一歩踏み出す旅 @繖山山 観音正寺 [2015年06月14日(Sun)]
やっぱり、人はちゃんと自分の足を使わなければならないのだ。 「楽」や「効率」よりも「地道さ」や「努力」無しでは達成感は味わえない。 今回行ってきた観音正寺は、そこにたどり着くまで多難な道のりだった。 ひとつ、久しぶりの運転で狭い山道を登らなければならなかったこと。 ふたつ、その途中で脱輪し、真昼間の暑い中、 JAFを待たなければならなくなったこと。 みっつ、JAFを呼んだものの、会員ではなかったので 破格の値段を支払わなければならなかったこと。 よっつ、炎天下の中で喉が渇いていたけれども、 周囲にオアシスはなく我慢をせざるを得なかったこと。 いつつ、喉の渇きに加えての、この急勾配の石段を登らなければならなかったこと。 むっつ、無知のためにパンプスを履いてしまっていたこと。 ななつ、普段の運動不足のために、息が上がり、肺呼吸が痛くなってしまったこと。 要するに、今回のすべての原因は自分に返ってくるものばかりで 多難というよりも、自業自得といった方が正しかったのかもしらない。 しかし、苦行の先には浄土が待っている。 たどり着いた観音正寺には、素晴らしい千手観音様がいらっしゃったのです。 観音正寺HPより引用 そもそも観音正寺は、605年に聖徳太子によって開基されたと伝えられています。 昔々、聖徳太子が愛知川に差し掛かったとき、人魚と出会ったそうな。 その人魚は大層苦しんでおり、それを解消するべく千手観音像を彫ったところ たちまち人魚は元気になったそうな。 のちに、その千手観音様を本尊とし、観音正寺が建立されました。 めでたし、めでたし。 と言って終わりませんよ!もう少し続きます。 御本尊様は、1993年の失火により一度は焼けてしまったものの、 2004年に、新しく千手千眼観世音菩薩坐像が造立されたのでした。 丈六(4.8m)の大きな仏像は、総白檀造り。 インドから輸入した白檀の原木を使って彫られているのです。 その姿は圧巻。 大きさもさることながら、まだ新しい観音様なので、 木が本来持つエネルギーに満ち溢れているようでした。 もともと千手観音像の「千」は、無量円満の意味があり 完全無欠のスーパーマンということで、その名が付けられていますが 多くの像は脇手に40本の手を有しており、一本の手で25人の人を救えるとされています。 千手観音様に会えることも、石段を登ったご褒美の一つですが、 この見晴らしの良い景色も本当に心地よいのです。 そして、御朱印もいただきました。 いろんな厄が落ちたように、気持ちも楽になりました。 いつか、きちんと西国三十三所を巡りたいと思います! ************************************* 西国三十二番札所・白檀観音の寺 繖山山(きぬがささん) 観音正寺 〒520-1331 滋賀県蒲生郡安土町石寺2番地 TEL:0748-46-2549 http://www.kannon.or.jp/index.html |