• もっと見る

2023年02月22日

令和4年度地域共生社会シンポジウム「シン・地域共生シャカイ」参加報告

2023年2月22日(水)

令和4年度地域共生社会シンポジウム「シン・地域共生シャカイ」参加報告

 去る12月12日、栃木県社会福祉協議会主催 令和4年度地域共生社会シンポジウム「シン・地域共生シャカイ」がオンラインで実施され、県内の行政、社会福祉協議会や中間支援組織など約60名が参加されました。地域の多様な主体が『共存』し、『つながり』、地域社会を『共創』していく意義について実践事例を交えながら考え、『地域共生社会』の実現に向けた地域づくりを広げていくことを目的に行われました。

2022.jpg

 初めに、オープニングではシンポジウム ナビゲーターを務める 石井大一郎氏(宇都宮大学地域デザイン科学部准教授)より「シン・地域共生シャカイ」についてお話していただきました。福祉的なイメージが先行する地域共生社会。今回のシンポジウムで、そのイメージにとらわれない様々な切り口からシン(真・新)の地域共生についてお話していただきました。

 そもそも、地域共生社会とは、世代や分野を超えてつながることで、住民一人ひとりの暮らしと生きがい、地域をともに創っていく社会を指しています。これまで自治会役員などのメンバーだけで実施してきた課題解決だけではなく、活動の中で「関わり白(対話の場など)を増やす」=「主体形成」を生み出していく必要があり、これから行われるリレートークなどで注意深く観察していただければと思う。とお話していただきました。

 次に行われたのは、リレートーク。その@学生による地域自治活動「白白公民館(「とみくらみんなのリビング」を活用した多世代交流を目的に活動する学生団体)」。これまでの活動としてたなばたイベント(1年生がメインで企画運営)、ハロウィンイベント(中学生も一緒にスタッフ、自治会全面協力)など実施。自治会の若返りにつながるように活動していくとお話していただきました。

 そのA学生による地域自治活動「建築学生団体UUAD峰地区学生まちづくり協議会」。学生向けアパート改修ほか、「工具の無償サービス」など企業と学生をつなげる事業を実施。峰地区学生まちづくり協議会=平和堂アパート改修(UUADより)から峰地区のまちづくりに関わるようになった。学生・社会人が共に議論する「タキヤ会議」にも関わり、高齢者向けに「スマホ教室」など生活から先の小さな半歩として活動しているとお話していただきました。

 そのB地域企業と自治会の取組み「株式会社AXIAうつのみや還元プロジェクト”(還プロ)」の主な活動は、住まいと不用品の無料相談(月1回)・個別相談(都度開催)、高齢者が住みやすい空間づくり「宮スマ講座」(都度開催)などを通して「安心安全の構築(悪徳業者の営業活動抑制)」、「生活環境改善(無料相談会から整理・仕分け・家財処分等)の啓発」、SDGs・3R(不用品の相談会、再使用・再利用)の推進、地域への還元(地域住民依頼案件の売上10%還元)を行っているとお話していただきました。

 そのC地域子育ての取組み「NPO法人いちかい子育てネット羽ばたき」。誰もが心地よく住みやすい地域づくりを目指して活動を展開しています。地元を知る「休日の遊び場・自然環境を学ぶ事業」や多世代間交流「地域食堂・こどもcafe」、市貝町ファミリーサポートセンター(委託)として相互援助活動を行っているとお話していただきました。

 そのD地区社協たすけあい事業「中地区社会福祉協議会“中地区たすけあい事業 だけボラ”」。ふくし的してんからまちづくりに取り組む住民の自主的な活動組織で、今や未来を考えるまちづくりミーティングや学習会の開催、地区内アンケートを通して、“中地区たすけあい事業 だけボラ”(送迎、買い物、通院、ゴミ出しなど)を行っているとお話していただきました。

 そのE地域資源を活用した社会参加支援の取組み「社会福祉法人太陽の里福祉会」。2014年に廃校となった那須塩原市にある戸田小学校の活用として障がい者の福祉施設、保育園事業、レストラン・カフェ・ギャラリーなどの実施を行われています。活用にあたり、那須塩原市の「廃校跡地利活用計画」「アートを活かした街づくり計画」に参画。敷地を利用し地域住民の交流、地域じゃない人にも足を運んでもらい新しい発見・体験をしてもらう場にもなっているとお話していただきました。

 次に事例ごとでのブレイクアウト(対話の時間)が2ターン行われました。お話を聞いた中で、参加者が気になったこと、リレートークでは話せなかったことなどを聞くことができました。最後に、取組み事例の皆さんから一言がお話していただきました。

 未来を見据えて、学生や企業、NPO法人や社会福祉協議会がどのように地域と関わっているのか。地域の中でこれまで接点がなかった方との出会いの機会にもなり、安心安全な暮らしにも繋がっている。こういった取組みから「新たな関わり白」が生まれていくと思いました。

(記事投稿:K)
この記事へのコメント
コメントを書く
トラックバックの受付は終了しました

この記事へのトラックバック