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2023年01月17日

栃木県主催「とちぎ協働推進大会2022」取材報告

2023年1月17日(火)

栃木県主催「とちぎ協働推進大会2022」参加報告

 去る11月11日(金)、栃木県主催「とちぎ協働推進大会2022 」〜ともに創る「活力あふれるとちぎの地域社会」〜が栃木県総合文化センター特別会議室で開催されました。

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 会場にはまちづくりに関心がある団体や企業、中間支援施設センタースタッフなど50名以上が参加しました。輝く“とちぎ”づくり表彰 表彰式(令和3年度及び今年度)、受賞者による事例発表、基調講演のプログラムが行われました。

まず初めに、「輝く“とちぎ”づくり表彰 表彰式」として今年度表彰受賞者の皆さんが登壇し、写真撮影が行われました。今回はセンター登録団体でもある

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NPO法人栃木県こども応援なないろ

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TABUWATA」の2団体も優秀賞として受賞されました。

 次に昨年度受賞者も含めた表彰受賞者による事例発表が行われました。
≪令和3年度 輝く“とちぎ”づくり表彰 事例発表≫

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◇令和3年度最優秀賞「地域の方々との温かい触れあいで自立援助ができる笑顔あふれるコミュニティづくり」活きいきコットン村・・・鹿沼市千渡地区において耕作放棄地における野菜や綿花、箒の原材料の栽培、及びその商品化・販売を通して、地域の高齢者、障害者、引きこもりがちな人等が参加することで地域の住民同士が支え合う取組が展開されている。その他詳細は「令和3年度 輝く“とちぎ”づくり表彰 受賞取組概要」より。

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◇令和3年度優秀賞「多文化共生★蔵の街清掃活動」とちぎネパールコミュニティ・・・栃木市などに住むネパール人有志の団体「とちぎネパールコミュニティ」は、栃木市国際交流協会と協働して、栃木駅周辺や市中心部の大通りでの清掃活動を通じて地域貢献を行っている。
その他詳細は「令和3年度 輝く“とちぎ”づくり表彰 受賞取組概要」より。

≪令和4年度 輝く“とちぎ”づくり表彰 事例発表≫

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◇令和4年度最優秀賞「渡良瀬川源流域の森再生プロジェクト」NPO法人足尾に緑を育てる会・・・足尾銅山の煙害などにより荒廃した足尾の山の緑化活動を通じて、水環境系を中心とした環境問題に取り組む。また渡良瀬川源流地域の問題を考え活動を平成8年〜開始。緑化事業は今後100年以上もかかるといわれ、100万本の樹を植えることが目標となっています。

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◇令和4年度優秀賞「SDGsでこどもを応援」NPO法人栃木県こども応援なないろ・・・幼稚園児〜大学院生までを対象とし、SDGsの目標のうち「貧困をなくそう,飢餓をなくそう」の解決を目的に手段として「パートナーシップで目標を達成しよう」を用いている。企業から食品ロスをとなるパンなどの寄付を受け、それぞれの場所をお借りしてこども支援の輪を広げることができた。

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◇令和4年度優秀賞「大柿地区の豊かな自然を守り・活かし次世代が活躍出来る場所の創出」NPO法人自然史データバンクアニマnet・・・野生鳥獣の被害や山林の荒廃が進む大柿地区において、20代〜50第の幅広い年代のスタッフ及び地域の学生・不登校児童・生徒とともに里山整備・耕作放棄地を活用した農業の実施。里山整備で得られる木材を利用し、空き店舗を改装。農業で得られた作物の魅力を発信するため、キッチンを設けカフェを展開しています。

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◇令和4年度優秀賞「ラジオで発信!多文化共生のまちづくり」TABUWATA・・・(株)宇都宮コミュニティメディア「ミヤラジ」にてラジオ番組「あなたの隣の外国人」ほかネパール語やタイ語のラジオ番組を行っている。多文化共生社会の実現には、日本住民が同じ地域で暮らす外国人住民について「知る」こと、それに加えて、外国人住民が地域社会の担い手としても参加しやすい仕組みや環境を作っていくことが必要であるため開始した。

