『海がきこえる』観ましたか? [2025年07月20日(Sun)]
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■『海が聞こえる』 ジブリ映画『海がきこえる』がリバイバル上映中。恥ずかしながら私、原作を読んだことはあるものの(回想シーンと今がパラレルで読みにくく全く面白いと思えなかった記憶が)、今回初めてこの作品を劇場で観て、こんなにいい作品だったとは!と気付かされました。まあ、描写抜きに想像させるシーンが多いので、公開当時(1993年)の14歳の少年時代に観ても私は分からない事だらけだったと思います(笑) ■現代人こそ学ぶべき時代 『おもひでぽろぽろ』よりも今の30〜40代には日常に近く、感情移入しやすいのではないでしょうか。当時の吉祥寺駅や高知城など手描きの描写で、背景も含めて全部どこか見たことあるような懐かしさ。それでいてスマホどころかポケベルもなく家の電話引っ張って男女がヒソヒソ会話したり、見て見ぬふりをしたり、いつの時代も人間は変わらないなぁと思わされる安心感。TVや服装など、至るところに昭和を感じるシーンだらけ(ギリ平成の作品ですが)で、観た人は何処が一番エモかったか感想戦になる事は不可避です。 ジブリの若手が作った高校〜大学生を描いた青春映画で、宮崎駿監督からは酷評(アニメは「こうあるべき」を描くべきところ本作は「こうある」止まりだから)と言われていますが、むしろジブリ好きではない人にも通用する瑞々しい作品だと思いました。 印象的だったのは登場人物が全員のっけから、未成年の高校生とは思えないほど自立しているところ。大人(大学生以降の同窓会シーンでは一部オッサン)。登場人物の土佐の男性も女性も力強く、あの時代の良さが全面に滲み出ています。決断力も凄い。前半のハイライト(と私が勝手に思っている)のシーンで、主人公の親友が美術室で書いた未来を案じるメモは、今の大人や政治家でもまず書けないでしょう…今もシビれが止まりません(^^ヾ § 作品を通じて一番感じたことは、人と人の心の距離が近い事です。皆、助け合ったりぶつかったりして必死に生きていますが、どれも小細工なしの真剣勝負。私たちがテクノロジーや装飾の便利さと引き換えに忘れてしまった(ことすらも忘れている)大事な心と体(と金)の使い方の数々にハッと気付かせてくれる作品でした。 そしてラストのクライマックスシーンは、子どもだったらまず理解できない・・・(詳しくは劇場でどうぞ)ですが、政治の話も出てきてつい一人反応してしまいました(笑)。 男子校出身の私は共学校の文化祭の盛り上がりなど知る由もないのですが、ある程度人生経験を重ねてから観た方が間違いなく楽しめる作品で、恋愛が主題とはいえ、地方と都会、友人・親子関係、貧富の差、権力との対峙スタンスなど、多様なワクワクする見方がちりばめられているようで、こんなに日常に興奮する要素があったとは!と思いました。 ■余談 こんなに清々しくいい作品がTVで再放送されないのは未成年飲酒シーンが問題だとか言われます(関係ない余談ですが『雲のように風のように』も大好きな作品ですが、同様に未成年喫煙がネックで再放送しないらしい)が、このヒロインの‘背伸び感'こそが本作の重要なキーになっているので、勿体無い・・・。 今週金曜(7/25)まで3週間限定上映中ですが、見ていない方は是非この最後のお休み中にどうぞ! ◇柏のキネ旬はもう1日1回に減っていました(・_・;) https://kinejun-theater.com/showing/67ed0bc8c434370f5aaee85f |




