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地震! 子どもたちの兄弟は? [2011年04月05日(Tue)]

3月11日、東日本を襲った地震の時の、協同労働で働くセンター事業団山形・三日町陽だまり(保育所と宅老所の併設)の様子を、高橋初子所長が語ってくれました。

 当日、地震が起きた時は20人の乳幼児が保育所で昼寝中だった。宅老所には5人の利用者がいた。保育所職員3人は歩けない子どもをおぶり、地震に気がつかない子どもたち全員に布団をかけた。それから、1人は非常口を開ける、1人は子どもを2人かかえて、いつでも逃げられるような状態だった。宅老所の利用者には毛布をかけた。
 落ちついたので、宅老所の送迎に出ようかと話をした。そこで気がついたのは、預かっている子どもたちの家庭のこと。両親が勤めている家では、子どもだけで家にいる場合も。
 歩いて、子どもたちの兄弟が残っている家を訪問。みんな、地震後の雪の中で震えていた。恐くて家の中にいられなかったのだろう。そこで置手紙をして、みんな陽だまりに連れてきた。
 ろうそくの灯りの中で、家族と連絡がとれず心細げな子どもたちが、自分の妹、弟を一生懸命守っている姿を見て、地域ではこの事業所が必要なのだと改めて感じた。
 職員の機敏な対応、冷静な判断、利用者を守るという気持ちがあったからこそ、大きな動揺もなく事態を乗り切れた。
 次の日から開けた。ライフラインは切れているが、何とかなるのではと思った。
 出勤した職員は、バッグの中にうどんやそばの乾麺を入れてきた。電気は未だ来ていないけれど、幸いプロパンガスは使える。鍋でお湯をわかして乾麺を茹でて、子どもとおばあちゃんたちに食べさせようと、誰も何も指示を出していないのに、保育所と宅老所の4人の職員が家から持ってきた。
 お迎えも兼ねて、宅老所の利用者宅を一軒一軒回って安否確認もした。土曜日だったので、全員休むということだったが、「まさか来てくれるとは思わなかった」と驚かれた。
 子どもたちと一緒に来たお母さんたちから、「先生たち大丈夫でしたか?」「ありがとうございます。子どもたちが暗い中でいるかと思って気が気じゃなかった」「置き手紙を読んだ時に、本当に安心しました」とねぎらいの言葉をいただいた。
 緊急の時の連絡方法は確認していたが、まさか携帯が使えなくなるとは思っていなかった。このような時、どのように保護者や家族に連絡するのか、確認しなくてはならないと思った。
 ガソリンと灯油が無く大変だが、職員の車も含めて全員交代で毎日3時間、ガソリンスタンドに並んで入れて、送迎が滞らないようにしている。


 協同労働では利用者やその家族との協同も謳っています。普段から、子どもたちの保護者とは連絡帳や懇談会、様々なイベントで顔を合わせ、相談を受けたりしながら信頼関係をつくってきているし、兄弟全て陽だまりを利用している子どもたちもいる。だからこそ、とっさの時に組合員は子どもたちの兄弟の顔を浮かべるし、保護者は「陽だまりが預かってくれているなら安心」と思えたのだと思う。
 利用者、家族、地域、働く仲間の協同を大切にする協同労働だからこその、とっさの判断だったのではないでしょうか。
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