対面で話せない今だからこそ気づくこと
[2020年04月09日(Thu)]
日本の7都府県に、過日
緊急事態宣言が 発出されました。
助け合い、声をかけあいながら、
健康に留意し
日々粛々と暮らすことを念頭に、
あわてずに できるだけ
通常の生活を 持続したいものです。
このような中で、日本ダウン症協会さんが
4月7日から5月6日まで
事務所の電話受付、及び
相談員による相談業務を休止すると
発表されました。
ダウン症協会の職員さんの多くが
自宅待機 となるためです。
普段から、相談員さんによる相談業務は
電話のみで
(相談時間は 月曜〜金曜の10時〜15時)、
メールでの対応は されていません。
一方で、
インターネットで
専門家が 無料で相談に応じる
「 オンライン保護者会 」を、
東京都内にある企業がはじめた、という
ニュースを知りました。
その企業は
株式会社 LITALICO(りたりこ)さんで、
学習塾及び幼児教室の運営、そして、
児童福祉法に基づく障害児支援事業や
障害者総合支援法に基づく
就労支援事業をされており、
ご存知のひとも 多いと思います。
新型コロナウイルスの感染防止による
臨時休校などで
不安定になっている
障がいのある子をもつ親御さんたちを、
インターネットを通じて
複数のひとが 同時に話せるアプリを使い、
臨床発達心理士の
資格を持つスタッフとともに
オンラインで結び
「オンライン保護者会」を開催されました。
そこでは、
臨床発達心理士の助言 をはじめ、
悩みを話すことで発散できた という声や
ほかの家族の過ごし方を
参考にしたい という意見もあり、
「 親の不安は 子どもにも伝わります。
ひとと話すだけでも 楽になったり、
解決のヒントになったりするので
悩んでいるひとは 参加してほしい 」という
スタッフさんの言葉がありました。
りたりこさんでは、
発達が気になる子を育てる家族が
必要な情報を共有する ポータルサイト
『 LITALICO発達ナビ 』を運営されています。
そこでは、対面で話せなくても
ネット上で
情報共有や意見交換ができます。
今、外出をはじめ
さまざまな自粛が求められる中、
ふと思いました。
世の中のひとが、皆、
インターネットを使うひとばかりでは
ありません。
インターネットを
使わない、使えないひとや家族が
必要な情報に たどり着くには
どうしたらよいかを考えることが
しばしば あります。
必要なときに 必要なひとへ
届く 届ける 情報を考えた時、
話したいときに、
この状況がわかってくれるひとに聞いてほしいときに、
「 インターネットの活用 」から
得られる安心感や満足感の大きさを
実感するひとが、どれだけいることか。
今から50年以上前に
障がいのある子をもつ家族が
立ち上げ、活動を続けてきた「 親の会 」を
次世代へ 更新しながら引き継ぐためにも、
これまでに
先頭に立って活動されてきた
障がいのある子をもつ家族のひとたちを
置き去りにすることなく、
「 さまざまな情報の共有、発信、
意見交換ができる環境を整える 」ためにできることを
次世代のひとたちが
福祉に携わるひとたちや
ICTを謳うひとたちとともに
考え、その役割を担ってほしい。
対面で話せない今だからこそ
気づき、進めなければならないこと。
障がいのある子をもつ家族を
あらゆる状況の中でも
孤立させないために できること。
さあ、さあ。
*株式会社 LITALICO(LITALICO lnc.)
https://litalico.co.jp/
*公益財団法人 日本ダウン症協会
http://jdss.or.jp/
※全国各地に50名以上の相談員を委嘱し、
地域の状況に応じた
相談体制を整えられています。
事務局に連絡すると、
近くの相談員を紹介してもらえます。