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茨城・学びの会情報発信ブログ

「茨城・学びの会」月例会の報告を中心に発信しています。明日の学校づくり・授業づくりのために,会員のみなさんや授業づくり・学校づくりに関心のある方からのコメント等をいただければと思います。


7月例会の報告 [2013年07月21日(Sun)]

7月21日(日)の例会では以下のような内容で研修が行われました。

1牛久市教育委員会指導主事 本橋先生からの話題提供

7月例会


7月例会


2稲敷市立根本小の小林先生(3年理科)の授業DVDを視聴しリフレクションを行いました。

7月例会


7月例会


7月例会


3那珂市立第二中の伊藤先生(3年英語)の授業DVDを視聴しました。


詳細は本橋先生がレポートしてくれました。(本人曰く「精度は高くない」そうです?)

1話題提供 牛久市教育委員会指導課 本橋 和久 先生
(1)現在取り組んでいること 
@基本理念
「ひとりひとりの子どもに質の高い学びを保障すること」
Aどうしても越えられない壁
・教師は「教える師」か
・ひとりひとりに1対1で対応することが「学びを保障」することか
(2)足場かけ(Scaffolding)について考える
@最近接発達領域と足場かけ
“What the child is able to do in collaboration today he will be able to do independently tomorrow” (Vygotsky)
A 足場かけのレベルとタイプ
ア 机間指導による足場かけ (soft scaffolding/contingent scaffolding) 
・教師による1対1の支援 
・子どものその時のニーズによる偶発的な支援
・大規模学級・多様なニーズには対応困難
イ 専門家による足場かけ (hard scaffolding/embedded scaffolding)
・教師が予めヒントや資料を用意   
・専門家(熟達者)の支援によって学習者を引き上げる
ウ 互恵的な足場かけ (reciprocal scaffolding)
・2人から4人の協同(collaboration)による足場かけ
・互いの経験や知識から学ぶことができる
・メンバーは足場を共有し,課題を解決していく
・課題に取り組みながら,足場は絶えず変化する
(3) 参加者からの意見
・ひとりひとりに「学び」を保障しようして内容のレベルを下げてしまうことがあるが,それでは「質の高い学び」を保障することにはならない。質と学びの保障をいかにして追究していくかが課題である。
・学べていない子どもが見えない,見えていても支援する手だてをもたない,見えていても関わらず平穏に授業を流してしまう等,根本的な課題が見られるのも事実。
・考えるのが面倒だと思う子どもには,教科書からワークノートへの穴埋めのようなことが楽だと思える。そして教師も,その姿を見て学んでいると思ってしまう。


2授業実践発表T 稲敷市立根本小学校 小林 和雄 先生
3年 理科 「ものの重さ」
(1)授業のあらまし
・課題「体重計に片足で乗るようにして体の形を変えると重さはどうなるか」
◇授業者説明:他の実験(アルミフォイルや水など)との関連で「体の形を変えると」という言葉をあえて入れた。
・選択肢「2倍になる・半分になる・かわらない・その他」
◇授業者説明:選択肢を用意したのは,ここで混乱させる必要はなく,どの子どもにも答え易くするためである。
・「体重計に乗って体に力を入れたら重さはどうなるか?」などの問いで既成概念を揺さぶる。
・重さに関する実験(体重・紙・水・積木・アルミフォイルなど)を全員が見た。
◇授業者説明:自分の好きな方法で重さの実験をするという考え方も同僚から出されたが,子どもは自分の経験していない実験について同じステージで語ることはできないと考えて,同じ実験を全員に経験させるようにした。
・友だちの考えを聴いて自分の考えは変わったか。変わったらその理由を説明する。 
(2)参加者から
・条件や予想を整理しておいたことにより,子どもたちが考える足場を共有できていた。
・意見を交流する時間を長くとらなかったのは,重さの導入でもあり,気づきを全員で共有することを優先したからである。
・複数の実験で得られた結果を考え合わせるところで思考力が求められる。ひとつの実験だけでは,そのような思考は展開しにくい。
・形式的な学び合いに欠けているものは何か。理科の真正の学びに挑戦した授業だ。
・授業者は子どものつぶやきをよく拾っている。子どもが見える,テキストが見える,ということの大切さを改めて考えさせる授業であった。
・いわゆる典型的な学び合いの授業展開にしなかったのは,小学3年生の何の理論も持たない子どもたちをグループにして重さについて語らせてもだめだと判断したからである。
・小学3年生の段階での学び合い(学びの作法)を導入していくのに必要なステップだ。
・教師が用意した課題と足場が子どもたちを学びに夢中にさせた。
・自由に発想してよい,様々な方法で,と言われても困るのが子どもたち。考えるきっかけを教師が用意したことで,却って自由に発想をめぐらせることができていた。

