2020年12月16日(水)
栃木県主催「とちぎ協働推進大会2020」取材報告
先月5日、栃木県主催「とちぎ協働推進大会2020」が栃木県庁東館4階講堂で開催されました。会場にはまちづくりに関心がある団体や企業、中間支援施設センタースタッフなど約60名が参加しました。
今年で5年目となる今回、これまでセンターでは2016基調講演、2016第1分科会、2016第2・第3分科会、全体会、2017、2018と参加してまいりました。例年通りの分科会はなく。輝く“とちぎ”づくり表彰 表彰式、受賞者による事例発表、基調講演、パネルディスカッションというプログラムで行われました。
輝く“とちぎ”づくり表彰 表彰式
初めに輝く“とちぎ”づくり表彰 表彰式が行われました。今年で4回目となるこの表彰はNPO・ボランティア団体と企業、大学、公益法人、社会福祉法人、コミュニティ団体等が地域の課題を解決するため、それぞれの特徴を生かしながら協働して取り組む社会貢献活動のことを言います。各団体のことについてはページをご覧ください。
表彰後各団体による事例発表が行われました。今回最優秀賞〜優秀賞の計3団体は環境保全や景観保全などの活動を展開しております。自分たちだけではなく、より多くの方のチカラを経て、また自分たちでは行うことができないことを他の団体と協働することで活動がスムーズになっているといったお話をしていただきました。
○ 基調講演「ウィズコロナ時代のまちづくりと協働」
・ 講師 浄土宗光琳寺 住職 井上 広法 氏
基調講演の様子
2020年夏号の関心空間でも紹介させていただいたコワーキングスペース「áret」のプロデューサーもされています。基調講演では過去から今にかけてのまちづくりへの取組みのお話をしていただきました。
これまで実践について、「hasunoha」(悩み相談サイト)共同代表。「お坊さんバラエティ ぶっちゃけ寺」(2014 年9月〜2017 年2月)では企画やコーディネート、出演。cocokuri 企業研修。朝活・ラヂヲ体操・朝参り。地域の健康に貢献するお寺「ヘルシーテンプル・コミュニティ」。についてお話していただきました。
その中でも2020年から始まった地域の健康に貢献するお寺「ヘルシーテンプル・コミュニティ」ではコロナ禍によるオンライン講義が行われています。・体をほぐす、ストレッチ体操、心をほぐす、マインドフルネス瞑想、心を温めるワークといったプログラムで行っているそうです。コロナ禍の中でも出来る事はあるとお話していただきました。
【参考URL】
・もみじ通りのお寺を「もみじのお寺」にしたい!
・áret アレッ人図鑑 井上広法さん
・宇都宮と愉快に過ごす100のヒト 井上広法さん
パネルディスカッションの様子
その後、(一社)とちぎ市民協働研究会 代表理事 廣瀬 隆人 氏をコーディネーター、井上 広法 氏をアドバイザー、県内各地での活動として3人のパネリストによる「コロナの中における活動の模索と実践」をテーマにしたパネルディスカッションが行われました。
パネリスト:NPO法人ハイジ(とちぎ市民活動推進センターくらら管理運営) 職員の中村 絹江 氏より栃木市が取り組んでいる栃木市生活支援コーディネーターについてお話していただきました。
岩舟や藤岡、西方に出向いて懇談会に参加。@地域の方に歴史や暮らし方など教わる、A地域の方と信頼関係をつくる、B困りごと(地域の防災組織づくりなど)を相談されるようになる、C解決できるように活動する、をモットーに活動しているとお話していただきました。コロナ禍の中でマスク着用や検温、アルコール消毒などの対策をした上で、20人程度で会議に参加しているそうです。
パネリスト:矢板市生涯学習課 主幹兼社会教育主事 関 譲 氏より放課後子ども教室や学校支援ボランティアなどのことについてお話していただきました。緊急事態宣言による学校の臨時一斉休校でその際どのように対応したのか。
矢板市の場合、GIGAスクール構想を取り組んでいたため、保護者全員がアカウントを持っており、オンラインを使った学習支援を以前から行っていたということもあり、公民館を使って家庭学級講座を行ったとお話していただきました。
学校支援ボランティアでは、普段子どもたちのためにと思って活動していただいている皆さんに「ボランティア同士の交流につながるようなボランティア(包丁とぎなど)」の機会を作り、楽しみながらやっていただく機会を作ることができたとお話していただきました。
パネリスト:(一社)えんがお 代表理事 濱野 将行 氏より普段から取り組んでいる元気な人(学生)たちの力を生かして、高齢者が孤立化しない地域の仕組み(モデル)を作りたいという思いから、世代間交流のコミュニティハウス(空き店舗を活用した居場所づくり)や生活支援を行っています。
【コロナ禍での活動について】
生活支援では学生がご自宅に伺って制度対象外の生活サポートを行っています。生活支援の中で高齢者と若者との会話などを含めることでつながりができています。コロナの中で、「リスクをゼロにすることはできないと大前提で思っている」。普段だれしもさまざまなリスクの中で生きている、危ないからやらないではなく、コロナ対策を行った上で選択肢(来るか・来ないか)をあげて、リスク(えんがお側でできるだけ減らして)自覚した上でコミュニティハウスに来ていただく。とお話していただきました。
パネルディスカッションを聞いて、これまで経験したことのない禍の中で、県内で活動している皆さんがどういうような考えのもと活動に取り組んでいるかお話を聞くことができ参考になりました。
センターでも小さなお子さんを持つ親御さんからシニアの皆さんなど幅広い年代の方が利用されています。様々な制限がある中で、利用者同士が交流することにより、濱野氏が話されていたような孤立化を防いだりするのだなとも考えます。センターとしてもしっかりとした対策を行った上で、少しでもリスクを減らせるよう継続していきます。
(記事作成:K)
2020年12月16日
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