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全国キャラバン in 岐阜 [2008年02月25日(Mon)]

報告者 野々山尚志




 平成20年1月19日(土)、岐阜県羽島市文化センターみのぎくホールにて「自死」を知り・伝え・つながせるフォーラムと題したシンポジウムが開催されました。

◇◇


 実はこのタイトル、司会をされていた精神保健福祉センターの方が、滋賀県のシンポジウムで遺族体験談を語られた尾角光美さんのお話を聴かれて決めたそうです。私も滋賀県のシンポジウムに行きましたが、尾角さんの思いが、岐阜にもつながったのですね。

◇◇


 開会あいさつは精神保健福祉センター所長の丹羽伸也氏。穏やかな話し方の中にも、「体験をされた方のグループ」ができることを願う気持ちが伝わりました。また、自死という言葉のとらえ方にもふれ、追いつめられた死であることを確認し、実効性のある会にしていきたいと結ばれました。

◇◇


第1部 自死遺族体験談

 第1部は、尾角光美さん(学生・ライフリンク)による体験談。はじめに、後出しジャンケンを会場の参加者に呼びかけ、会場の参加者の多くが手を挙げてやっていました。講演が、一方通行ではなく、まず、双方のコミュニケーションがほしいという思いでされていましたが、ほとんどの方が手を挙げて参加されていました。
 「脱 他人事 お茶の間劇場撤退」と、会場に投げかけました。
 最初に、5年前にお母様がうつ病で亡くなったけれど、うつ病対策をすれば母親が亡くならなかったというわけではないこと、うつ病の末自殺で亡くなる方の原因は複雑で、一言では説明できないことを押さえてから、体験談を述べられました。

 尾角さんは最後に、お母さんへ「ごめんなさい」と「ありがとう」のメッセージを伝えて講演を終えました。

◇◇


第2部 パネルディスカッション

 休憩をはさんでパネルディスカッションが行われました。テーマは「自殺対策・自死遺族支援−今、"私"にできること」登壇者は次の通り。



<コーディネーター>
 丹羽伸也 氏(精神保健福祉センター所長)
<パネリスト>
 花井幸二 氏(リメンバー名古屋自死遺族の会代表幹事)
 清水康之 氏(NPO法人ライフリンク代表)
 尾角光美 氏(自死遺族)
 田中剛 氏(岐阜県健康福祉部保健医療課)

清水康之 氏(NPO法人ライフリンク代表)のお話

 NHKディレクター時代に、あしなが育英会の高校生のつどいに参加させてもらったとき、自死遺児の子と過ごした。その時、死別体験は個人的なもので、比べられない。病気遺児の子と違うのは、語ることができないことだと感じた。
 遺児の子みんなと輪になって語り合った時、自死遺児の子はガタガタ震えてなかなか言い出せなかった。しかし、周りの子はじっと待つ。その子を中心に支える雰囲気があった。やっと、「お父さんは自殺しました」と言えた彼の目には涙が溢れ、寂しい思いや自責の念、捨てられたのではないか、誰にも伝えられなかったことを話した。私は、打ちのめされて何の罪もない子たちが苦しめられている。この状況を社会に伝えていかなければと思い、番組を作っていた。安心して涙を流せるような社会をつくろうと。
 尾角さんが「脱 他人事」と述べたが、私たちの想像力が今問われている。遺族の話を聞いて涙して終わるのではなく、たくさんの人がつらい思いをしている、私たちも同じ社会の中で生きているということを認識し、自分自身のこととして共感できるかが大切。私自身もできることを引き続きやっていこうと思う。
 遺族支援とは何かということだが、遺族の感情や必要としているものは個性的であり、結局最終的に個人で背負っていかなければならないものが多い。ただ、これまでは個人で背負っていくしかないことと、社会で支えるべきものが、どちらも個人の悲しみのレベルにされて、個人で背負わされていた。それぞれが背負わなければならない部分と、社会や地域が担う部分を分け、より助けを求めやすいしくみをつくることが必要である。その中でも、安心して悲しめる、語れる場は、遺族個人が回復するきっかけをつかめる場として、社会・地域が支援していくべきものだろう。

