本日8月8日(土)、宇都宮共和大学・宇都宮シティキャンパスにて、「若者×NPO等とのマッチングイベント2015県央地区 −ボランティアスイッチ−」が開催されました。
主催は栃木県/とちぎ協働デザインリーグ、運営協力NPO法人とちぎユースサポーターズネットワークです。
このイベントは、若者の社会貢献活動の関心喚起・参加促進のため、10〜20代(主に学生)とNPOの出会いの場を設けるものです。今年度、栃木県内3か所(県北・県央・県南)で開催します。
まずは、「NPOって何??初めての社会貢献活動の始め方」と題した講話から始まりました。お話しいただいたのは、とちぎユースサポーターズネットワーク代表の岩井俊宗氏。具体的な社会貢献活動の例、NPOとは何か、活動から生まれる楽しさ、活動の始め方等について説明がありました。フレンドリーかつ真面目な語り口で、学生の関心を引き付けていました。
その後、「NPOの魅力を知ろう!」として、県内で活躍するNPO法人等の活動団体7つと、NPO中間支援センター2つから、具体的な活動内容を聞かせていただきました。
認定NPO法人とちぎボランティアネットワークさんは、主に生活困窮者(ホームレスやひとり親家庭など)支援に力を入れています。ホームレスを見守る夜回りや、フードバンク(まだ食べられるのに処分されてしまう食品を、食べ物に困っている人や施設に届ける活動)の配達等を行うボランティアを募集しています。
認定NPO法人サバイバルネット・ライフさんは、家庭内暴力の被害にあう女性や子どもたちを守り支える活動をしています。生活費が限られた家庭で暮らす子どものものだという、着古されて穴がいくつも開いている衣服を持参されていました。子どもの遊び相手や学習支援ボランティアのありがたさと必要性を訴えました。
NPO法人だいじょうぶさんは、育児放棄・虐待される子どもや、その家族への支援を行っています。子どもの居場所づくり(遊び、学習、調理)は、子どもが「しつけをしてもらえる場所」を作るという意味でも重要だそうです。学生のボランティアは、子どもと年が近い遊び相手となれるのでよいとのこと。
NPO法人トチギ環境未来基地さんは、子ども・若者から年配の方まで参加しやすい、様々な環境保全の活動をしています。森の整備や散歩できるコースづくりを地域ぐるみで行う活動のほか、県外(いわき市)の海岸林再生活動「苗木forいわき」もあります。日帰り、週末、長期間(3カ月)と多様なボランティア・インターンの受け入れがあります。
旬の野菜 爽菜農園さんでは、有機農業や環境の大切さを多くの人に知ってもらうための活動をしています。新規就農研修生・被災者・若者自立支援団体等からの農業体験受け入れや、市貝町の芝桜公園の草むしり、有機農産物や加工品を販売するオーガニックマルシェの他、現在もアイディア・ボランティアを募集中です。
NPO法人とちぎユースサポーターズネットワークは、若者(主に学生)たちの力を活かして地域を盛り上げるべく、インターンシップ、アイディアプランコンテストを通した人材育成等を行っています。若者の「挑戦と成長」に重きを置いており、今回の団体紹介も一部をインターンシップ生が発表しました。
ハッピーテールズさんは、繁殖に使われ処分されてしまう「繁殖廃用犬」や保護された犬たちのケアや里親探しを行っています。悲しいことですが、次々に新しい犬たちがやってくるため、犬の散歩やブラッシング、おむつ作り(しっぽの穴あけ等)や清掃等が、日々必要とされています。
中間支援センターとして、かぬま市民活動広場ふらっとさんは、主に鹿沼市内のボランティア・NPOへの活動場の提供、相談事業、情報発信等を行っています。施設内に駄菓子屋を設けているのが特徴ですが、これは仕事や子育てで忙しいパパママ世代にも子どもと一緒に来ていただくための工夫だそうです。
とちぎボランティアNPOセンターぽぽらさんは、栃木県内のボランティア・NPOへの活動場の提供、相談事業、情報発信等を行っています。調査研究や各種研修会、NPOと企業や行政とのネットワークづくりにも力を入れています。
グループセッションでは、2つのテーブルに分かれ、参加団体と参加学生が直接詳しいお話をされていました。活動の裏話が聞けたり、NPOから若者への逆質問が行われたりしていました。貧困家庭の支援がテーマのグループと、自然環境関連のグループにおおよそ分かれていて、雰囲気が違っているのが面白いと感じました。時間を見て若者席の入れ替えがあったので、両方のテーブルで双方の話を聞く事ができました。
学生の方々には、馴染みの薄い名刺受取の経験も含め、NPOで努める社会人やその活動に触れる貴重な機会になったと思います。NPOの活動に伴うエピソードは、目をつぶり耳を塞ぎたくなるような重い話もよくあるため、衝撃を受けた参加者もいるのではないでしょうか。
今回のイベントを通じて、多感な若者の皆さんに、「自分がしたいこと・できること」から、将来について考える機会になればいいと思いました。
【参考URL】
とちぎVネットによる報告
(記事投稿:U)
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