電話リレーサービス
[2019年10月27日(Sun)]
先日、『 手話フォン 』という
聴覚に障がいのあるひとが 通話できる
公衆電話ボックスが あることを
初めて 知りました。
手話対応型公衆電話ボックス『 手話フォン 』は
2017年12月、
羽田空港( 東京都 )に設置され、
現在、国内6ヵ所に 設置されています。
この『 手話フォン 』は、
聴覚に障がいのあるひとが
ボックス内のテレビ電話を操作し、
画面に映ったオペレーターに
手話で 用件を伝えます。
それを受けたオペレーターは
相手先に電話をし 内容を伝え、
相手先から得た内容を 手話で利用者へ伝える
仕組みになっています。
『 手話フォン 』を目にすることで、
聴覚に障がいのあるひとの
電話利用の必要性に
気づいてもらうことを目的とされており、
2020年開催予定の
東京オリンピック・パラリンピックに向けて
始められました。
そして、この『 手話フォン 』は
日本財団さんが
聴覚に障がいのあるひと向けに提供されている
『 電話リレーサービス 』というサービスが
活用されたもの だということも知りました。
『 電話リレーサービス 』とは、
電話リレーサービスセンターにいる
通訳オペレーターが、
手話や文字と音声を 通訳することにより
電話で即時に 双方向につなぐサービスです。
日本財団さんが、2013年度より
音声でのコミュニケーションに困難のあるひとたちも
電話を使えるようにするため、
このサービスを スタートされました。
2013年9月から
モデルプロジェクトとして開始された
『 電話リレーサービス 』は、
全国で 約7,500人、
月に 25,000コール以上の利用
( 2018年6月現在 )がありますが、
一般社会での認知は 低いのが現状です。
すでに、世界20カ国以上では
公的制度化の下で 無料提供されていますが、
日本では まだ
永続的な制度化は されていません。
通信のバリアフリーをうたい、
制度化に向けて
国では、検討が始まっていますが、
まだ 道筋は付いていません。
このような中で、
現在日本財団さんが提供されている
『 電話リレーサービス 』が、
2021年3月31日で終了する、と
すでに 発表されています。
必要としているひとが 少ないから
実現しないのではなく、
必要としているひとが いるのなら
それは 日本でも 実現しないと、と
実現させることが
国の仕事のひとつです。
健常と呼ばれるひとが
あたりまえに不自由なく使っている “ 電話 ” は
実は 障がいのあるひとには
使えない、使いづらいということを、
『 手話フォン 』を通じて
社会へアピールしているのに、
東京オリンピックパラリンピックが
終わったら 終わり にしては
決してならないと、強く思います。
” 電話 ” という
生活に欠かせないツールを通じて、
障がいのあるひとたちの暮らしに
少しでも 興味を持って、
その暮らしに
思いを巡らせてほしい、と思います。
健常と呼ばれるひとたちの暮らしにある
その あたりまえ は、
障がいのあるひとたちの暮らしにとっては
あたりまえ ではないのです。
それは ひとつではなく、
どれだけあるか、にも。
*日本財団 電話リレーサービス
https://trs-nippon.jp/
→利用には、事前登録が必要です。
通訳料は無料、通信料は利用者負担。
詳しくは、ホームページでご確認ください。
*『手話フォン』の国内設置場所
@羽田空港(東京都)
第一ターミナル2階出発ロビー
第二ターミナル2階出発ロビー
A成田空港(千葉県)
第1ターミナル中央1階
第2ターミナル本館地下1階
B筑波技術大学・天久保キャンパス(茨城県)
C明石市民ひろば・パピオスあかし2階(兵庫県)
D福岡空港(福岡県)
国内線旅客ターミナルビル1階
E新千歳空港(北海道)
2階出発ロビー