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2019年05月26日

とちぎユニバーサルシアター「蹴る」取材報告

2019年05月26日(日)

登録団体:みらい・ともに・すすむ主催
とちぎユニバーサルシアター「蹴る」取材報告

 先日18日、登録団体: みらい・ともに・すすむ主催 とちぎユニバーサルシアター 電動車椅子サッカードキュメンタリー映画「蹴る」がとちぎ福祉プラザ多目的ホールで開催されました。 

 みらい・ともに・すすむさんは障がいがあってもなくても幸せに暮らせる社会づくりを目的に活動しています。 目の不自由な人も、耳の不自由な人も、どんな人も一緒に映画を楽しめるユニバーサルシアター。 イヤホン音声ガイドによる場面説明や日本語字幕付き、車椅子スペース、親子鑑賞室がある映画館として行っています。 スタッフが取材した午前の部にはスタッフを含め40名ほどの方々が来ていました。

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みらい・ともに・すすむ代表 中田さんによる挨拶

≪ドキュメンタリー映画「蹴る」について≫
 重度の障がいがありながらも、電動車椅子サッカーに人生を賭ける選手たち。世界へ挑む彼らの、競技にかける想いや葛藤を迫った、6年間の物語。 永岡真理は生まれながらにして難病「SMA(脊髄性筋萎縮症)」を患い、生涯で一度も歩いたことがないが、ひとたび試合が始まれば華麗かつ激しいプレーで観客を魅了する。

 東武範は筋ジストロフィーにより呼吸器が手放せず食事を摂ることも辛いが、国内では屈指の実力を誇る。 真剣なトレーニング、家族のサポート、自らの障がいとの折り合い、恋愛模様、そして夢のワールドカップ。映画『蹴る』は永岡・東を中心に電動車椅子サッカーワールドカップを目指す選手達を6年間に渡り追い続けたドキュメンタリー映画である。

 電動車椅子サッカーに取り組む方々や車椅子サッカーにかける思い、普段の生活の様子、日本代表を目指す選手の皆さんの思い、W杯試合などを見ることができました。 電動車椅子を使ったサッカーは選手たちの技術だけではなく、電動車椅子の機能(モーターや動きやすさ)によって変わっていました。

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上映会後 永岡真理選手と監督の中村和彦監督によるミニトーク

 上映後には監督を務めた中村和彦監督永岡真理選手によるミニトークが行われました。 始めに中村監督が映画を撮ろうと思った経緯についてお話していただきました。 2011年7月に5年ぶりに電動車椅子サッカーを見に行った時に永岡真理さんが出ていた試合で以前より競技性が高まっており(ボールの大きさが小さくなったこともあり)より面白くなっていた。 また、永岡さんのプレーを見て気持ちが前面に出ていたプレーに惹かれ映画撮影を始めた。

 次に永岡選手のサッカーにかける思いについてお話していただきました。 難病を抱えていて、長く生きられないかもしれないとドクターから言われる人もいる方がほとんどで、試合をしていく中で障害の進行具合によっては試合で出られなくなることもある、試合に出るために体調管理や次の大会に出ることを目標にして頑張っている、1つの試合に対して命がけで戦っているところが魅力的です。 今回乗ってきた電動車椅子は試合で実際使っているものでモーターのパワーやパソコンが内蔵されており自分がプレーしやすいよう(スピードや回転速度など)設定している。ということもお話していただきました。

 日本全体でいうと競技人口は500人(一般社団法人日本電動車椅子サッカー協会の登録は40チーム)ぐらいで栃木県にはまだ電動車椅子サッカーチームがないということ、電動車椅子自体の価格は軽自動車の新車が買えるほどという話もしていただきました。 東京オリンピック・パラリンピックが開催に向けて多くの方々がパラ競技を体験できる機会が増えてきているように感じます、電動車椅子サッカーも体験できる場所もできてきている所もあるということで今後の発展にも期待です。

【参考URL】 過去まちぴあブログ取材記事
とちぎユニバーサルシアター「さとにきたらええやん」
とちぎユニバーサルシアター「タレンタイム 優しい歌」
とちぎユニバーサルシアター「キスできる餃子」

(記事投稿:小松)