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21世紀を迎え、日本各地で同時多発的に「まちおこし」が盛り上がろうとしています。中でもソーシャルメディアを活用して、やりたい人が「やりたいことを始める「勝手に観光協会」の活動が盛んです。「ソーシャルメディアでまちおこし」を楽しむことは「究極の大人のホビー」なのです。その活動自体が、みんなで創る「アート作品」でもあります。ぜひ、みなさんも「勝手に観光協会」から気楽に始めて、「まちおこし」プロジェクトに参画しましょう。新時代の「観光地域づくりリーダー」を目指しましょう。
久米 信行拝

2015年01月07日

砂浜美術館Tシャツアート展で 21世紀型公務員 畦地和也さん松本敏郎さんと出会う

30代〜40代 勝手に観光協会として全国を飛び回って街おこし達人に出会う

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 グローバルキャンパスの大社 充さんや、日本オーガニックコットン協会の渡邊智恵子さんからご紹介をいただいて、日本で一番美しいTシャツイベント「砂浜美術館Tシャツアート展」をお手伝いさせていただくことになりました。砂浜美術館のコンセプトは「私たちの町には美術館がありません。美しい砂浜が美術館です。」建物もなければ、有名作家の収蔵品もありません。毎年公募されたデザインがオーガニックコットンのTシャツにプリントされて、千数百枚が砂浜にひらひらとはためくのです。

 この素晴らしい美術館は、地元役場の当時若手職員2人、畦地和也さん、松本敏郎さんが、高知のデザイナー梅原真さんの事務所を訪ねたところから始まりました。ハコモノ命でハード予算獲得ありきのお役所のスタッフが中心になって、この夢のようなコンセプチュアルアート企画を、勢いで実現させてしまったことに驚きました。まさに「勝手に観光協会」による「勝手にイベント」だったのです。

 しかも事務局スタッフは、私が初めて関わった頃は、地元の人ではなく、よそ者の女性でありました。現在はNPO法人になっていますが、その理事長の村上健太郎さんも、若くして神奈川県から移住して来ました。今では現地で所帯を構えて土着しているのです。

 写真家の北出博基さんが自ら撮影した数十枚の自作Tシャツを並べることから始まったTシャツアート展。それが、いつしか全国に知れ渡って千数百枚の応募作品を集め、新聞やテレビにも取り上げられるようになりました。しかも、25年以上も続いていることは驚きです。

 その秘密は、実際に作品を応募してTシャツアート展の会場を訪ねればわかるでしょう。その美しさに息を吞み、楽しさに思わず笑みがこぼれるでしょう。防砂林を抜けて砂浜に入った途端に、青空と共に、美しい太平洋と白いTシャツの波が押し寄せてくるのです。

 ハコモノに頼らず、お金をかけず、よそ者若者馬鹿者力を結集して、ソーシャルメディアもフル活用する。砂浜美術館は、そんな新しいまちおこしの模範例でありましょう。Tシャツアート展の大成功を見るたびに、こんな素晴らしい参加型イベントを、いつか地元でも東京下町でも実現させたいと、心から願うようになったのです。

▼砂浜美術館
 http://www.sunabi.com/

2015年01月06日

グローバルキャンパス 大社さんと出会って観光地域づくりに導かれる

30代〜40代 勝手に観光協会として全国を飛び回って街おこし達人に出会う

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私が観光地域づくりの師と仰ぐ大社 充さんは、新卒入社して教えを受けたイマジニア株式会社 神蔵 孝之社長の松下政経塾時代の後輩でした。私たち新人の研修講師として出会ったのです。

大社さんは、シニアの学び旅を提供するエルダーホステル協会の日本法人の創設に関わり、現在はNPO法人グローバルキャンパスの代表を務める社会起業家でした。シニアの旅というと、ただ観光バスに乗ってガイドを聞きながら温泉旅行をするような受身の旅を想像しがちです。しかし大社さんたちが勧めるのは、事前に旅先の地理・歴史・文化などを調べてから旅を味わい、事後にも互いの体験を語り合って楽しむ旅なのです。いつしか私自身の個人旅も、事前に調査を重ね、事後にはネット発信して体験を分かち合うスタイルになっていたので、大社さんが提唱する旅のスタイルに深く共感できました。

