冬の授業づくり・学校づくりセミナーについて
[2011年10月31日(Mon)]
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10月例会
1 授業実践(DVD)による発表
土浦市立乙戸小学校の武田先生の,6年生算数「場合の数」の実践DVDを視聴しました。 この授業の課題は「@コーン,Aカップ,Bワッフルコーンの入れ物で,@キッズ,Aレギュラー,Bキング,Cスモールダブル,Dレギュラーダブルのサイズで,31種類のアイスクリームを組み合わせると,オーダーの仕方は全部で何通りあるか?」というものでした。小学校6年生には大変高度な課題でしたが,45分の授業時間中も終了してからも解き続ける子どもの姿が印象的でした。 佐藤学先生がその昔,「頭がじんじん痛くなるくらいに仲間と考え合うことが学び合う姿として,思考力を高めることとしてよいこと。」と新聞社のインタビューに答えていましたが,それを彷彿とさせるような授業であったように感じましたし,質の高い課題や協同的な学びがもたらす子どもの変化がよくわかる授業でした。 昨年度,厳しい学級状態であったというこのクラスを,「学び」という本筋で育てていこうとしている武田先生のチャレンジ精神がまたすばらしいと思います。「教師は授業をやってなんぼ」という松井先生の言葉がありますが,教師の本来のあり方を考えさせられた授業でもありました。 「課題は素晴らしいと思いました。既習事項をすべて活用しないと解けない問題であること。ダブルの考え方でジャンプがあること。具体操作から抽象操作,つまり図や表から数式の利用へのジャンプがある点です。児童の振り返りにも,数式で考えることの利便性に気付いたコメントがありました。この気づきを学級全体の実感を伴った理解まで高めていくためには,武田先生も指摘していた表現の共有が不可欠です。つまり,どこまでわかって どこからが分からないのか 言い換えればわからなさの共有です。質の高い課題を与える場合,このわからなさの共有無しには児童全員が学ぶことはできません。授業の最後ではなく,授業半ばでできるとさらに良い授業になると思われます。こんな難しい課題に粘り強く懸命に取り組む6年生の姿に感心させられました。」 根本小学校 小林和雄 2 10分間講話 龍ヶ崎市立城ノ内中学校の今橋浩一先生が,前任校で3年間学びの共同体としての学校づくりを実践されてきた内容を,現在の勤務校の現状報告と合わせてお話しいただきました。こういうサークルでしか聞けない話が盛りだくさんで,これから学びの共同体としての実践を進めようと思う方にも,現在進行形の方にも大変参考になる講話でした。 上記,1,2の実践や講話はまとまった冊子ができていますので,関心のある方は当該校にお問い合わせください。 3 冬の授業づくり学校づくりセミナーのお知らせ 12月17日(土)に, つくば市の筑波学院大学で, 午後1:30から, 講師「村瀬公胤先生(麻布教育研究所)」をお招きして, 「技能教科における協同的な学び(仮題)」の講演・懇談会を開催します。 講演会は,杉山二季先生(駒沢大学,埼玉工業大学,成城大学,千葉大学非常勤講師)も出席いただけるので,杉山先生にも「授業づくりと授業リフレクション(仮題)」の講話を1時間ほどいただこうと思います。 お二人の講話を同時に聞ける機会はそうはありませんので,師走のお忙しい時期とは思いますがたくさんの参加をお待ちしています。 なお,詳細は追ってブログにアップいたします。 4 11月例会のお知らせ 11月27日(日) 土浦市都和公民館第一会議室 午後1:30〜5:00まで
10月例会
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