花井幸二 氏(リメンバー名古屋自死遺族の会代表幹事)のお話

 リメンバー名古屋自死遺族の会は、5年前に立ち上げ、名古屋で2ヶ月に一回遺族の分かち合いの会を開催している。その他、自死遺族が生きやすくなるための活動として、地元名古屋市と連携し、名古屋市の自死遺族支援策へ反映させる活動や、遺族自身の自己実現となる活動(作文集や遠足の企画)などを行っている。
 自殺予防と遺族支援をしっかりと分けて考えていきたい。
 また、遺族当事者の話より、遺族が抱えている生きづらさや苦しみと、それらがどうなってほしいかを表にまとめた。【別紙資料】

田中剛 氏(岐阜県健康福祉部保健医療課)のお話

 岐阜県での自殺による死亡率は全国30位(平成18年552人)。平成10年くらいから自殺者の数が急激に増え続けた。男性が68%で、85歳以上の高齢者の数が6.1%と、全国(3.3%)よりやや多い。原因・動機は「健康問題」265人(48%)、「経済・生活問題」108人(20%)である。
 岐阜県自殺予防対策協議会を平成19年8月15日に設置し、9月13日に第1回開催、3月17日の第2回を開催予定。
愛知県知事の呼びかけで中部圏自殺対策連絡会議が発足。広域的な自殺対策に取り組んでいく。

◇◇


続いて、パネラー同士の意見交換。

清水氏
 自殺対策基本法は当初、「自殺予防対策基本法」であった。遺族の声をきっかけに始まったのに、遺族支援に配慮しない名称に反対した。また、自殺未遂者と遺族の支援が同じ条文だったが、分けることで、どちらもそれぞれやらなければならないものとした。未遂者支援や遺族支援を通して、生きやすい社会の実現を目指す。
 ライフリンクで現在行っている実態調査は、遺族の声を聞くことで、遺族自身に参加してもらい、対策につなげることがねらい。遺族の方の中には、同じ思いをしている人たちを増やしたくないと思って話をしてくれる人もいる。自分の体験が、役立つならと。遺族が予防に関わることで、回復の足がかりとなる。

尾角氏
 予防が遺族支援につながることを実感した例として、小中学校での「いのちの授業」を行った経験がある。自死遺族の生きづらさのひとつに、偏見によって語れないというものがある。それをまさに実感した。
 児童生徒に自殺する人のイメージを聞いたところ、マイナスの言葉が多かったが、授業の後の感想には、話を聴いて、深く考えてくれた生徒が多かった。
 子どもでうつになった経験のあるのは40%以上。想像以上に子どもにとって「死」というテーマが近いものであることがわかった。

花井氏 
 リメンバー名古屋でも「自殺」でなく、「自死」という言葉を使っている。他の「病死」や「事故死」と同じような扱われ方を望むからだ。「自殺」という言葉には、その道を選んだ人への偏見が込められている。私たちは、亡くなった人たちの尊厳も守っていきたい。
 自死遺族が減ることはなく、常に増え続けている。自殺対策が、予防に偏ることなく、遺族支援と両輪ですすめていってほしい。

◇◇


 この後、会場からも発言がありました。
 岐阜県の断酒会の方からは、「アルコール中毒の患者の中には、自殺願望者が多い。私自身も家族が支えてくれたから命がある。日常の生活で家族が気づくことがとても大切である。」と述べられました。
 神戸の司法書士の方からは「多重債務の相談を受けたとき、もう助かるかなと思ったときに自死される方がいて悔しい思いをすることがあった。異業種間の連携が必要。合同研修会なども必要なのでは。」と述べられました。
 会場の意見がおさまったころ、土岐市の自死遺族の方が、勇気を振り絞ってご発言されたことがとても印象的でした。「妻と子どもを亡くしましたが、自分も遺族会をやるなら関わりたい」と述べられました。
 今後、私もこの方とつながりながら、岐阜県で遺族会が立ち上がるとなれば、何かお手伝いできないかと思っています。

◇◇


 最後にパネリストから一言ずつ。

花井氏
 岐阜県で遺族会を立ち上げるときは、リメンバー名古屋自死遺族の会としても協力したい。

清水氏
 多くの方は水際でいくと止められにくい。もっと手前で追い込む原因や生きづらさを解明して総合対策をしていきたい。

尾角氏
 誰にとっても、一番大事なのは日常。自殺、死、重たいものを見て光を見ることができる。みなさんが、「脱 他人事」として、自分自身の問題として考えていってほしい。

田中氏
 行政としては、ある程度客観的にやっていかなければならない。地道な積み上げを行政官としてバランスを持ってやっていきたい。

◇◇


 会場に参加された方の人数は少なかったのですが、だからこそご遺族の方が発言できたり、会場全体に一緒に考えようとする雰囲気ができのだと思います。岐阜県の遺族会が立ち上がることを強く願っています。

