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雨ニモマケズ 風ニモマケズ

- 災害系ボランティア情報 ブログ-

日本は台風・火山・地震と世界でもっとも自然災害の多い国です。

阪神・淡路大震災以降、大規模災害でのボランティアによる救援活動は、いまや被災地の復興には欠かせぬものとなり、その活動は被災者へのエールにもなっています。
雨にも負けず、風にも負けず、汗を流す災害ボランティアに対する各方面からの応援をよろしくお願い申し上げます。         


ストレーナー現象 [2005年12月15日(Thu)]
豪雨などによって河川の水位が急激に上がるとありとあらゆるものが流れてくる。山からは放置された間伐材、河川敷を利用した駐車場からは大量の車、また日本の中山間地は川に沿って集落が点在していることから家や倉庫などの建物も流れてくることも珍しくない。それらの漂流物が濾過器に不純物が引っ掛かるように橋ゲタに少しずつ詰まりだしダムをつくる(ストレーナー現象)。

そして濁流が堤防を越え集落に溢れ出る。そしてその水量が橋の強度を超えると落橋につながり、その巨大な水のエネルギーがまた次の橋を壊してしまう。昨年の福井豪雨ではこのことが繰り返され7カ所もの落橋につながった。

以前、ある地方の町から災害に関係した勉強会に呼ばれたことがある。町の中央を一級河川が縦断している。町の方たちは皆さん口をそろえて「この辺は川が真っ直ぐで水量もすくなくいつものんびりと流れているから心配ないね」という。

このストレーナー現象は、稲刈りの季節、刈り取った稲が流され、それが下水などに詰まるだけでも大きな被害につながる事がある。豪雨水害の被害は川の形や水量などとはまったく関係ないことが一般にはあまり理解されていない。水害被災地を見ていつも感じることは、安全といわれる川は日本にはないと思うことが防災には大切なことであると。


        昨年7月の福井豪雨による鉄橋の落橋