支え
[2017年12月12日(Tue)]
「誰かの支えになろうとするひとこそ一番支えが必要です」
SNS上で 一時話題に上がった言葉。
この言葉に接し、
ドキッとしたひとも いらっしゃると思います。
わたしも その一人です。
これは、ある駅にあった 広告の文章でした。
神奈川県横浜市にある
「めぐみ在宅クリニック」さんが 出したもの。
こちらの院長 小澤竹俊さんは、
救命救急センターや ホスピス病棟での勤務を経て
2006年に クリニックを開業し、
通院が困難な患者と
その家族の在宅療養を支援し、
治すことが困難な病気、とくに
積極的な治療が困難となった
がん患者のケアにあたり、
これまで 2000人以上の
在宅看取りにたずさわる 医師です。
「誰かの支えになろうとするひとこそ一番支えが必要です」
この言葉が生まれるきっかけが、
小澤さんが 小中学校や高校で行っていた
『いのちの授業』を受けた
高校生の感想文にある と知りました。
そこには、
「 私は このいのちの授業をきいて、
誰かの支えになろうとするこの先生こそ、
一番、支えを必要としていると思いました 」と。
この言葉が とても印象に残り、
それ以来、小澤さんは
座右の銘として 紹介するようになったそうです。
「 本当の力とは、
すべての問題を解決できる力ではない。ということを
看取りという仕事を通じて 学びました。
たとえ、解決が 困難であったとしても、
逃げないで 関わり続けることが 本当の力。
この言葉は、ホスピスマインドを表す言葉です 」
という、小澤さんの言葉を 何度も読み返しました。
「誰かの支えになろうとするひとこそ一番支えが必要です」
“ わかるひとにしか わからない ” この言葉が、
SNS上で拡散されて
大きな反響があった ということに、
うれしく思う反面、
それだけ 多くの共感したひとたちが
同じような思いで 暮らしているということを
表面化しているのでは と思うと、
複雑な気持ちになりました。
地域で求められる
在宅医療に 取り組んでおられる
小澤さんの姿を 思い浮かべる時、
同時に よぎる思いがあります。
健常と呼ばれるひとが
病気で 在宅医療を受けられるのと同じように、
障がいのあるひとが
同じような状況になったときも
在宅医療が 受けられる世の中になってほしい と。
障がいがあることで
医療上の配慮が 必要なこともありますが、
それでも
通院が困難な患者であること には変わりなく、
その家族の在宅療養を支援すること にも変わりなく、
治すことが 困難な病気、
積極的な治療が 困難となった患者のケアに
変わりは ありません。
そして、思います。
今一度、
皆さんの周りを 見渡してみてください。
「誰かの支えになろうとするひとこそ一番支えが必要です」
思い当たるひとは いませんか。
あなたご自身では ありませんか。
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