 なお、岐阜県でのキャラバン・キーワードは、『「自死」を知り・伝え・つながることから始まる』となりました。


「遺族語る」のパネル展示の様子
全国キャラバン in 愛知 [2008年02月18日(Mon)]

報告者:藤澤 克己(ライフリンク事務局長)


2月3日(日)愛知県自殺対策シンポジウムが開催されました。


「気づきと見守りによる 生きやすい社会の実現を目指して」
というテーマが設定され、会場となった「ウィルあいち」には
約600名の方が集まりました。

開会の挨拶は、西村眞副知事が知事のメッセージを代読。
愛知県では、現状約1500名の方が毎年自殺で亡くなっている
のですが、平成28年までに年間自殺者数を1000名以下とする
「あいち自殺対策総合計画」を策定したことが伝えられました。

◇◇

まず、精神科医の香山リカ氏より「自殺への気づきと見守り 
〜精神科医の立場から〜」と題した基調講演がありました。


精神科医として仕事をしてきた中で、つくづく「生きるって大変な
ことだな」と感じていると話をしてくれました。
「生きる」ということが当たり前だと思っているかもしれないが、
それを続けられないこともあって、自死を選ぶこと自体は、特殊な
こと、異常なことではないと感じると、現場で感じる「私の意見」
として教えてくれました。

◇◇
パネルディスカッションは、2部構成で行われました。
前半が「自死遺族からのメッセージ〜自死遺族支援に向けて〜」、
後半は「働き盛りの自殺予防から相談窓口のネットワーク〜」を
それぞれテーマに掲げました。

前半の「自死遺族からのメッセージ〜自死遺族支援に向けて〜」の
パネリストの方々は次の通りです。
 野々山 尚志 氏(リメンバー名古屋自死遺族の会運営委員)
 清水 康之 氏(ライフリンク代表)
 花井 幸二 氏(愛知県自殺対策推進協議会委員)
コーディネーターは
 大重 ョ三郎 氏(愛知県精神保健福祉センター所長)
が務めました。


◇◇

コーディネータの大重氏が、まず「自殺総合対策大綱」の概要を
説明し、続いてパネリストを紹介しました。

野々山氏は、1999年高校3年生の時に父親を自殺で亡くされた
ご自身の体験を語ってくれました。
必死にサインを出していたにもかかわらず、父親の苦しみに気づけ
なかったと、自分を責め、苦しんだそうです。当時は「世界で一番
不幸だと思っていた」とのこと。
転機が訪れたのは、あしなが育英会の奨学生となって「つどい」に
参加し、そこで初めて父親の死が自殺であったことを人前で言えた
ことだったそうです。やがて『自殺って言えなかった』という本に
手記を寄稿し、名鉄東岡崎駅前で体験談を話す機会を得、「本気で
向き合えば人の心は動かせる」と気がついたそうです。
また、リメンバー名古屋自死遺族の会の運営委員として活動する中
で気づいたことも教えてくれました。
ご遺族にはそれそれの想いがあり、共感できる人できない人がいる
し、自死を語れない遺族もいることなどから、固定化された遺族像
を取り払ってもらいたいと訴えました。
自殺予防のために自死遺族会があるのではなく、自死遺族会は遺族
のため、自分自身のためにある、「分からない。でも分かりたい」
という人の力を嬉しく感じる、とのことでした。
「まずは、自死遺族のことを知って下さい。みなさんが出来ること
にそれぞれ取り組んでほしい。」と結ばれました。

清水氏は、「体験談を聞くと、いつもハッとさせられる。悲しみの
連鎖がとめどなく広がっている。」と、野々山氏の体験談を受けて
の感想を述べました。
どの自死遺族も感じる「まさか」という言葉に、どれだけ共感する
ことができるかが問われているとした上で、遺族の声から学ぶ必要
があると話を続けました。
遺族の声は、しばしば「サイレントグリーフ」と言われているが、
それは遺族が語らないのではなく、語らせない語ることができない
社会であることを指摘しました。
自殺対策は2006年の自殺対策基本法から始まったものの、国は
自殺を個人の問題としてきたから取り組むのが遅れたのであって、
自死遺族の方々がサイレントを打ち破ってくれたことがなければ、
このような動きになっていなかったのではないかと、当事者の声の
重要性を教えてくれました。
自分たちと同じような人を増やしたくない、自分たちと同じように
孤立した人を支えたい、そういう遺族の想いをみんなで引き継いで
いくことが重要だと教えてくれました。

