日日、地域で 堂々と生きる
[2016年08月01日(Mon)]
7月26日に 神奈川県で起きた事件をうけて、
知的に障がいのあるひととその家族がつくる全国組織
全国手をつなぐ育成会連合会さん が
「声明文」と
「障害のあるみなさんへ」というメッセージを
公表されました。
新聞やテレビなどでも、報道されましたね。
「障害のあるみなさんへ」とされたメッセージの全文を
今一度、記します。
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障害のあるみなさんへ
7月26日に、
神奈川県にある「津久井やまゆり園」という施設で、
障害のある人たち19人が 殺される事件が起きました。
容疑者として逮捕されたのは、施設で働いていた男性でした。
亡くなった方々の ご冥福をお祈りするとともに、
そのご家族には お悔やみ申し上げます。
また、けがをされた方々が
一日でも早く回復されることを願っています。
容疑者は、自分で助けを呼べない人たちを
次々におそい、傷つけ、命をうばいました。
とても残酷で、決して 許せません。
亡くなった人たちのことを思うと、
とても悲しく、悔しい思いです。
容疑者は
「障害者はいなくなればいい」と 話していたそうです。
みなさんの中には、
そのことで不安に感じる人も たくさんいると思います。
そんなときは、
身近な人に不安な気持ちを話しましょう。
みなさんの家族や友達、仕事の仲間、支援者は、
きっと話を聞いてくれます。
そして、いつもと同じように 毎日を過ごしましょう。
不安だからといって、
生活のしかたを変える必要は ありません。
障害のある人もない人も、
私たちは 一人ひとりが 大切な存在です。
障害があるからといって
誰かに傷つけられたりすることは、あってはなりません。
もし誰かが「障害者はいなくなればいい」なんて言っても、
私たち家族は全力でみなさんのことを守ります。
ですから、安心して、堂々と 生きてください。
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本文の漢字には
読みやすいように、ルビがふられていました。
障がいのあるひとに 寄り添うとともに、
毅然とした姿勢が 読み取れます。
事件が起きてから 日が立つにつれて、
福祉にたずさわるひとや
その専門家というひとたち、
障がいのあるひとを家族に持つひとたち、
そして、
何を言わんとして発しているかわからない
威圧的なひとたちが、
事件について、容疑者について、
各々の見方や考え方を 語っています。
なかには、
障がいのあるひととその家族、福祉職のひとを
傷つけるものも 見受けられます。
障がいのあるひとが、社会のなかで
一人のひととして生きていくために必要な法律や制度は
この15年ほどの間に、大きな変革を遂げています。
でも、ひとの気持ちは、
障がいのあるひとに対するひとの気持ちは
変わってきたでしょうか。
いくら「知ってほしい」と
障がいのあるひとの ありのままの
生活を 思いを 伝えても、
社会が、ひとが、「 無関心 」では 変わりません。
社会が、ひとが、「 無関心 」では 変わりません。
法律が整備されても、
福祉業界の中での問題が 少しは解消されても、
施設のセキュリティが 厳重になっても、
一人ひとりの意思が尊重された暮らし方のできる社会へは
つながらないと思います。
「 社会の無関心を 変えていく 」ことこそが
必要ななことかもしれません。
日日を 地域で 堂々と 生きる。
地味に思える このことこそが
「障害のあるみなさんへ」とされたメッセージを
二度と目にすることのない社会へつながる と
あらためて 思います。
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