きょうのShopひとにやさしく 〜 学校編
[2017年09月27日(Wed)]
今日は、京都府福知山市にある
京都府立中丹支援学校の
生徒さんたちがつくる、
こちらを 紹介します。
〜 一閑張 の 器 〜
「 一閑張 (いっかんばり)」とは、
竹や木で組んだ骨組みに
和紙を 何度も貼り重ねて形をつくり、
その上から 柿渋や漆を塗り
防水加工や補強が施された
日本の伝統工芸のひとつです。
農閑期に 農家でつくられることが多かったため
この名前が付いた と言われていますが、
とても 丈夫なため
一貫目の重さにも耐えられる ということから
「 一貫張 」と呼ばれる地方も あるそうです。
こちらの学校では、
この「 一閑張 」製作に必要な和紙に、
地域の名産品である
「 黒谷和紙 」を 使用しています。
指2本分ほどの大きさにちぎった
黒谷和紙を
竹篭に 3度貼り重ね、
そして その上から
柿渋を 3度塗ってあります。
出来上がるまでの
どの工程にも
丁寧さと根気が必要な
製品づくりです。
表面をよく見ると、
黒谷和紙の模様が 透いて見えて
より 趣を感じる製品で、
使用する用途の広い器に 仕上がっています。
昔から 日常生活の中で
緑茶入れや衣類入れ、書籍入れなど
幅広く愛用されている「 一閑張 」は、
趣味と実用を 兼ね備えており
今一度、見直したい工芸品のひとつです。
懐かしさとともに、
日本人の暮らしの知恵を思い起こさせてくれる
逸品です。
*京都府立 中丹支援学校
京都府福知山市大字私市小字打溝8
http://www.kyoto-be.ne.jp/tyuutan-s/cms/