 スケジュールプリントの遊びの欄を空欄にしていて、そこに遊びたい内容を課題前に書きこみます。遊びの時間は20分。早く課題が終われば、遊びの時間が長くなります。
前回は「ウクレレ」、その前は「ようかいウォッチ」と、本人の指さし選択のもと、後藤が書きこんでいたのですが、今回は違いました。
器楽の本を見ながら(ヴァイオリん ゆみ こやで)20分と自分でスケジュールに書きこんだので、
「こやで?」と聞くと、
「こうやって」と言いながら、弓をひく姿をジェスチャーで教えてくれました。 アマサワ君、2,3語文で説明してくれます。
以前は、プットイン課題のビーズを全て机に並べたり、 文字を書く課題では、プリントの白いところがないくらいに字を練習したり、 提示した事以外に時間を取られることが多く、課題時間の長さに遊び時間が減ってしまうこともしばしばあったのですが、 課題のスケジュールの中に、遊びの内容まで入れてから、課題時間が飛躍的に短くなりました。
そんな中、自立課題のキューブパズルの見本(完成図)を後藤に差し出します。 「見本はいらないの?じゃ、おわりかごにいれておくね」と言うと「ちがう」っと。
とにかく、見本が要らないというのはわかったので、受け取ると、納得してパズル課題に取り掛かりました。
なぜ、見本を置いておいたかというと、キューブパズルは6面あります。 見本がなかったら、6面全部作らなければ終われない気持ちになるかと思い、これは時間がかかるかもしれない! そっと覚悟を決めていたのですが。 キリンをささっと作るとあっさり終わりかごへ。
想定以上の課題の進度に、ヴァイオリン遊びがしたい熱い想いを感じます。 なぜ、現在ヴァイオリンが好きなのかというと、今お気に入りのアニメが「耳をすませば」だからだそうです。 後藤の持っているウクレレに、棒(弓がわり)をあててヴァイオリンに見立てて遊びます。
そんな中、iPadで感想を書き終わったあとに、違うプリンター設定のままプリントアウトをしようとしていたので、
まほろ「ごめんなさい。設定違かったので、直していいですか?貸してください」 と言ったら怒りだし・・・
まほろ「ごめんなさい。でも直します」 と半ば強引にiPadの設定を直したところ、「だーーめーー!!」バシッ!!と腕を叩かれました。
アマサワ「いたい。せんせ びょういん」
と言っていましたが、 まほろ「痛くない。でも、仲直りしたい。謝ってほしい」
と言うとスルー。
まぁ、プリンター設定が間違っていたのは、後藤のミスだしなぁ。 ということと、止めて欲しい行動には基本的に過剰反応しないことが望ましいので、そのままスルーして次の予定に進みました。
その後、ヴァイオリン遊びと妖怪ウォッチで遊んでいたアマサワ君。 そして、帰る前におやつを選んでいた時のことです。
アマサワ「せんせ、さっきは ごめんなさい」 まほろ「うんうん。これで、仲直りね」
と冷静に言いつつ、心の中で『さっきはごめんなさいって、ずっと謝りたかったんだな』と胸が高鳴っていました。 その場ですぐ謝れなくても、落ち着いたら言える。 人に、謝ることができない子に対して 「落ち着いてから言えばいいよ」「お手紙に書いて渡してもいいんだよ」 と、他の人に謝る際のアドバイスは、今までいろいろしてきましたが、 自分からごめんなさいが言えるアマサワ君が一段とかっこよく見えました。
最後に、アマサワ君がぬりえをしたヴァイオリンです。

まほろ
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Posted by
サポートネット
at 21:26