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襖絵の美しさに酔いしれる @天台真宗総本山 西教寺 [2014年03月18日(Tue)]

湖国・滋賀にはまだまだ知らない魅力がたっぷりなんです。

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25体の石仏のうち、お気に入りを探すのが必死。
これがクライマックスですよ!!
可愛いでしょ!それぞれがなんとも愛おしいお顔をしているんですよ!
ちなみに、右の大きな石仏が阿弥陀如来さんです。

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この顔なんかも大好きです!
日本昔話に出てきそうですよね。

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さて、始めからテンションが上がり気味なんですが…
今回行ったのは、西教寺。
滋賀県大津市坂本にある大きな大きな山寺です。

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西教寺、正しくは天台真盛宗総本山戒光山兼法勝西教寺。
聖徳太子が創建したと伝えらています。

一度は荒廃するものの、真盛上人らが再興したことにより、
名称に真盛宗と付けられているのです。

そして、こちらのお寺。
入ってみるとわかりますが、至る所に
さる!さる!さる!!!

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さるだらけなのです!
普通、瓦には邪気や蓮の花があることが多いのですが
西教寺はさるなんです。

どうして、さるがこんなにもたくさんあるのかというと…、
ときは室町時代。
坂本で起こった徳政一揆の首謀者が
西教寺を見事復興させた、真盛上人だと誤解した
僧兵たちが、西教寺に攻め入ったのです。
境内には人影がなく、聞こえるのは鉦の音。
その音を頼りに辿っていくと、本堂に一匹の手白のさるが
上人の身代わりになって鉦を鳴らしていたそうな。
さるまでもが念仏の教化を受けているのだと感じた僧兵は、
その場を立ち去ったのです…。

いまもさるたちが、西教寺を守っているのでしょうか。
普段はのんびり、ぼけっとしている私でさえも
感じるほどのパワー。

さてさて、こちらの西教寺の見どころは、
ご本尊阿弥陀如来です。
丈六(4.85m)の大きな寄木作りの如来さま。

お顔も美しいですが、もっと美しいのは光背の飛天たちです。
ゆるゆると空を泳ぐ姿がなんともうっとり見とれてしまいます。
また、柱の極彩色もはっきりと残っており、
非常に保存状態の良いお寺です。

そして、襖絵も素晴らしいです。
鶴の間、賢人の間…狩野派の襖絵で
動物や植物の動きがべらぼうに繊細なのです!
今にも動き出しそう…
また、豊臣秀吉公が居たとされる間にも豪華な襖絵が。
でも大阪城みたく、黄金の茶室なんてケバケバしいものではなく
もっと質素で、でも地位・権力が好きな人なのかなと思わせる絵でした。

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お庭もとってもキレイ!
何と言っても小堀遠州作。
雪深い凍てつく冬の日も
新緑芽吹く爽やかな初夏の日も
四季折々の美しい顔を見せてくれるのだとなと思います。

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ぐるりと回って感じたことは、
西教寺ってやっぱり強力何かから護られているということ。

もちろん、総本山だからということもありますが、
どこか背中を押してくれるような力をもらい、
私も力を預けた気がしました。

惜しくも、途中でデジカメの電池が見事に無くなってしまい
仕方なく別なもので写真を撮ることになりましたが、
もし、デジカメが生きていたら
日曜日中に東京へ戻れなくなる位に
はまり込みそうでした笑

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西教寺
滋賀県大津市坂本5丁目13-1
TEL 077-578-0013
拝観料400円
http://www.saikyoji.org/index.html
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