あっという間に3月。
身体を通り抜けていく風に
春の陽気を感じたり、まだまだ冬の冷たさを感じたり。
季節の移ろいが肌感覚で分かる季節はとっても好きです。
久しぶりに訪れたギャラリー。
やっぱりホンモノに触れると心が研ぎすまされます。
中村宏さん。日本を代表する画家。
きっと私は彼にどこかで会っているような気がする。
だけど、これまでしっかりと見つめてこなかった。
多くの素晴らしい作品に出会うことはそれだけでも価値のあることだけれども
その分、刺激と情報量が多すぎて
きっと頭の中が処理しきれないのだと思う。
今回の作品展は60年代から80年代にかけて制作された作品が中心でした。
「聖少女」セーラー服を着た女学生の冷たくて寂しい目が印象的。
この女の子は中村さんの代表的なモチーフの一つなんだそう。
現実世界に生きることをやめ、狭間で冷静に世の中を静視する。
1970年代に描かれた作品とは思えないほど、いまの時代に通じるところがある気がする。
この構図はなんとも不思議で引き込まれていくものがある。
列車の奥へ、奥へと入っていって、そのまま異次元に行ってしまいそうだ。
「望遠鏡列車」この作品を見て、直感的に感じたこと。
「少女舟」もしかしたら、いまの時代を生きる少女は
硬い鎧を纏って、行く先も分からずに迷子になっているのではないだろうか。
自分自身を素直にさらけ出すのが怖くて、大砲背負って
一人大海原で泣いているのではないだろうか。
※ギャラリーの許可を得て撮影しています。*******************************************************
Gallery 58
東京都中央区銀座4-4-13 琉映ビル4F
Tel・Fax 03-3561-9177
12:00pm-7:00pm(最終日5:00pmまで) 日曜休廊
会期 2015年2月23日(月)〜3月7日(土)
http://www.gallery-58.com※浜松市美術館でも特別展示開催中!
「絵画者 中村 宏展」
平成27年2月14日(土曜日)〜3月29日(日曜日)
午前9時30分〜午後5時(入館は、午後4時30分まで)
(14日(土曜日)のみ午前10時開館)
http://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/artmuse/tenrankai0917.html#a