花井氏は、自殺対策は社会の偏見との戦いだと切り出しました。
自殺対策の活動には、自殺予防と自死遺族支援とがあって、それは
両輪としてきちんと分けて考えるべきだと話されました。
よく自殺予防のために自死遺族支援があると話をする人がいるが、
それは間違っていて、「あいち自殺対策総合計画」を策定する中で
遺族支援をしっかりと位置づけなければ目標は達成できない、と
述べられました。
愛知県は、交通事故者数が全国ワースト1だそうです。そのための
対策ももちろん重要ですが、そのワースト1の死亡者数の実に5倍
もの自死者がいることに対し、「自分たちは十分に取り組んできた
のか、猛省すべきだ」と訴えました。



一通りの発言に続いてパネラー同士の意見交換があり、様々な想い
が語られました。以下はその一部です。
・語れない自死遺族が下を向いて固まっていたが、語れる「場」を
 与えられたとき、確実に回復していくことを見てきた
・自死遺族支援は責務だけでなく、人としての温かみを育てられる
・目線を遺族に合わせていくべき
・デリカシーをもって、支援に取り組んでいきたい
・生きづらい社会を変えていかなければならない     など。

限られた時間でしたが、自死遺族を支援するというのは、いかに
遺族をエンパワーする(力づける)ことができるかということ、と
コーディネータの大重氏が纏められました。

◇◇

後半の「働き盛りの自殺予防から相談窓口のネットワーク〜」の
パネリストの方々は次の通りです。
 杉本 日出子 氏(産業保健師)
 瀧 康暢 氏(弁護士)
 香山 リカ 氏(精神科医)
コーディネーターは
 吉田 京 氏(愛知県健康福祉部技監)
が務めました。

◇◇

杉本氏からは、働きざかりの自殺予防として職場におけるメンタル
ヘルス対策の重要性の話がありました。

瀧氏からは、多重債務問題と自殺対策の連携の話がありました。

香山氏は基調講演を補足して、自死遺族の置かれた状況があらゆる
社会問題を集約していると指摘し、支援する側がそれぞれの立場で
関わり連携していく必要性があると述べられました。

一通りの発言に続いて意見交換があり、自死には関係ないと思って
いる人であっても必ず関係している問題だということを相互に認識
することができました。

愛知県におけるキャラバンメッセージ(キーワードリレー)は
やさしさと思いやりのあふれた社会を」に決まりました。

◇◇

シンポジウムとして盛り沢山でしたが、充実した内容の話を聞く
ことができたと思います。
会場ロビーに設置された「遺族語る」のメッセージパネルの前には、
多くの人が立ち止まり、メッセージに見入っている姿がありました。
全国キャラバン in 栃木 [2008年02月11日(Mon)]

報告者:南部(NPO法人ライフリンク)


 平成20年1月27日、栃木県宇都宮市において、
「自殺対策講演会官民合同シンポジウム」(テーマ:自殺対策・自死遺族支援 私たちにできること)が行われました。

◇◇



 まずはじめに、麻生利正栃木県副知事からご挨拶がありました。

 その後、第一部では、「自死遺族メッセージ」として、私、南部が自身の体験談を語らせていただきました。



 自分は、当初は主人の死を「自殺」と言えなかったけれども、まわりのいろんな方々に助けられ、語ることによって回復できたということ、そして、一緒にいる家族と分かち合えたことが大きかったことをお伝えしました。
 さらに、地域の人たちの支え合いがあって遺族は回復できるのではないかということを語りました。

◇◇


 第二部では、「栃木県における自殺対策について」〜自殺対策・自死遺族支援〜私たちにできること〜という題で、シンポジウムが行われました。



 コーディネーター、シンポジストは以下の方々でした。

コーディネーター
 中村 好一さん
  (自治医科大学公衆衛生学教室教授・栃木県自殺対策連絡協議会会長)

シンポジスト
 石井 重利さん (社団法人栃木県医師会常任理事)
 伊澤 正之さん (弁護士・栃木県多重債務者対策協議会委員)
 坂本 裕一さん (下野新聞社編集局社会部長)
 大橋 房子さん (社会福祉法人栃木いのちの電話事務局長)
 増茂 尚志さん (栃木県精神福祉センター所長)
 西田 正弘さん (NPO法人ライフリンク)