3授業実践発表U 那珂市立第二中学校 伊藤 紳一郎 先生
3年 英語 「間接疑問文の発展 映画の字幕を考える」
(1)ビデオ視聴  
◇授業者不在のため,解説なしでビデオ視聴のみ行いました。次の機会に是非くわしく話をききたいと思います。
(2)参加者から 
・映画の台詞からの引用だったが,英文の素材として優れた文だと思う。
・本時には確認できなかったが,テキストの音読について授業者に訊いてみたい。
・キャプションの制約(1秒間に4文字)を伝えてから,生徒たちの学び(推敲・言葉選び)が本格的に始まった。
・英語における真正の学びを問い直す上で参考になる実践だった。
・間接疑問文の構造や意味について,本時に改めて確認する必要はなかったか,生徒の実態を踏まえて授業者から訊きたいと思った。



6月例会の報告 [2013年07月04日(Thu)]
6月30日(日)に行われた例会の報告です。川崎学びの会代表・学びの共同体スーパーバイザーの馬場英顕先生をお招きして,「算数・数学における真正の学び」という内容で,学びの共同体で実践されている授業づくりを丁寧にかつ質の高いプレゼンテーションをしていただきました。以下に掲載するPPTについては,馬場先生の著作権下にありますので無断でのご利用はご遠慮ください。

以下,馬場先生のPPTです。
算数・数学における真正の学び

「学び合うTOMOへ」茨城・学びの会代表 岩本泰則


6月例会写真・PPT



会員からの感想

自力解決については,名称とともにその必要性や活用法について長年不思議に思っていました。個別探究というのであれば,ひとりであれこれ考えてみる時間であり解決できなくてもよいという含みが感じられますが,自力解決というと,どの子どもにも1人で解決することを求めるのか,そもそもこれから新しく学ぶことを全ての子どもが自力で解決できるのか,それならわざわざ授業で取り上げなくてもよいのではないかと。今日の馬場先生のお話をうかがってようやく腑に落ちました。自力解決できるレベルでは学びの質は高まらず,苦手な子には忍耐を,得意な子には退屈を強いる,何より子どもを孤立させ,学びから離れさせるということ。私たち教師は,自力解決を入れなければ子どもたちの中に交流するコンテンツが生まれないと思ってきました。しかしそれは教師の論理であり,子どもの思考過程や発達段階をよく理解しようとせず勝手に思い込んでいるだけではないか。しかも,真摯に授業づくりに取り組む中でよかれと思って取り入れています。改めてヴィゴツキーの発達の最近接領域の概念を学び直してみようと思いました。全体を通して,学び合い,真正の学びについて,豊富な映像で学びの事実を見ながら解説してくださり,改めて頭の中がクリアになったような気がします。今日はありがとうございました。

6月例会写真・PPT


私の認知心理学などの専門領域の学びはつたないもので,せいぜい児童心理(金子書房)を毎月購読している程度でした。馬場先生の言うところの学びは子どもの心理を深く捉えての理論と実践であることがよく理解できました。なぜ課題を工夫し協同学習にもちこむと子どもは学ぶことに夢中になるのか。これはどこの実践校でも見られる風景ですが,ここに子どもの心理を見事に生かした学びが仕組まれています。子ども同士の人間関係が十分に育っていなくても,同時進行でこれを進めていくと学び合う学びが次第に姿を現してきます。改めて不思議なことだと思いますが,実は個人的にはあちこちで実践されている教育方法であると思います。ただその実践例が少なすぎて紹介されないことが多いということなのでしょう。「教室にはできる子とできるようになりたい子しかいない」と村瀬公胤先生が話してくれたことがありますが,教師側にこの前提があることが重要です。これがなければ学び合う学びを仕組むことは不可能になってしまう気がしています。馬場先生の実践の中にすでにその考え方があって,さらに子どもの思考をていねいに追っていリフレクションが実現できていたこと,教科の学びを常に工夫・創造し,どうしたら子どもが深く学べるのかを追究していくことが何より大切であることを改めて学び直しました。

