• もっと見る

茨城・学びの会情報発信ブログ

「茨城・学びの会」月例会の報告を中心に発信しています。明日の学校づくり・授業づくりのために,会員のみなさんや授業づくり・学校づくりに関心のある方からのコメント等をいただければと思います。


9月例会の報告 [2013年09月30日(Mon)]
茨城・学びの会 9月例会

9月例会写真



9月例会写真


1 授業事例研修  
1年理科「植物のなかま分け」
常陸太田市立峰山中学校 宮田英男先生
(1)授業者から
新指導要領より,これまで植物のなかまと考えられてきた藻類が植物とは異なる生物であると分類された。そこで「藻類は植物なのだろうか」という課題を設定し,藻類のからだをじっくり観察することや根拠を明確に示して表現する活動を通して,植物のからだのつくりについてより深く理解させたいと考えた。導入の部分と資料との関わりを特に意識して授業を行った。技能面では,既習事項でもある顕微鏡の使い方(試料を薄く切って光を透過させやすくすることなど)がまだ身についていないことがわかった。
(2)グループ協議と共有
・生徒たちは教科書や資料にもどって植物の特徴を何度も確かめていた。
・すぐに夢中になる男子と冷静に見ている女子の興味関心の違いが見られた。
・授業開始からグループになるまで9分程度で,簡潔な導入だった。
・藻類が植物かどうかを考えさせること自体難しいのではないか。
・植物の学習としてチャレンジさせることによって植物の特徴を何度も確認できた。
・先生は考えている生徒に余分に話しかけないことで生徒の学びを保障していた。
・学者もわからないことに挑戦さることで,いつか藻類に興味をもって,専門書を読んでみようと思うような生徒がいれば授業で取り上げた意味があると思う。
・理科では,実験の考察を全てのグループに発表させて終わることが多い中で,本時のように,今後の研究で分類が変わるかもしれないという終わり方もあると思った。
・教師が教科書をよく読んでいないことが指摘される。その中で,この授業では教科書や資料集をよく使っていた。教科書の行間を埋める教師の教養が求められる。

9月例会写真


2 10分間講話  
 「種をまき育てつなぐ〜茨城・学びの会のとりくみ」茨城・学びの会代表幹事 根本光子先生
(1)資料(略)
(2)根本先生から
・実りある力量形成のために,研修会をより充実感のある1日にする。
・よい授業を見ることにこだわらず,課題のある授業から学ぶことも大切にしたい。
・リフレクションを重視することには変わりはないが,デザインの力量をつけるために,未完のデザインを持ち寄り検討し合ってから授業を実践し,それからリフレクションするという研修があってもよいのではないか。授業をデザインする力がないと授業も見えない。特に子どものつぶやきをキャッチするための「網」を張っておくことで,どんなつぶやきが聞かれたら授業のねらいに沿ったことになるのか,授業デザインから関わっていると授業の中でもよく見えてくるのではないか。事前の検討は,時間の確保などが難しければインフォーマルなものでもよい。
・学びの会の裾野が広がってきているが,会員の多様なニーズに応えるには,さらなる質の充実が求められる。サークルでの教師の学びが子どもの学びにつながる。
・次世代への移行と継続が課題であるが,少しずつ手応えを感じている。
・茨城のそれぞれの地に「学びの会」ができて,それらが緩やかなネットワークでつながることを願う。
・校内研修の自助努力が課題である。外部講師が来る時以外には,校内で書物による理論研究や,もがきのたうち回るような授業実践を積むことも可能だろう。そこから見えてくる課題について外部講師に支援を求めることにより深まりのある研修になる。
・とにかく焦らず,学校の実情に即した学校づくり・授業づくりを心がけたい。

3 学びの共同体夏季研修会報告 牛久市教育委員会指導課 本橋和久先生
(1)「協同学習を英語に取り入れるための課題」  和歌山大学 江利川春雄先生
@知的レベルの高さと英語運用能力・教科レベルの低さのギャップ
「モチモチの木」(国語では小3・英語に訳すと高3のレベル)
A協同する必然性は課題から
個人では到達できない課題 (発達の最近接領域のレベル・協同すればできる)
英語が使いこなせないから「やさしい課題」(協同の必然性をなくす)
B教科書を使った授業づくり
教科書をつかってどう深めるかを本気で考える必要
発問の設定でレベルを上げる
ア事実発問:正解はテキストに書かれている(読めばわかる)
イ推測発問:正解がテキストに書かれていない
ウ自己関連発問:テキストと子どもをつないで尋ねる
C目標設定を高度化する
単に構文の練習だけではなく,それを使ってさらに自己表現すること
(2)「英語の学びで大切にしたいこと」埼玉大学 北田佳子先生 
@言葉としての英語の学び  
切なる教師の思い「スキルトレーニングの時間を確保して定着させたい。」
でも,できない子ほど「考えずに意味なく反復すること」を一番きらう
有無を言わさず覚えさせるより「考えながら覚える」しかけを
A英語のアートとしての側面
あこがれ(英語をつかってみたい・かっこいい・美しい・美術や音楽のような側面)
あこがれがあるから反復練習に耐えられる
あこがれは英語の教師にしか与えられない → 英語の入り口に立たせること
B言葉としての英語に向き合う
できないことを必死で隠そうとする姿や英語などわからなくても平気という明るさ
自分の本当のことを書きたいという思い
でもどう書いていいかわからない(単なるドリルでなく「ことば」として向き合う姿)
それをどう支えるか

◇今回は,福島県白河市の小学校の校長先生,信州大学大学院で学んでいる現職の先生も参加してくださいました。ありがとうございました。



9月例会 [2013年09月05日(Thu)]
9月の例会案内です。

9月例会のご案内
<< 2013年09月 >>
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
リンク集
月別アーカイブ
日別アーカイブ
カテゴリアーカイブ