このところ(本日も)

暴風雨を伴う荒れ模様で暦だけでなく
肌で感じる季節も確実に冬に向かっている

と感じるますね


マリスクラブ柏崎ではMJ700VNR(以下VNR)という艇を所有してます。
マリンスポーツ財団から10年位前に柏崎へ譲渡してもらい譲渡前は全国の
体験乗船会場や大阪(二色浜公園)でパトロール艇として活躍してました

回転灯とサイレンを備えたVNRは柏崎を主戦場に移して10余年、外見は随分
くたびれましたが機関は良好で何ヵ月

下手すると1年近くエンジンをかけて
なくとも必要な時にはちゃんと始動する

頼れるアイテムでした

ただ今季はシーズン当初から【セルが回らない=エンジンがかからない】
という状況となり繁忙期(夏季)には手を掛けていれないのでシーズンオフ
退役も視野に入れながら【何が悪いのか?】本日分解をしました。
当初【エンジン焼付】と【ジェットポンプ内部インペラ固着】2つの原因を想定
まずはポンプの固着を疑い底面のスコープゲート(カバー)を外してインペラに
モンキーレンチを掛け力任せに強引に回します

インペラは回るのですがある部分にインペラの羽根が来ると必ず引っかかる=
ガッチリと喰いつくので原因はエンジンではなくジェットポンプと断定して更なる
分解作業へと進みます


ライドプレートを外すとジェットポンプが姿を現します・・この中にインペラ
(プロペラ)が入ってます


ジェットポンプAssyを降ろしたら全部分解してインペラと干渉してるであろう
故障の本丸=ハウジングを取り外し確認します


思った通り3か所ハウジングのスリーブが塩噛みによる膨張を確認しました

水(海水)を内装のインペラで昇圧して高圧で噴出させるという構造のため
構成部品の合わせ面、打込みスリーブも用いているのでミクロン単位の隙間も
クリアランスとして存在するので毛細管現象は不可避とも言えるわけで・・
ハウジングに関しては重要機能部品として定期交換が望ましいのでしょうね


この先は他にも修理した方が良い場所もあるので全ての交換部品の見積りと
来年定期検査なので検査費用も勘案、存続or経済的寿命=退役とするか

年内中に方向性を決めなければなりません

みなとまち海浜公園では水上パトロールの他に船体に傷みを伴う水上作業も
少なからずあります・・心苦しいことですが小奇麗な船を使うことに躊躇する
シーンでは老朽船に頑張ってもらうことが多く

作業中、このカラーリングが
周囲に有効に作用することもVNRを作業に使う理由であります。
今回キッチリ修理してもう少し頑張ってもらおうか思案のしどころです

VNRは働く乗り物として見学の子供には人気であるだけに悩ましいですね

ジェットポンプを外して

エンジンは呆気なく掛り相変らず機関良好です

個人的には警戒艇として水面で働くVNRの雄姿を来年も見たいです・・