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2017年09月16日

関東地方ESD活動支援センター地域意見交流会in栃木(ESD合同セミナー)参加報告

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2017年9月8日(金)、栃木県保健環境センター大会議室で開催された「関東地方ESD活動支援センター地域意見交流会in栃木(ESD合同セミナー)」にスタッフ1名が参加してきました。

このきっかけは3年前に遡ります。
2014年にまちぴあで開催した、「栃木県内で活動するNPOのための助成金合同説明会」で「地球環境基金」をお呼びした際、関連団体の関東環境パートナーシップオフィス(関東EPO)ともご縁ができました。その後は関東EPOが発行する『環境ボランティアなび』の中間支援組織紹介のページに毎年まちぴあも掲載して下さっています。

2017年7月、関東地方ESD活動支援センターが設立されたということで、栃木県地球温暖化防止活動推進センターが主催するネットワーク会議終了後、ESD合同セミナーが開催されることとなり、関東EPOとの今までの関係から、まちぴあにもお誘いの声が掛かったのです。
当日は、県内で環境保全や温暖化防止活動を推進する団体を中心に約30名が参加しました。


最初に、関東地方ESD活動支援センターの島田さんより、ESDネットワークの推進とセンター開設の経緯について説明がありました。
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まず、環境パートナーシップ拠点のGEOCとEPOについて。
地球サミットなどで採択された行動計画を推進するため、NPO・企業・行政など多様な主体による環境パートナーシップ促進を目的として地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)が開設されました。さらに環境教育等促進法の制定により、環境教育の充実と環境の協働取組を図るため地域ごとに(計8ブロック)環境パートナーシップオフィス(EPO)が設立されました。関東EPOは、関東1都9県の環境活動全般への支援を行っています。

続いてはESDの話に移ります。
ESDはEducation Sustainable Developmentの略で、「持続可能な開発のための教育」と言われています。環境・貧困・人権・平和・開発といった様々な地球規模の課題を自らの問題として捉え、身近なところから実践していくことで、課題解決につながる価値観や行動を生み出し、持続可能な社会を創造していくことを目指す学習や活動です。つまり、ESDは持続可能な社会づくりの担い手を育む教育です。
国連は持続可能な開発における人材育成の重要性から、2005年から2014年までの10年を「ESDの10年(DESD)」とし、世界中でESDが推進されました。
2014年にはその後継プログラム「GAP」開始、翌2015年には、国連で2030年を達成期限とする17のゴール、169のターゲットにより“誰もとり残さない”持続可能な社会を目指す、持続可能な開発目標(SDGs)が採択されました。
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日本でもSDGs達成に向け、各地域でよりESD活動が活発化するよう、ESD 活動に取り組む様々な主体が参画・連携し、拠点の形成と、取組支援や情報・経験を共有できる「ESD 活動支援センター」が整備されることとなり、関東ESDセンターは関東EPO・全国センターと同じ施設内に開設されたのです。


では、ESDとは具体的にどんな活動を指すのか。
県内の事例として、NPO法人那須高原自然学校の真山さんと関東EPOの藤本さんより「栃木県 動物園・水族館連携 ESDプロジェクト」について紹介がありました。
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環境省では、ESD活動の拠点となりうる施設の機能強化(ESDコンテンツを強化)を支援する事業を進めており、関東EPOが相談した先がNPO法人那須高原自然学校でした。そこで注目したのは既にあった連携関係。県内では宇都宮動物園・なす動物王国・なかがわ水遊園の3館連携で『アクアとズー』という、生き物とのふれあいプログラムがありました。そのプログラムに外来生物への対応、生き物の命などといった学びの観点を加えることで、地域の課題を子どもも大人も一緒に考える場となりました。現在は「気づき・ふれあい・考える〜地域連携プロジェクト〜」として、『アクアとズー+ESD』のほか、環境教育や生物調査など、5つの事業を行っています。昨年の地域勉強会には約60名が参加、今年も12月に県北で開催予定です。
3館以外にも行政や学術機関(大学・図書館・博物館)、新聞社等に呼び掛けを行い、那須地域にゆるやかなESDネットワークが形成されつつあり、広がりを見せています。


後半は、5グループに分かれ、ESDへの疑問や事例紹介で「いいな」と思った点を軸に参加間でワークショップを行いました。
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最後に栃木県でESDの推進委員を務めている宇都宮大学教育学部の陣内先生より、
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ESDとは住み続けるための“まちづくり”である。日本の教育はESDを進めていくと明記しているが、教師には「学校で学んだことをどう地域で生かすか」という部分の経験値が足りない。NPOが行っていることは、学校の現場でもやりたいと思うことばかり。学校とNPOとの連携は双方に新しい学びがあり、NPOの活動にも広がりが生まれる。SDGsには17のゴールが設定されているが、そのうちのどれかは皆さんが既に行っている活動に当てはまるはず。そこから広げていって欲しい。

と総括がありました。


ESDやSDGsは国連で提唱された分、環境問題や国際問題などのグローバルな活動を行うNGOに限った話のように思われてきましたが、ESDの本質は、気付きを大切にして行動しながら学ぶ能力を身につける、知ったことを行動に移せる人間を育てること。これは、地域での福祉やまちづくりといった活動にも呼応するものであり、既に行ってきた活動が、正にESDだったことにセミナーで気付いた団体も多いようでした。

現在の活動に“学び”=ESDの視点を取り入れることで、また違ったものが見えてくるかもしれません。

(記事投稿:鈴木)

【参考URL】
GEOC HP:『環境ボランティアなび2017』公開のお知らせ
環境ボランティアなび2017 PDFデータ
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