命の選択 11
[2015年04月24日(Fri)]
「 出生前検査 心のケア課題 」
( 2015年4月20日付け:読売新聞 )を
読んでの ひとりごとです。
2013年4月に開始された
新型出生前検査の 臨床研究。
2年が経ち、これまでに
約2万人が 検査を受けたそうです。
この検査は、
妊婦が採血するだけ という
手軽で 時間がかからないもの。
約20万円の自己負担があるにもかかわらず、
「 安心 」を求めて
検査を受けるひとは 少なくありません。
検査前後には
遺伝カウンセリングの実施を
日本産科婦人科学会は 義務付けているのですが、
なかには、まるで 流れ作業のように
事務的に行われている現状がある とありました。
あるカウンセリングの一室では、
検査内容の確認のみの 10分ほどで終了。
10組ほどのひとが 後ろに待っていたので
「ゆっくりと質問できる雰囲気ではなかった」
と ありました。
そして、ある受診者の感想が ありました。
「 “ 新型 ” という言葉がついていたので、
最も良い検査だと 思い込んでいた。
検査前に 詳しい説明があったら
受けなかったかもしれない 」と。
検査を受ける前に
時間をかけて
なぜ 検査を受けるのか
受けたい理由や 持っている不安などを
丁寧に聴き、
「 納得がいく選択を支援する 」ことが
遺伝カウンセリングの目的なのに、
現状は、ただ 一方的に
説明する場と化しています。
検査前から じっくりと話し合いをし、
互いに 信頼関係を築く努力のできる
「 専門家 」が
足りない現状が在る限り、
新型出生前検査を
推し進めることは 危険すら感じます。
「 臨床研究 」と 言っているのなら
すぐに「取りやめる」決断に移ることも
在って当然なのに。
現状のまま
新型出生前検査を行う理由が
どこに あるのでしょうか。
現状のまま
突っ走る理由は 何なのでしょうか。
*公益社団法人 日本産科婦人科学会
http://www.jsog.or.jp/
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