◇◇


 石井さんは、内閣府の大綱に基づきながら、国の取り組みや自殺の現状について説明をされました。特に、「適切な精神科医療を受けられるように、医師同士の連携も必要である」ということを話されました。

 伊澤さんは、青木ヶ原樹海の自殺防止看板設置の活動を紹介され、「多重債務等、経済問題で死ぬことは無い」ということを強調されていました。

 坂本さんは、下野新聞では自殺の特集を組んで報道をしているということを紹介され、「遺族のお話を聞くことは重いものがあるから、これからも考えながら取組んでいきたい」とお話されました。

 大橋さんは、栃木いのちの電話が、この4月から自死遺族支援のわかちあいの会「こもれび」を始めることにしたということをお話されました。(月1回の予定とのこと)

 増茂さんは、精神保健福祉センターとして、まだまだ取り組みはじめていない部分があるが、心の健康の窓口や電話相談の回線を増やすこと、地域の窓口の活性化、ネットワークづくりをやっていきたいということをお話されました。

 西田さんは、やはり遺族支援には地域のネットワークが必要ではないかということを説明されました。

◇◇


 最後に、会場からの意見・質問では、
「うつ病の抗うつ剤が、どれも自殺を誘発すると新聞に書かれていましたが、ちゃんと医師が処方すれば大丈夫だということを伝えたい」というご意見があり、
うつ病をわずらっているという男性からは、「どこへ相談していいかわからない、行政に行くと管轄外だと断られたりすることがある」ということが話されました。

◇◇


 栃木県におけるキャラバンキーワード(リレーメッセージ)は
寄り添うことの大切さ、寄り添えることの心強さ
  〜誰もが笑顔で暮らせる社会を目指して〜

に決まりました。

 こころの悩み・多重債務問題などに関する専門家による無料相談会も開催されました。

 会場の外では、「遺族語る」のパネル展示もなされ、栃木県でも多くの方々がじっとパネルに見入られていらっしゃいました。

自死遺族支援全国キャラバン実施状況 [2008年02月04日(Mon)]

報告者:森山(NPO法人ライフリンク)


久しぶりに雪が降り積もった先週の関東地方。

そんな中、「気休めに見てくださいね」と、自殺対策に取り組んでいらっしゃる関係者の方から、こんな素敵な写真をいただきました。




まるで雪の中で遊ぶウサギのよう。


お庭で雪囲いをした木に降り積もった雪が、ウサギのような形になったそうです。

◇◇


このお写真の地域は、東北のある地域。
それにしても、東京とは、雪の積もり方もスケールが違います。
外は寒い毎日ですが、それぞれの地域で、それぞれ課題に本気に取組む方々がいる。
お写真を拝見しながらそう考えるだけで、なんだかあたたかい気持ちになりました。

◇◇


下の写真は、これまで開催された「全国キャラバン」に関係する、当日ポスター(チラシ)や、報道関係資料を集めたファイルです。


右側3つのファイルが、
「自死遺族支援全国キャラバン」関連記事ファイル





かなりの厚みがあります


◇◇


自死遺族支援全国キャラバン」も、全国各地、すでに半分以上の地域をまわりました。

分厚いこのファイルも、二冊がすでにいっぱいになり、現在三冊目。
様々な方々の思いとともに、自死遺族支援全国キャラバンの“これまで”が詰まっています。
各地の自治体の方々や、団体の方々のご協力をいただき、資料として写真などもいただいてきました。

先月末は、福岡県(1/25)・沖縄県(1/26)・栃木県(1/27)と、3日連続で「キャラバン」シンポジウムが開催され、昨日は、愛知県(2/3)にて開催されました。

それぞれ、気候もまるっきり違う土地。
雪がたくさん降り積もる地域もあれば、ほとんど降らない地域もあります。
おのおのの地域で、自殺対策に関わっている方々がいます。

2007年7月1日に東京ビックサイトにて始まった「自死遺族支援全国キャラバン」も、
秋田県を皮切りに、
京都府→長崎県→新潟県→佐賀県→神奈川県→宮崎県→宮城県→西多摩→和歌山県→
福島県→岩手県→青森県→広島市→滋賀県→兵庫県→徳島→岡山→三重→広島→山形→島根→千葉→岐阜→埼玉→福岡→沖縄→栃木→愛知
…と、進んで参りました。

全国各地、これからも自死遺族支援全国キャラバンは開催されていきます。
詳しい情報は、今後もライフリンクHP(キャラバンMAP)をご覧いただければ幸いです。