旧態依然
[2018年01月23日(Tue)]
先日、ある資料を 目にしました。
厚生労働省によると、
2016年度に
虐待を受けた障がいのあるひとの数が
3198人、とありました。
3198人の 内訳をみると、
家庭や職場での虐待は
認定件数、被害者数ともに 前年より減っていますが、
福祉施設職員による虐待は 401件
672人と
前年より 2割近く増え、
4年連続で
過去最多を更新した とありました。
そして、虐待防止に向けて
職員研修や綱領の査定に取り組む施設は増えているが、
現場職員を指導する立場の
管理者による虐待が
職員による虐待のうち 10%近くを占めている、と。
施設や事業所ぐるみで
虐待がはびこる実態が 浮き彫りとなっていました。
これまで、ニュースなどで
虐待が増えている というの認識はありましたが、
具体的な数字を目にし、
さまざまな思いとともに
管理者自らが 虐待するという事実に、
驚きを通り越し
落胆しかありません。
虐待や それに近いことを
障がいのあるひとに行うことによって、
自傷他害や パニックなどを起こす “二次的障害 ” が
障がいのあるひとに及んでいるということは
周知の事実なのに、
知らないひとがいるから
このようなことが繰り返されている ということも
浮き彫りになっています。
障がいの特性に合った
環境やコミュニケーションに基づく支援をもとに、
「 何に 合わせるのか 」。
「 何に 合わせるのか 」
そこを間違うと、
相互にとっての 悪循環がはじまります。
「 何に 合わせるのか 」
そこを間違うと、
支援ではなく
単なる おせっかいになります。
障がいのあるひとを支援する側が
障がいのあるひとの
“二次的障害 ” を 引き起こしておきながら
どうしていいか わからず、
やってはいけない 暴力や身体拘束などを 繰り返す。
福祉施設や福祉事業所で、
そのような理不尽が繰り返されているなんて、
思いたくないけれど、
そう思わざるを得ない現状は 否めません。
「 理不尽を見つける体制が 今、無いに等しい日本」。
「 虐待の根絶に向けて 」という言葉を耳にするたび
そのために 何ができるのかを
「 誰が考え、誰が実践しようとしているのか 」が
見えてこないと思うのは わたしだけでしょうか。
国や 自治体にも、
事態の深刻さを もっと重く捉えてほしい。
そして、思います。
日々 障がいのあるひとの近くいるひとが
自浄できなければ、
誰が、この悪循環を断つのでしょうか。
自治体や国が
やらない
できないのであれば、
誰が 何処が 対処するのでしょうか。
旧態依然とした福祉業界に もっともっと新風を。
読んでくださっている皆さん
一人ひとりに
できることがある と思います。
たとえ どんなに 小さなことでも。
その小さなことこそ
今、必要なことだと思います。
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