≪記念講演「支え合う地域づくりー協働から共創へー」≫
<講師>岩井 俊宗 氏 NPO法人とちぎユースサポーターズネットワーク代表理事

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 人と地域を元気にする。こんな風だったら面白いをカタチにする。若者が未来に躍動する伴走型プログラム「iDEA→NEXT(アイデアネクスト)」、“若者×地域=ソーシャルグッド”をテーマに若者と栃木の魅力的なヒト・コト・モノ・シゴトをつないでいく、県内唯一の総合地域メディア「あしかもメディア」運営などを行っています。

 地域が抱える課題と挑戦・成長志向の若者などの地域資源を繋げたり、仕組みを創ったりと、街に「新しい物語」を創り支える地域づくりコーディネーターとして活動されています。今回はこれまでの活動紹介含め、「支え合う地域づくりー協働から共創へー」ということで、宇都宮市立西小学校PTA副会長を行っている視点から地域づくりについてお話していただきました。

 事例紹介@として、宇都宮西地区住民の親睦と福祉の増進を図り、明るく住みよい街づくりに寄与することを目的に行う「ベストフェスタin西」について。令和2年度優良PTA門文化学大臣表彰を受賞。PTAが中心となり、学校、地域の商店街振興組合、西地区まちづくり推進委員会、西地区青少年育成会、地域協議会等、各西地区団体からの代表者で構成する実行委員会により企画・運営。

 地域にある中学校や保育園とも連携したステージ発表、作品掲示。PTAが募集したあいさつや交通安全に関する標語の入選作品の表彰。PTA各部、西地区社会福祉協議会、西地区青壮年育成会等による模擬店の出店などを行っているとお話していただきました。

 事例Aとして、宇都宮市西地区 三条町南部自治会「町内会・自治会×大学(大学生)に新たな広域の暮らしの支え合い」について。若者×地域づくりを支えるとちぎユースサポーターズネットワークと連携し、大学(帝京大学地域経済学科の乗川ゼミ)に参画いただき、地域住民の生活課題を解決に向けた活動「大学生が運営参画する相談カフェ」。

 そこから2件の相談を受け「大学生×地域住民による暮らしのお困り助け合い活動」庭の落ち葉の片付け、枝木の剪定を大学生、自治会長、民生委員、福祉協力員らで実施したとお話していただきました。

 事例Bとして、試験実施中の「西地区地域の支え合い事業」(西地区の若者・子どもたちが
暮らしのお困りごとをお手伝い)について。庭の手入れや窓ふきなど人数関係なく、1時間1000円(以降30分ごと500円)。生活のお困ごとを地域内で支え合い、活動をきっかけに関わり合いと関係性を深め、住民の孤立や寂しさを解消し、安心と連帯感ある地域づくり&課題解決・支え合いの価値観を持った次世代が育まれる地域へ。

 こういった事例の話から「協働」は、連携・協力→こうどうや関係性に重点があり、「共創」は、様々なステークホルダーと協働して共に新たな価値を創造する→関わった人へのHAPPYを生み出すことに重点があるとお話していただきました。

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 今年度優秀賞を受賞した「NPO法人栃木県こども応援なないろ」や「TABUWATA」は今年度のセンター情報誌秋号にも掲載されています。さらには両団体とも、今年度の宇都宮市市民活動助成交付団体でもあり、センターとしても嬉しく感じます。

 記念講演でお話いただいたことで「課題解決・支え合いの価値観を持った次世代が育まれる地域へ。」はとても重要なことだと感じました。小〜中学生ぐらいまでは地域と関わる接点があるものの、高校生以上になると地域との関係性が希薄になるように感じます。地域の中でどのような困りごとや助けてという声があるのか知るきっかけにもなり、経験や記憶が残ると思います。事例発表もそれぞれ全て「人」が重要であると感じました。副題にもある〜ともに創る「活力あふれるとちぎの地域社会」〜の通り、今後もそれぞれの活動が継続し、輪が広がることを願います。

(記事投稿:K)
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