支援2
[2018年11月13日(Tue)]
今年5月に発売された
『 たのしい、わかりやすい 料理の本 』
という、料理本が あります。
知的に障がいのあるひとが
料理に 挑戦できるよう、
工夫された内容となっている
料理本です。
知的に障がいのあるひとたちが
自立生活を選べる環境が
整ってきたことから、
生活に必要な「 料理 」を身につけたいと
思うひとが 増えています。
しかし、市販の料理本で学ぼうとしても、
一定の知識は
あることが前提に
書かれているものばかりで、
知的に障がいのあるひとにとっては
理解が難しいものばかりです。
そこで、
本に書かれている
漢字にふりがなをつけ、
イラストや写真を多用し、
野菜の切り方や 米の研ぎ方なども
細かな手順ごとに示すなど、
さまざまな工夫のある料理本が
出来上がりました。
料理本の中身を 紹介すると…
冒頭の
“ 料理のきほん ” では、
野菜の切り方などを
料理の途中でも確認しやすいように
まとめられており、
砂糖、塩、油や
うまみ調味料などの説明もあります。
そして、
“ やっぱりご飯 ” では、
ご飯の炊き方にはじまり
炊き込みご飯やみそ汁を、
“ キャベツが1個あったなら ” では、
ポリ袋でつくる簡単メニューから
せん切りキャベツのつくり方や重ね煮が、
“ 大根1本、どうやって食べよう ” では、
ピーラーを使った料理など6つのメニューが、
“ じゃがいもは いつもある ” では、
ポテトサラダ、コロッケなどの
王道メニューが、
“ やっぱり 肉が好き ” では、
豚肉の生姜焼き、ハンバーグ、
鶏のから揚げなどが、
“ お楽しみはパン・麺・おやつ ” では、
サンドイッチやフレンチトーストに
電子レンジを使った焼きうどん、
カップレアチーズケーキ、と
全部で、
約30のメニューを 紹介しています。
つくってみたくなるものばかりですね。
この本を見ながら、
ひとりで 楽しくつくってみたり、
ひとりで料理することが難しいひとは
家族や支援者と一緒に つくってみたり。
「 自立 」というだけでなく、
「 楽しむ 」ことの ひとつとして
「 料理 」があるよ、と
障がいのあるひとたちに伝えたい。
「 自分が食べたいものを 自分でつくって食べる」。
あたりまえのように思えますが、
障がいのあるひとたちには
あたりまえではないことの方が
多いのが 現状です。
日々の暮らしに 活力と明るさを与える
「 食べること 」にも 支援を。
この料理本を、
福祉事業所の休憩室に置き
料理に興味をもつキッカケを つくったり、
グループホームで購入し
皆さんで クッキングしたり、と
「 共有する 」ことから
料理を始めてみるのも よいかもしれません。
この料理本が、
必要なひとのもとへ 届きますように。
*『 たのしい、わかりやすい 料理の本』
発行 / 全国手をつなぐ育成会連合会
著 / 枝元なほみ
版型 / A4版変形
ページ数 / 48頁・オールカラー
定価 / 本体1,000円(税別)
→ 購入は、下記
公益社団法人 日本発達障害連盟さんの
HPから、E-mail もしくは
FAXからの申し込みのみ になります。
*公益社団法人 日本発達障害連盟
http://www.jldd.jp/
E-mail : jlidmf@dream.com
FAX 03-5814-0393
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