8つの知恵
[2017年10月27日(Fri)]
もうすぐ11月だというのに
台風による被害が続いたり、
活火山の活動が更新されたりと
「 災害への意識を高めておかないと 」と
思う出来事が 増えています。
そのような中で
熊本市手をつなぐ育成会さんが、
関西大学 社会安全学部 近藤誠司准教授と
そのゼミ学生の協力を得て、
昨年4月に起こった熊本地震で被災した
知的に障がいのあるひとの家族
430世帯を対象に実施した アンケート結果から
『 熊本地震から得られた 8つの知恵 』
を まとめられました。
―― 熊本地震から得られた 8つの知恵 ――
1.水と薬は絶対必要
2.明かりと、暖がとれるもの、携帯トイレを備蓄
3.正確な情報を手に入れる
4.家具の固定で安全な空間を作る
5.遠慮せず、周囲に助けを求める
6.ご近所と顔見知りの関係を作っておく
7.被災地からの広域避難を想定し、
普段から離れた場所で宿泊訓練をしておく
8.できることから、一つずつ対策を進める
中でも、「 じょうずにSOS 親も子も 」と
障がいのあるひとより
親の方が先に倒れたケースが多かった ことにふれ、
周囲からの
「 困り事は ありませんか?」という問いには
「 口を閉さずに、遠慮せずに助けを求めよう 」
と 言及した点に注目しました。
そうですね。
親などの家族がつぶれてしまう前に
支援を受けることが、
障がいのあるひとのためになります。
今までにも
言われてきていることですが、
「 遠慮せずに 言いましょう 」と
重ねて言われているように 思えました。
そして、ご近所のチカラ『 近助 』が
大きな助けになる点にも ふれられています。
地震直後は、
行政や施設に連絡しても
十分な支援を受けられないのが現状です。
限界のある
『 公助 』を待つのではなく、
そのような時に
ご近所さんと 声を掛けあえる関係であれば、
家族だけで抱える状態を避けることができます。
普段、自宅と施設が生活圏になりがちなひとも
地域の催しなどに参加し、
見知ってもらうことは大切だ と
あらためて 感じました。
そして、今回
パンフレットをまとめた近藤准教授は、
「 災害弱者である障害者や家族は、
健常者以上に 多くの問題が表面化するため、
災害に備える重要性は より高い。
熊本から得られた教訓を 活用してほしい」と。
災害に遭って 初めてわかったこと。
それらを「 共有できるように 」と まとめ上げ、
発信してくださったことに
感謝します。
これらの情報が、
必要なひとの元へ どうか 届きますように。
*社会福祉法人 熊本市手をつなぐ育成会
熊本市中央区新町2丁目4−27
熊本市健康センター新町分室2階
http://www.s-ikuseikai.com/