• もっと見る

2021年12月01日

令和3年度宇都宮市市民活動助成金交付団体紹介(5)みらい・ともに・すすむ

2021年12月1日(水)

宇都宮市では、市内で活動している市民活動、ボランティア団体の皆さんを支援する「宇都宮市民活動助成」を行っています。平成15年にスタートし、200団体ほどの活動団体に助成交付がありました。

 障がい者・高齢者・母子等福祉事業や、自然環境保護、リサイクル、文化・芸術の振興等、宇都宮市のまちづくりにつながる市民発の様々な事業が実施されてきました。

 令和3年度は、15団体が交付を受け年度内の活動を行っています。このコーナーでは助成金交付団体の皆様を順次ご紹介し、宇都宮市内で行われている、まちづくり活動の様子をお伝えしていきます。

★★★★★★

 今回は、11月28日(日)、登録団体及び令和3年度宇都宮市市民活動助成交付団体のみらい・ともに・すすむ主催「異言語脱出ゲームinうつのみや〜異言語空間への招待状〜」が宇都宮サン・アビリティーズで開催されスタッフ1名が参加してきました。謎解き脱出ゲームということもあり、詳細な内容を皆さんにお伝えすることはできませんが、いただいた写真と共に参加した感想など上げていこうと思います。

 初めに『異言語脱出ゲーム』とは、耳の聞こえない方(ろう者)が使用する手話や指文字、普段私たちも使用するジェスチャーを使い謎解きしていくゲームです。ろう者である菊永ふみさんが、偶然脱出ゲームに参加したのをきっかけに、脱出ゲームにはまり、職場でろう・難聴の子どもと聴者の交流企画で実施したことから2015年10月手話をテーマとした『異言語脱出ゲーム』が誕生しました。

miraitomoni.jpg
         「覚えておきたい手話を皆さんで実践」

 会場には、今年2月に宇都宮で開催した時とは異なり、菊永さんを含めた「一般社団法人異言語Lab.」の皆さんに来ていただき、プログラムを共に進めていました。さらに登録団体「手話サークルあすか」や小中学生の手話を学ぶサークル「ジュニアあすか」の子どもたちも協力していました。

 まちぴあスタッフは謎解きも初めてであれば、手話もわかりませんが、スタート前に会場に来ていた子どもたちや大人の皆さん約20名と一緒に真剣になって覚えておきたい手話をいくつか教えてもらいました。

miraitomoni4.jpg
         「チームで話しながらお題を解いていく」

 制限時間は45分。テーブル上には招待状(お題や50音や数字の指文字が書かれた紙)やタブレット、小さなホワイトボードやペンがあり、4チームに分かれて実施しました。他のチームに聞こえないぐらいの声であれば出すことができますが、簡単に解けるわけではなく、このお題は何を表しているのだろうと考えながら進めていきました。

 各チーム悩んでいると、メンバーの方が近づいて来てくれて「悩む」ジャスチャーやサポートをしてくれました。スタッフが所属していたチームはあと一歩及ばず最後の回答にたどり着くことはできませんでした。

miraitomoni5.jpg
         「終了後に参加した皆さんと共に集合写真」

 今回気づいたことは、異言語Lab.メンバーの進行(手話語り)やゲーム中などのアドバイス時の手話をする時の表情の豊かさ、手話で伝えたいという気持ちが伝わり、参加者側としてわかろうとして考えたりする時間はとても楽しいと感じました。

 帰りにメンバーの方へ手話で「ありがとう」と伝えた後、一つ手話をしてもらいましたが、「残念だったね」なのか「あと少しだったね」だったのか、それともまた違う事を伝えたかったのか。手話がわかれば、返すことができたのにと感じました。こういった機会を通して「手話を少しでも良いから覚えよう」とか「わからなくても筆談で向き合おう」といった考えが社会で増えていけば良いなと感じました。

『一般社団法人異言語Lab.について』
 ミッションは『異(ことなる)を楽しむ世界を作る』でメンバーの7割がろう者(手話を言語とする人)、難聴者(聞こえづらい人)、3割が聴者(聴こえる人)で、手話を第一言語とした集団。聞こえないことを、「できない」ではなく、「違い」だと捉えています。

 そんな異言語Lab.だから創り出せるものがあります。それが、異なるを楽しむ世界を創ることです。異言語Lab.では、目の前の人に自分の想いを伝えるためにはどんな方法があるのか、言語の壁を超えるコミュニケーションの形を創り出していきます。そして異なる人・言語と向き合うことの面白さを感じる機会を世界中に広げていきます。

『みらい・ともに・すすむについて』
 “環境を整えることで障がいが障がいでなくなる”を合言葉に、これまで音声ガイドによる場面説明や日本語字幕、車椅子スペース、親子鑑賞室など障がいがあるなし関係なく、誰でもでも楽しめる映画の上映「とちぎユニバーサルシアター」を行っています。今後も様々な機会が行われていくかと思いますので、ぜひ情報を見つけた際には参加してみてはいかがでしょうか。今回は取材及び参加させていただきありがとうございました。

【参考URL】
まちぴあブログ とちぎユニバーサルシアター「奇跡の小学校の物語」
まちぴあブログ コロナに負けるな団体紹介(33)〜手話サークルあすか
まちぴあブログ コロナに負けるな!団体紹介(18)〜みらい・ともに・すすむ
この記事へのコメント
コメントを書く
トラックバックの受付は終了しました

この記事へのトラックバック