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- 災害系ボランティア情報 ブログ-

日本は台風・火山・地震と世界でもっとも自然災害の多い国です。

阪神・淡路大震災以降、大規模災害でのボランティアによる救援活動は、いまや被災地の復興には欠かせぬものとなり、その活動は被災者へのエールにもなっています。
雨にも負けず、風にも負けず、汗を流す災害ボランティアに対する各方面からの応援をよろしくお願い申し上げます。         


DRT2007情報【17】 [2007年06月30日(Sat)]

DRT2007まで動力機器についての基礎を学びましょう!

《チェーンソー、一口メモ その6》

◇チェーンソーの応用テクニック
チェーンソーはガイドバーについているカッターを使ってバーの上と下で切ることができます。また平面からもバーの先端下部45度を使って切り込むこともできます。普通のノコギリは下の刃(カッター)を使って切りますが、チェーンソーはバーの上についている刃を使うことも少なくありません。その時にソーチェーンの回転方向(赤の矢印)の関係でハンドルを握っている手には反作用(青の矢印)による力が加わります。下刃では引っ張られ、上刃では押されるようにチェーンソー全体に応力が働きます。切る時の動きと併せて、引いたり押したりの動きを念頭にいれて作業することが大切です。

また、チェーンソーはとても便利にできており、前ハンドルの持つ位置で自由自在に任意の角度で切ることが出来ます。前ハンドルは前から見た場合(図のとおり)半円の形をしていて上の真ん中を持つ位置が垂直に、横側を握ると水平になるように作られています。その前ハンドルの位置を微妙に変えることにより正確な角度で作業を行うことができます。特に林業の場合には切る角度の違いで伐倒方向が数センチ変わるなど、角度を意識して切ることは安全に対しても重要なことです。


右上の図:やはり前ハンドルを軽く持ち上げると、チェーンソーはヤジロベエのように前後のバランスがとれるようにつくられています。
続・図上訓練開始! [2007年06月30日(Sat)]
おや図上訓練に見た顔が・・・・

長野からHS神戸の助さんと神奈川から神奈川災害ネットのナベちゃんです

静岡から松ちゃんです

そして日本JCの桑原隊長(那須野が原JC)からの連絡で日本JC国際協力委員会出向の地元、豊田・一宮・小牧のJCのメンバーの方も図上訓練に。

皆さん、お疲れ様でした拍手
図上訓練開始! [2007年06月30日(Sat)]
災害時に自治体を超えた連携を目的として、三遠南信(三河・遠州・南信濃)の広域で行う災害図上訓練が開かれています。

◇設定条件:
冬の朝5時。紀伊半島沖合いから駿河湾を震源域とするM8.4の地震が発生。東海地震で想定していた予知は失敗。轟音とともに突然地面が激しく揺れ、夜明けとともにその甚大な被害の実態があきらかになりつつある。
神奈川県西部から和歌山県沿岸にかけて各地で最大震度7を記録したほか、警戒地域とされた多くの市町村が震度6弱以上の非常に強い揺れを記録。火災が随所で発生し、また沿岸部は3m以上の津波が襲い、甚大な被害が出ている。などなど

このような条件を設定し、各班毎に与えられた課題に沿って地図や用紙にさまざまな事柄を落とし込んで行きます。

大地震を予測される地域だけに皆さん熱心です

設定条件に沿って主要幹線道路・鉄道などの寸断した箇所を地図に落とし込んでゆく



三河遠州南信濃 [2007年06月30日(Sat)]
災害では都道府県・市町村といった自治体の枠を超えた連携が肝要です。愛知・長野・静岡の三県が接した地域で県境を超えた市民のネットワーク「三遠南信ネットワーク交流勉強会」で東海地震を想定した勉強会が震つなさんと協働で開催されます。行政にはないユニークな取り組みに、これから出発します。とても楽しみです。
DRT2007を協働で行う助さんも、実際に救援活動に向かうイメージを意識しながら、長野から愛知(豊橋)に馳せ参じる予定です。
https://blog.canpan.info/makezu/archive/787

そして、DRT2007の小千谷のパートナー「風組」さんは、なんと昨日から災害時に役に立つアイデア機材をワークスで「製作」中です。必要な機材は何でも自前で作ってしまう頼もしい集団です。お披露目は7.14。その他にも災害で役に立つ機材をいろいろ風組のヤードからお持ちいただけます。溶接機・酸素・重機・舟・カヌー・燻製機・四輪バイク・・・・一日いても全く飽きない風組さんのワークスとヤードです。
有意義で楽しみいっぱいのDRT2007にしたいと考えています。お楽しみに!
DRT2007情報【16】 [2007年06月30日(Sat)]

DRT2007まで動力機器についての基礎を学びましょう!