6月例会写真・PPT


1 教科の本質に迫る学びを求めて
一人一人の学びは仲間との対話による「学び合い」によって成り立つが,教科の本質に迫る学びを生むためにも,教師による学びを深める教材研究の必要性が指摘されている。今回のテーマ「算数・数学科における真正の学び」は,私にとっても今日的な問題意識の一つであり,とても興味深く参加することができました。特に算数・数学科の学びで何を大切に子どもと向き合うか,その教科の本質に迫る学びのデザインをどう構成するか,研修を受けながら考えることができました。
2 「数学する(Do MATH)学びへ」が深められれば
 今回の研修の中でもっとも学んだことは「数学する(Do MATH)学び」である。数学という学問とどう向き合って,どうのように学びに深めるか,数学の扉を開いた時間でした。先行研究を紐解いていない私にとって,講話から学んだことは,数学する学びに深めるための「課題を改作する必要性」である。その事例として,携帯電話の料金(一次関数)や円柱の展開図等が示された。子どもの興味ある内容から数学するおもしろさへの途切れることのない授業デザインの必要性を実感しました。また,課題については,「わかるようでわからない」「子どもの疑問と問題のずれ」 などの指摘もあり,「体積」といわず「大きさ」を求める課題のような学びが広がるような教師の対応の必要性も指摘されました。「数学する」ために,その単元の本質や課題のおもしろさの分析から教材研究の第一歩を踏み出すことが学びを深める基本であることを授業の映像からも学ぶことができました。
3 教師の専門性の一つ「臨機応変の対応」
馬場先生は,授業の中での教師の対応について「臨機応変」という言葉を使っている。臨機応変の対応について,@そこで起きていることを感受する。・聴くことを重視・つぶやき,ささやき,しぐさに注目 Aつたない発言の背景にある理を読む Bつなぐ,もどす C「ずれ」「異質」を活かして思考を深める D子どもの素朴な疑問に応じる ことを指摘している。この中で印象に残っている事例として,Bにかかわる「困っているところを発表させ,みんなで考える」対応である。自分はどこまでわかっていてどこがわからないのか整理させ,それを学級全体に広げ考えさせるつなぎである事例から学び,授業の中に取り入れたい対応である。
4 今後につなげるために
「数学する学び」によって,数学のもつ奥深さやおもしろさ,さらには数学という学問から生きる知恵をも学べるような気がする。ということは,この「数学する学び」という概念を授業者は自分なりに受け止め,授業のデザインを構築する必要があるだろう。馬場先生からは,算数・数学の真性の学びにつながるキーワードである「数学する学び」について,さらにお話が聞きたかった。何かヒントとなる文献があれば紹介していただきたい。もちろん多くの学び合いの実践の中から,事例研修を通して学ぶことではあるが。
短い時間でしたが,本当にありがとうございました。またお会いできる日を楽しみにしています。


『授業中は息をひそめるように過ごし,休み時間や放課後になると別人のようにいきいきする。』『教室の外では発揮される知恵が教室では息をひそめる。』という言葉を聞き,悲しいことに,私の頭に何人かの子どもの顔が浮かんできました。ですから,「このような学びから疎外されている子どもを救い,全ての子どもの学びを保障するために学び合いが必要なのだ」という馬場先生のお話は,改めて考えさせられる事が多くありました。今回は,学び合う子ども達の事例をたくさん見せていただきました。それらの一つ一つから,関わるということが生み出す力を感じることができました。『体積』の授業では,表面積と体積の違いについて,自分なりに考え,分からないを出し合い,仲間と学んでいく子どもの姿を見ることができました。一方的に教えてしまえばあっという間に終わってしまう学習ですが,それでは,縦×横×高さという公式をただ覚えるだけの勉強になってしまいます。でも,「何となく違う気がする。」というもやもやしたものを抱き,それを仲間と一緒に議論し,すっきりさせていくことで,表面積と体積の違いについて気づいたり,公式へと繋げて考えたりすることができるのだということが分かりました。『携帯電話の加算料金』の授業では,その始まり方にとにかく驚きました。先生は課題について何も説明せず,「今日の課題やってみて」と言って授業がスタートする。子ども達は,一生懸命アイディアを出し合いグループで解決していく。そして,一度全体で共有した後,先生は,グラフ用紙を子どもに与える。その時も,「これを使って,全体で見て比べて。」とだけ言って,詳しい説明をしない。先生の言葉がとても少ない授業でした。でも,子ども達は,友達と関わり合いながら,必死で課題解決に取り組んでいく。そして,数字だけ見ていると見えてこない関係が,グラフに表すことで,見えてくる。グラフに表すことのよさを自然と学んでいくような授業でした。先生が長々と説明しなくても,必要な物を頃合いを見計らって提示してやるだけで,子どもの学びは成立するのだということが分かりました。他にも素敵な事例をたくさん見せていただきました。そして,DVDの中に映し出された子ども達は,学ぶことを楽しんでいるように見えました。このような学びを経験している子どもは,きっと学び続けるのだと思います。私も,あのような子どもの夢中になる姿が見たいと思いながら,毎日の授業を行っているのですが,なかなかうまくいきません。今回教えていただいた,たくさんの事をヒントにして,また頑張ろうと,勇気が出てきました。ありがとうございました。


先日の「学びの会」6月例会に,岩本先生からのお誘いで,参加させていただきました。本校では,学び合う学びを始めて約2年になります。手探りの中ではじめ,2回ほど夏の研修会に参加させていただき,自分たちなりに取り組んできました。今回の研修会に参加し,馬場先生の話を聴くことで改めて学び合いに必要なこと,学びを進めていく授業者として理解しておかなくてはならないことを整理することができました。とても勉強になりました。今後の授業にも生かしていけるように・・・と,思っています。ありがとうございました。











7月例会のご案内 [2013年07月02日(Tue)]

月21日(日)の午後1:30より土浦市立都和公民館で例会を開催します。
以下,その案内です。



7月例会案内


第6回茨城・学びの会「夏の授業づくり・学校づくり」セミナー案内 [2013年07月01日(Mon)]

第6回茨城・学びの会

「夏の授業づくり・学校づくり」セミナー案内


茨城・学びの会主催,夏のセミナー案内をアップしました。今夏は,佐藤学先生はもちろん小学校の授業づくり・学校づくり,中学校の授業づくり・学校づくり実践を報告します。学校をつくるために,授業を軸とした組織的な校内研修がいかに重要かが示されると思います。


夏のセミナー案内


夏のセミナー申込書




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