2016年12月17日(土)
去る、12月6日(火)、夢に向かって頑張っている方や、魅力的な活動をしている方、いきいきと生活をおくっている活動者をお迎えして人生を語っていただく「あなたの人生を聴かせてください」の第9回が行われ、受講生とスタッフ合わせて18名でお話しをうかがいました。
今回のゲストは以前まちぴあの情報紙「うつのみや発の話題人」でもご協力をいただきました、御子貝 荒江(みこがい あらえ)さんです。
御子貝さんは、栃木県初の女性農業士であり、その取組みは宇都宮市や国からも表彰されるなど輝かしい経歴をお持ちです。そんな御子貝さんから、農業との出会いやこれまでの活動を振り返る中で、様々なお話しを頂きました。
御子貝さんは農業にあこがれ、茨城県から栃木県の果樹園農家に嫁ぎ、丹精込めて作った農作物が安くしか買ってもらえず、評価が低いことに生活の危機、子育ての危機、生命産業である農業の危機を感じ、自分達で値段をつけ、自分たちで販売したい!という強い思いを持ち、行動をおこしました。
最初は周囲から「流通の秩序を乱す」など様々なことを言われたそうですが、賛同者がだんだん増えていき、女性農業者の仲間や西武百貨店と共に産地直売所の先駆けとなる「アグリランドシティショップ」を立ち上げました。
しかし西武百貨店が宇都宮から撤退することに決まり、当時の店長さんが、将来性が有る活動であり、
消費者からの信用がある「アグリランドシティショップ」の火は消さない!
必ずこれからこういう時代がくる!
とJR宇都宮駅前のロビンソンにつないでくれ、ロビンソンが撤退する時にはロビンソンが東武百貨店につないでくれ、現在に至っています。
通常出店をする際には自分の財産を担保にしなくてはいけないそうですが、女性であり、妻である御子貝さんにはそれがなく、熱い思いとやる気、そして今までに得てきた消費者からの信用を担保にすることを認められ出店し、これらの担保と当時の店長さんや、女性農業士の仲間、周りの人々の協力で、幾度もの危機を乗り越えてきました。
御子貝さんは「やはり人との出会い!!色々な人との出会いがあって今日がある。」と周囲の人達への感謝の気持ちを常に忘れずに活動されているそうです。
また、女性農業者が給料も休みもなく働いているのをみて、お嫁さんが生き生きと暮らせる環境イコール農家が生き生きと暮らせる環境への改善の必要性を感じ、日本全国に出向いて講演をしたり、「アグリランドシティショップ」の視察を受け入れたりなどなど、女性農業者の地位向上にも貢献をしています。
そして日本国内だけでなく、トルコのトラブソンの村長さんから地元の農村女性に話しをして欲しいと依頼され、日本の農村女性も同じような問題を抱えながらも、長い年月をかけて乗り越えてきたことや「怖がらないで一歩踏み出すことをしていかないと、家の文化、国の文化はあがっていかない。」と語り、帰り際に「私は日本へ行くことはできないけれども、これから頑張って子供や孫の時代には日本へ行けるようなトラブソンにきっとするから。」と言われ、農村女性に希望を与え、心の火をともし、踏み出す勇気を与えました。
御子貝さんは常に講演参加者の情報を事前に入手し、現地を実際に見て、その場に合わせた講演を心がけています。だからこそ、聴く人の心に響き、パワーを与えてくれるのだと思いました。
☆☆☆ インターンIさん感想 ☆☆☆
今回講師として御子貝さんにお話を伺い、私の中で一番印象に残った言葉は、「活動を行っている人はみんな暇なわけじゃない。忙しいからといって何もしない方は逃げているのではないか。時間は作るものだ。」いう言葉です。時間は作るものだという言葉は他の場所でも聞いたことがありましたが、農作業、そして家事に加え様々な活動を行ってきた御子貝さんからお聞きすると説得力が違うなと感じました。
またお話が食や農業という身近な話題である為か、お話後の質疑応答も大変盛り上がっており、素晴らしいイベントだなと思いました。今回のイベントで御子貝さんのおっしゃっていた言葉や感じた食への考え方を忘れずに生活したいと思います。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
お忙しい中、貴重なお時間をいただきまして、どうもありがとうございました。
最期に、全員で記念撮影。
次回の「あなたの人生を聴かせてください」は、皆様と楽しめる内容を企画中です。
よろしくお願い致します。
(記事作成:M、投稿:小倉)
2016年12月17日
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