《チェーンソー、一口メモ その5》

◇テンションの掛かった木について
図の上のように多方向から玉切りしようとしている木に力が加わっている場合がよくあります。この場合、切る場所によって切っている途中、或いは切ってから思わぬ方向に木が飛んで来ることがあります。基本はまずテンションを取り除き、たまっている力を無くすことですが、それが出来ない場合がどうしてもでてきます。その時は?

一般的にはB点を少しづつノコ目を入れて行くわけですが、常にどの方向から力が加わっていて、どの方向に飛んで行くかを予測し、危険を回避することが大切です。これは針葉樹と広葉樹でも違うし、スギとヒノキだけでもまったく違う働き(バネ)があります。様々な経験から危険を回避する目を養う事がとても大切です。
作業をしながら常に、逃げる場所を考え、転倒しないよう足元にも注意が必要です。そして、周りで一緒に作業している仲間にも笛を鳴らしたり、大声を掛けながら活動する事がチェーンソーを使った作業でもっとも大切なことです。


ブロック塀の倒壊防止のための支え杭を作っているところ。チェーンソーはさまざまな道具や資材を作る事ができる。

地震のために通れなくなった道路の修復(中越地震)

人工林からの土石流。放置林の問題が水害でも現れてくる。
DRT2007情報【15】 [2007年06月29日(Fri)]

DRT2007まで動力機器についての基礎を学びましょう!

《チェーンソー、一口メモ その4》

◇玉切り(基本的カット)について
チェーンソーを使っての最も基本的なカット操作が丸太の玉切りです。林業においてスギやヒノキなど山から出す時にも玉切りしてから行います。水害などでは人工林から流されてきたスギやヒノキの間伐材や流木類を切る作業が多くあります。ここでは特に一般的な2つのカットについて解説をします。

切る丸太が片側で支えられている場合には、普通に上からソーチェーンの付いたガイドバーをまっすぐ下ろすだけです。ただし、上からのみカットすると、地面に落ちる側の丸太の重みで丸太が裂けることがあります。そこで、やや下側に切れ込みを入れておくとすっきりと落とすことが出来ます。この下側のカットについては上のラインと合致するようにバーを抜かずに、そのまま先端部分を使って丸太に沿って切りながらバーの上方のカッターを使って上に向けて切ります。最後は上からバーを下ろして切り落とす。

やや技術を要するのが両側を支点にしている丸太ですが、災害時にはこの状態のほうが多くあると考えたほうがよいでしょう。
カットの順番は、まず上方から丸太の重みでガイドバーが締め付けれられない位置まで切り込みを入れます。次に片側支点の時と同様にバーを抜かずにそのまた先端部を使って、同様に下からバーの上部を使って丸太が完全に切れるまで切り続けます。後は重みで徐々に口が開き落下します。この時に足に落とさないようにやや身体を引いた状態で操作します。軽い丸太の場合には安全靴で受け止めるほうが基本姿勢を崩さずむしろ安心です。

両側支点での太い丸太の場合には上部切り込みをV字にカットするとバーが挟まりにくく安全に作業ができます。切る順番は同じく上方のV字から切り、最後に下から上にカットする。


水害現場での流木の山
DRT2007情報【14】 [2007年06月29日(Fri)]

DRT2007まで動力機器についての基礎を学びましょう!

