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ライフリンク会員紹介@ [2007年11月12日(Mon)]

事務局:森山


 ライフリンクには、様々な経歴をもった多くの方が、
会員として一緒に活動をしています。

 そんなライフリンクの頼もしいメンバーの中から、
本日は、あるライフリンク会員の方をご紹介します。

先日、ライフリンクでの作業を手伝いに来てくれた、彼。



実は、アーティストなのです。



「全国キャラバン」シンポジウムで、
「遺族語る」のパネルをご覧になった方は、
彼のことを覚えていらっしゃるかもしれません。
自死遺族でもある彼が、7月に『無音のノイズ』という曲を作りました。
この曲には、遺族としての思いや、さまざまな思いが込められています。

◇◇◇

ヨシフミ(27)

秋田県出身、さいたま市在住。
19歳の時に、お母さんが自死(享年48歳)。
当時在学していた大学を退学し、精神科医になるために医学部を受験。
大学時代は、あしなが学生募金でも活動。
勉強の合間に路上ライブを行う。
医学部を卒業したものの、お父さんの病気がわかり、
現在は闘病中のお父さんと同居をしながら、家事に専念している。
現在に至るまで、約50曲を作った。

※追記(2008.4.4.)
2008年4月より、家事と両立させながら、病院で研修医として勤務されています。

◇◇◇

ヨシフミさんからメッセージ

 『無音のノイズ』はメッセージソングであるとともに、自分自身に向けた応援歌でもあります。

 この曲は、7年前に自殺した母親と、脳の病気で現在闘病中の父親のことを思って作りました。
 昨年の6月に父親の病気が発見され、手術のために入院となりました。
 私は父親の面倒をみようと、当時在籍していた大学の講義に全く出席しなくなりました。その年の10月からは、卒業するために必要な試験が20科目以上控えており、途方に暮れました。大学を休学しようかと悩んだ時期もありました。
 しかし、父親が入院する病院に通う毎日の中で、なんとかして大学を卒業しようと決意を固めるに至りました。
 「早く卒業することで父親を喜ばせたい」と。

 そう決意するまでの約1ヶ月間で、本当に色々なことを考えました。
 特に、自分が生きる意味や、両親が歩んできた人生、自分たち家族のそれまでの歴史について。
 「自分がいまこうして生きていられるのは、両親が奇跡的な確率でであった末に自分が生まれたから。両親が一生懸命、自分たちを育ててくれたから」。
 そんな当たり前のことを、私は父親が病気になるまで忘れていました。
 両親への感謝の気持ちを忘れ、母親の自殺をただひたすら嘆き、うまくいかないことがあるとそれを母親の自殺のせいにしてきた自分がいました。
 
 そんなふうにやりきれない気持ちを抱え込んだ時、私は部屋にこもって作曲をしていました。
母親が亡くなってからの7年間、ずっとそうでした。
作曲をしてギターで弾き語りをすることが、私にとっての心の支えでした。

 今回CDにした『無音のノイズ』は昨年の7月頃、
父親が入院している時期に作りました。
 必死にもがいていた自分のそれまでの生き方、両親への思い、これから自分が生きていく決意、それらをこの曲の中に凝縮しました。
 自分にとって大切なことをこれからも忘れないようにと、一つの曲として形にしたかったのです。
 そこで歌われている“大切なもの”は、親が生きているかどうかに関係なく、親の死因が自殺であるかどうかにも関係なく、多くの人にとって“大切なもの”であるはずです。
 だから、立場が自分と近い遺族の方々のみならず多くの人にこの曲を聴いてほしいと思っています。

 それでも、『無音のノイズ』の歌詞の最後の一行には、自死遺族としての思いを込めました。
 どんなに自分の考え方が前向きになったとしても、遺族としてどうしても心の中に残ってしまう、おそらく一生残るであろう、微妙な部分を。
 そういった意味で、この曲はメッセージソングでもあります。



少しでも多くの方に聴いてもらいたいという
ヨシフミさんの思いがあります。
パソコンで音楽をお聴きになれる方は、お聴きになってください。↓

『無音のノイズ』



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「無音のノイズ」は、秋田市内の“FM椿台”というラジオ局でもオンエア中です。
(11月5日〜11月30日まで、平日の朝8:45から)
11月30日追記:オンエアが12月いっぱいに延長されたそうです!

秋田市にお住まいの方は、ぜひお聴きください。
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無音のノイズの歌詞・お問い合わせ先については、こちらへ↓
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