「社会的責任を考える研究会特別企画〜パートナーシップから見えてきた新しい社会のあり方」を開催しました。[2009年02月13日(Fri)]


NPO法人音の風の代表理事・西野桂子さんからは、行政や地域、福祉団体等との協働により実現した「スマイルミュージックフェスティバル」について、協働にいたった考えや、そのプロセス、効果について、詳しくお話しいただきました。

後半のパネルディスカッションでは、話題提供や協働事例報告をもとに、もう少し突っ込んだ協働の意義、難しさについても言及されました。NPOはいち早く社会のニーズをつかみ、それに対して柔軟できめ細かいサービスを提供したり、社会を変革することのできる存在です。しかし、人材、資金、マネジメント等において力が弱いため、企業や行政との協働は、下手をすると、企業や行政にとっての「安い労働力」になってしまいかねません。そうなると、協働ばかりでなく、組織そのものも続かなくなってしまいます。このように考えるとNPOの思いやミッションはもちろん大切ですが、戦略やタフさも兼ね備えていることが必要であるといった意見が聞かれました。
今回、それぞれの事例、立場からの「協働」について、その意義や効果ばかりでなく、課題もまた多いということを、多くの方に知っていただく良い機会となりました。
不況や数々の社会問題が起こるという状況の中、「新しい社会のあり方」を考える上で、社会にとって必要なものは何かということを、企業、NPO、行政それぞれが考え、互いが主張しながらも、共通の目的に向けて、それぞれの知恵や得意分野で貢献していくところから真の「協働」のあり方が見えてくるのではないかと思います。
(スタッフ:滋野浩毅)
Posted by
府民力推進課
at 18:26
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