つまり、参加者の事前と事後の勉強サークルが、「勝手に相互観光協会」のような役割を果たすわけです。その後、クラブツーリズムなども人気を集めていくように、旅のスタイルも、一方通行の受動型から、双方向の参加型に進化しつつありました。

その後、大社さんは、観光地域づくりのコンサルタントとしても活躍するようになり、日本観光振興協会の理事や、国土交通省 成長戦略会議のメンバーにも選ばれます。そして、私がネットを活用した地域情報発信をしていることに注目してくださり、全国各地でのセミナーに講師として呼んでくださるようになりました。そして、私もますます観光地域づくりに興味を抱くようになります。

そして、大社さんが別府の鶴田さんたちと設立することになる団体、観光地域づくりプラットフォーム推進機構の理事として誘ってくださったのです。

▼グローバルキャンパス
 http://www.elder-tabi.jp/

2014年12月18日

別府八湯メーリングリストで、オンパク創始者 鶴田さんたちと出会う

30代〜40代 勝手に観光協会として全国を飛び回って街おこし達人に出会う

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 ネットを通じた出会いの中でも忘れられない達人は、観光カリスマとして知られる別府ハットウオンパクの仕掛人、ホテルニューツルタ社長の鶴田浩一郎さんです。経営情報学会でご一緒していたIBMの旅行スペシャリスト故岡本明雄さんとのご縁で、別府八湯メーリングリストの存在を知りました。行政上の理由で一方的に別府八湯の温泉地が再編されようとしていた時に、有志が別府温泉の復興に立ち上がって独自の活動を開始したというのです。

 縁あって、鶴田さんに大分に講師として呼んでいただき、同時に別府八湯にみなさんが夜な夜な集うアジトのようなスナックに呼んでいただきました。そこは、旅館や地元観光施設の経営者のみならず、別府八湯を愛する好事家が集まる「勝手に観光協会」そのものでした。まだオンパクは始まっていませんでしたが、別府八十八湯めぐりのパスポートならぬスパポートでのスタンプラリーが勝手に始められていました。また、TVチャンピオンで話題の温泉通を招いて、地元にはなかった「利き湯」を広めようともしていました。(私はからかわれて危険な硫酸もどきの温泉を飲まされました!)

 私は、別府八湯有志の笑いに満ちた楽しげな雰囲気=大人のホビーとしての街おこしの魔力にすっかり魅せられてしまいました。そこで、スパポートを片手に、ひとりで八十八湯巡りを試みました。その中には、竹瓦温泉のような立派な観光資源だけではなく、地元の人しか入らないような砂浜の無料温泉や、お店の裏の不思議な湯治場まで、ありとあらゆる秘湯が含まれていました。湯巡りをしながら、そこに暮らす人たちや湯治客と、裸の語らいをすることになったのです。

 この特別な旅には、数々の温泉をめぐって来た私も衝撃を受けずにいられませんでした。これまでの温泉旅行とはまったく違う宝探しのような温泉旅、路地裏で見たこともない人と風景に出会う旅だったからです。もちろん、その貴重な体験を拙文にしてメールマガジンで縁者に発信いたしました。

 多くの縁者が喜び興味をもってくれたのですが、何より嬉しかったのは、当の鶴田さんたちが喜んでくださったことです。別府の「勝手に観光協会」の人たちの取組みを、よそ者「勝手に観光協会」である私が味わい共感し発信することで、心が通じ合ったのでした。

 そして、その後、鶴田さんたちの素晴らしい発明、地元の見えない観光資源を発掘し再編集するオンパク手法が、日本各地に広まり、街を元気にしていくプロセスに目を見張ったのです。

▼観光カリスマ 鶴田浩一郎さん
 http://www.mlit.go.jp/kankocho/shisaku/jinzai/charisma/mr_tsuruta.html

▼別府ハットウオンパク
 http://beppu.onpaku.jp/

▼ホテルニューツルタ
 http://www.newtsuruta.com/