《チェーンソー、一口メモ その3》

◇ソーチェーン(刃)について
モノを切る道具のほとんどは刃が命と言って良いでしょう。チェーンソーには刃(カッター)が沢山ついておりすべての刃の足並が揃っていなければなりません。その刃の数はガイドバーの長さとピッチによって異なりますが、約60個〜90個ぐらいです。ピッチとはリベット3つ分の1/2の長さをいいます。
刃の一つ一つが小さな鉋(カンナ)になっているとお考え下さい。鉋ですから切ると言うよりは削ると言う表現の方が妥当です。ですから切り粉を見ればその形状で刃の切れ具合がすぐにわかります。刃が切れていないとノコギリのような細かい切り粉になります。正常な切り粉は鉋クズのように削りとられた形をしています。
そしてデプスと呼ばれる隙間が鉋の刃の出具合になる部分です。広すぎてもだめ狭すぎてもだめです。


チェーンソーの刃の研磨はガイド用具を使って時間を掛けて丁寧に行うことが望ましいのですが、災害現場ではその時間もあまりないため、丸ヤスリを常に携行し素早い砥ぎ方を身に付けることが大切です。

DRT2007はハスクバーナ・ジャパン(株)様からご協力をいただいています。
DRT2007情報【13】 [2007年06月29日(Fri)]

DRT2007まで動力機器についての基礎を学びましょう!

《チェーンソー、一口メモ その2》

◇キックバックについて
どんな機械でも事故防止のために、これだけは絶対やってはいけないという約束事があります。チェーンソーでは刃(ソーチェーン)が自分の身体や頭の方向に対して、ある強い力が加わって飛んでくる事があります。これがキックバックです。このキックバックは刃の最先端から上方に45度を使って切削のために使用すると起きる現象です。
災害時には瓦を外した屋根やまた壁・フローリングなどの平面部分から切り込む場合がよくあります。その時は、反対に最先端の下部45度を使って行います。災害時のチェーンソーの活用技術として学んでおきたい技術です。
ガイドバーの先端を使ったこの切り方は、林業での伐倒時に木が裂けることを防ぐために、あらかじめ樹木中心部を切っておく「突っ込み切り」と同様の技です。


水害での流木に詰まった小石など、あるいは震災の倒壊建物では釘などの金物、これが刃に引っかかりキックバック現象を起こすこともあります。チェーンソーはエンジンやソーチェーンの冷却を考え連続15分以上稼動させることは故障の原因にもなります。小型のエンジン機器は休み休み使う事が長持ちの秘訣です。

チェーンソーから足を守るチャプス。強靭なアラミド繊維でできています。チェーンソーによる事故を防ぐコツは、腕を伸ばさず、機械本体をなるべく身体に密着して操作を行うこと。当然、ヘルメット・すべりにくい皮手袋は必携です。

チャプスの左大腿部に注目!ガムテープが貼ってありますが。これはチェーンソーの刃が当たって補修した傷アトです。ベテランでも起こり得るのが事故というものです。当日は女性用にチャプスを用意します。

DRT2007はハスクバーナ・ジャパン(株)様からご協力をいただいています。
DRT2007情報【12】 [2007年06月28日(Thu)]

DRT2007まで動力機器についての基礎を学びましょう!

《チェーンソー、一口メモ その1》

◇各部の名称について
チェーンソーは電気モーターで駆動するものと、2サイクルエンジンで駆動するものとがあります。災害では当然エンジン駆動のものを使うほうが便利です。2サイクルエンジンであるため燃料はガソリンとオイルの「混合油」を使用します。その他にチェーンの潤滑・冷却のためのチェーンオイルが必要です。燃料満タン時に常にチェーンオイルも確認しましょう。チェーンオイルが切れて使用しているとソーチェーンとガイドバーが高温になり焼付けを起す原因にもなります。極たまにですが、燃料とオイルを間違えて入れてしまう慌て者もいます。これは故障の原因になりますので要注意!
DRT2007情報【11】 [2007年06月28日(Thu)]

DRT2007まで重機についての基礎を学びましょう!

《車両系建設機械一口メモ その5》

◇油圧ショベルの名称等について

油圧ショベルは主に3つの部分で構成されています。作業を行う「作業装置」、自由自在に回転する「上部旋回体」、移動するための「下部走行体」。

多くは、作業装置と運転席のある上部旋回体とは同方向にして、運転者から見て真っ直ぐな位置に作業装置を見るようにして作業を行うことが主です。しかし、水害などで例えば側溝やU字溝の泥出しなどでは、作業装置と上部旋回体を直角にして、側溝の向きに移動しながら作業をすることなどもあります。この直角にする装置(スイング・首振り旋回)は特別な作業の時にだけ使うことが多く、レバーやペダルは少し隠れた位置にあります。

また、最近は作業装置と運転席と同一方向に保ちながら、アーム・バケットのみ横に並行移動(スライド)できる優れものもあります。
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