伝統工芸の協働
[2014年12月09日(Tue)]
11月21日から 巡回がスタートした
『 Good Job!展 2014 』。
「 Good Life , Good Job ! 」を テーマに
全国から公募され、
選りすぐられた取り組みが 並ぶ中に、
伝統工芸である 有松絞りの産地
(愛知県名古屋市)で 絞染色業を営む
有限会社 絞染色久野染工場さんと
Good Job! プロジェクト の
協働による取り組みが あります。
以前 わたしは、名古屋市内に住んでいた頃に
有松絞りのことを知る機会があったので、
懐かしい思いとともに、目に留まりました。
愛知県の 伝統技法
『 有松絞り(ありまつしぼり)』は、
名古屋市緑区の 有松という地域で
今から400年ほど前に 誕生。
図案(柄)の決定 から、
型彫り(型紙づくり)、
絵刷り(型紙を布へ下書き)、
くくり(家庭へ廻して加工)、
染色(専業の染屋で)、
糸抜き(1反に4〜5日かかることも)、
そして 仕上げと、
手のかかる作業を経て、
有松絞りの施された反物が 出来上がります。
この中の くくり作業の 絞り技法には
杢目縫い絞り、唐松縫い絞り 、折り縫い絞り、
手蜘蛛絞り、機械蜘蛛絞り、巻き上げ絞り、
横三浦絞り、人目鹿の子絞り、
突き出し鹿の子絞り、蜘蛛入り柳絞り、
みどり絞り、日の出絞りなど があり
有松絞りの奥深さを 感じることができます。
この『 有松絞り 』の中に
障がいのあるひとたちが働く
場所をつくりたいと、
愛知県で進む 取り組みが
会場で 紹介されています。
そして、久野染工場さんと
NPO法人 ひょうたんカフェさん、
社会福祉法人 ニコニコハウスさん、
認定NPO法人 ポパイさん とが
ワークショップを 何度も重ねて
製品開発を 進め
完成した “ レインポンチョ ” が
会場に 並んでいます。
縫製は、名古屋市身体障害者福祉連合会
第一ワークスさんが 担当し、
ナイロン生地を染色する という
新たな挑戦を含めた
“ レインポンチョ ” です。
全国各地にある、さまざまな 伝統工芸。
「 その伝統工芸の中に
障がいのあるひとたちが 働く場所がある 」。
このような協働が
全国に拡がるといいなぁ、と思えた事例。
障がいのあるひとたちが 働く場は、
無限にある と思います。
固定観念で
決めつけられたポジションを
払しょくするために やるべきこと。
そこに着手する 支援が、
もっとあっていい
もっとあるべきだ と思います。
*Good Job!プロジェクト
奈良市六条西3-25-4
一般財団法人 たんぽぽの家 内
Tel: 0742(43)7055
http://goodjobproject.com/