CARE VOTE
[2022年07月17日(Sun)]
先月、選挙に行くこと、投票するということ10 で、
知的や発達に障がいのあるひと向けにつくられた
『 わかりやすい主権者教育の手引き 』を参考に
特別支援学校で特別授業を行われたことなど、
障がいのあるひとの
選挙、投票について記しました。
今月10日に
参議院議員通常選挙が行われましたが、
その選挙前には、SNS上で
障がいのあるひとをはじめ
介助が必要なひとたちの投票方法などの情報が
これまで以上に
たくさん発信されていました。
その中のひとつで、
ぜひ 知ってほしいと思った
記事がありました。
「 知的障害者の投票をケア
盛岡・ヘラルボニー、役立つ情報紹介 」
( 2022年7月8日付け:岩手日報 )
一般社団法人スローコミュニケーションさんが監修し、
株式会社ヘラルボニーさんが発行した
『 やさしい投票ガイド 』は、
選挙所投票日の2日前に
岩手日報 朝刊、別刷り4ページで掲載されました。
ケアしたい一票がある。
# CARE VOTE
―― 選挙に行く。投票する。
そんな、あたりまえのことがかなわない人がいます。
ヘラルボニーは、
知的障害のある人たちの可能性を信じて
さまざまな事業を行う会社です。
今日、知ってほしいのは
知的障害のある人たちと、その家族の一票のこと。
いま、知的障害のある人が投票するためには
さまざまな「むずかしさ」を
乗りこえなくてはいけません。
たとえば、慣れない投票所への不安。
たとえば、正しい判断ができるのかどうかを問う、
周囲の声。
たとえば、選挙についてのわかりやすい情報が
少ないことも、そのひとつ。
知らないうちに
興味が持てなくなってしまう。あきらめてしまう。
ヘラルボニーは、
この状況を少しでも変えたいと思っています。
そこで今回は、小さな一歩ですが、
スローコミュニケーションさん、
岩手日報社さんと一緒に
「やさしい投票ガイド」をつくりました。
これは選挙で投票するために知っておくといいことや
投票所で困ったときに助けてくれるものを
まとめたガイドです。
解決しなくちゃいけない問題は、
まだまだたくさんあるけれど
ヘラルボニーはまず、やさしい情報づくりで
やさしい社会の土台をつくることから、はじめます。
さあ、やさしい未来に向けて。
私たちにできることを、考えてみませんか。――
( 紙面より )
社会に手を挙げ、
声を届ける人たちの「手」をモチーフとした
背景が 紙面には描かれています。
3、4ページ目には、
「字が書けなくてもOK」
「メモを持っていってもOK」などの
投票に向けた事前準備の情報や、
「代わりに書いてください」
「わかりやすく説明してください」、
「トイレはどこですか」や「出口はどこですか」など
この紙に書かれた部分を指さしすることで
伝えられるように なっています。
『 やさしい投票ガイド 』制作のきっかけは、
家族と選挙の話をしても
重度の知的に障がいのある長兄とはしなかった、
1票を持っていても
行使されずに生きていくのかなと思ったし
分断されていると感じた、という
ヘラルボニーの松田社長と副社長の日常経験から
と、記事にはありました。
そして、ヘラルボニーの松田社長は
「 選挙の分かりにくさから
1票を行使できない状態になっているひとたちが
たくさんいる。やさしい情報を届け、
ありのままの姿でいられる社会の醸成につなげたい」 と。
この『 やさしい投票ガイド 』は、こちら から
ダウンロードできます。
ここ数年、国政選挙が行われるごとに
障がいのあるひとが
選挙に行くこと、投票するということ について、
さまざまな議論が 深まっています。
誰もが参加できる社会をつくるためには、
政治の力が必要です。
国政選挙に限らず、
地方選挙でも
これらの情報は もちろん 生きています。
そのための
かけがえのない1票を
誰もが 投票できるために、
より多くのひとへ
この情報が 届きますように。
*株式会社 ヘラルボニー(HERALBONY Co.,Ltd.)
岩手県花巻市東宮野目1地割2番地
http://www.heralbony.jp
*一般財団法人 スローコミュニケーション
https://slow-communication.jp/
「わかりやすさ」をみんなに。
知的に障がいのあるひとたちへの
わかりやすい情報の研究や実践に努めてこられた方々が
設立された法人です。
*岩手日報社
https://www.iwate-np.co.jp/
タグ:選挙
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