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きょうの福祉

「障がい者というコトバを
    使わなくて済む社会になればいいなぁ」
 障がいのあるひとが、
 地域で役割を担い、ふつうに生きる。。。
 この願いに向かう kyokyo の日々をつづります。


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「今出来ること」という一人ひとりの小さな道が一緒になって大きな道へ
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障がい者という言葉を使わなくて済む社会になればいいな [2022年08月31日(Wed)]

先日、こちらの記事を 目にしました。

「 障害者政策、改善勧告へ 国連、初の日本審査終了 」
 (2022年8月23日付け:共同通信)

日本が締結している「障害者権利条約」の
国連による
日本政府に対する2日間の審議が終了し、
改善すべき点について
来月中旬までに「勧告」が出される見通しである
と いうものでした。

改善すべき点 とは、
障がいのある子を他の子どもと分ける特別支援教育や
精神科医療の強制入院など、
国際的に遅れが見られる分野、とありました。

この「障害者権利条約」を
日本が締結したのは2014年。

条約締結後、今回初めて審査が行われた、と。

その初めての審査で「勧告」。

ただ「勧告」に拘束力はなく、
政府は どこまで これを尊重するか、
その対応が問われています。

そして 国連の権利委員会委員からは
特別支援学校・学級に通う子が増えている
日本の状況を
疑問視する声が相次いでいた、とありました。


世界からみた日本への
この「勧告」は、至極真っ当です。

これまで 国内からも
今回の「勧告」に近い提言がありました。

日本がどのような反応をするか、
目が離せません。





2010年9月1日、わたしは
“ 障がい者という言葉を
使わなくて済む社会になればいいな ” という
素朴な思いから 拙ブログを始めました。

記したことを、日々
これほどたくさんのひとに読んでもらえるなんて
思ってもみませんでした。

“ 障がい者という言葉を
使わなくて済む社会になればいいな ” と いう
共感するひとがそれだけいるのかしら と思いながら
記し続けました。

そう遠くない未来に
「日本には、昔、障がい者と呼ばれるひとがいました」
と 書かれた教科書を
学校で子どもたちが手にしながら
「障がい者ってどんなひとたちだったの?」
と いう質問に
車いすを使う教員や全盲の教員が
教壇上で教えている日が来る、と
わたしは 思っています。

思うのではなく
願うのではなく
可能にする
可能になる。

そう 確かめながら、
12年間 記し続けた「きょうの福祉」の幕を
今日で 閉じます。

「きょうの福祉」を読んでくださった皆さん、
ありがとうございました。

最後に、この場をつくってくださった
日本財団 CANPAN FIELDS、
運営事務局の皆さん、
ありがとうございました。


















【日々わたくしの最新記事】
[2022年08月24日(Wed)]


日々さまざまな制限があるなかで、
「やれること」が減った という声を
耳にしました。

「やれること」。

やれることをやるということは大事なこと
ですが、
やれることをやるをやれるひとは
実は少ない ということを
この3年、思うようになりました。

「やれることは いつでもやれる」。

そんな思いも大きく打ち砕かれたり、
やれることをはじめたところで
やれることを続けることが難しい
と 身に沁みたり。


でも、どんなときも
「やれることをやるだけのこと」なのかも。


「やれること」を「やる」。

これは、何時にも変わらないことだと
あらためて気付き、
もう、本当に「やりたい」なら
それを今すぐに「やる」しかない。

これは、
生きていくうえで
日々暮らしていくうえで
大きな “ コツ(骨)” かもしれません。


「 やれること 」を 思いつくことが、
まず「 やれること 」 です。


















楕円   [2022年08月18日(Thu)]


9年前に掲載された、ほぼ日刊イトイ新聞の
『 今日のダーリン 』というコラムの
こちらの文章を 思い出して。

―― いつごろからだったか、
 楕円のイメージで、
 いろんなことを考えるようになった。
 楕円というものの、数学的な定義はよく知らないが、
 中心軸が2つある円というくらいに思っている。

  (中略)

 中心が2つあると、きれいな楕円になる。
 これは、こどもゴコロに、うれしい発見だったっけ。

 社会に出てから、いろんな場面で、
 人々が、中心1つの円の構造を思い浮かべて
 いろんなことをイメージしていることがわかる。

 モノゴトに、起点となるような原因があって、 
 それが拡大していくと、円がどんどん大きくなる、
 というようなイメージで、
 いろんなことが話されている。
 これ、ややこしい言い方をすれば、
 同心円的拡大ということになる。

 中心がひとつ、というのは、
 まとまりがよくて、確固としていて、安心感がある。
 大きな宗教でも、
 イエスというひとりを中心としてキリスト教があり、
 ゴータマ・シッタルダというひとりを中心に仏教が、
 マホメッドというひとりを中心に、イスラム教がある。
 会社では、創業者がひとりいて、
 それを中心にして成長していく。
 そんなふうに、イメージが形成されているものだ。

 でもね、よくよく調べてみるとわかるのだけれど、
 必ず、「もうひとり」の存在があるんだよね。
 ヒトラーにとってのゲッペルスであるとか、
 井深大にとっての盛田昭夫であるとか、
 ホームズにとってのワトソンとか、
 有名な「ふたつの中心」の例もあるけれど、
 そうでない例もたくさんあるように思われている。
 しかし、一見、たったひとりを
 中心としているように見える場合も、
 知られていない「もうひとり」という中心が、
 うまくいった組織には必ずあったのではないかと、
 ぼくは思っている。

  (中略)

 同心円的な広がりというのは、腐りやすい。
 一気に、大きくなるには、都合がいいのかもしれないが、
 円が閉じやすいために、
 外部の変化と関係なくなってしまうのだ。

 1つの中心でなく、2つの中心を持つ楕円は、
 もともとが、一枚岩でない。
 中心どうしが、別々なのだから、
 ひとつの考えや動機が広がっていくわけではない。

 人間の社会だって、実は楕円構造だ。
 男がいて、女がいる。
 世界という楕円は、もともと男と女という
 2つの中心をもった楕円なのだとも言える。
 男女がひとつになってしまったら、
 おそらく、世界は一気に発展して、腐って死ぬだろう。

 ぼくは、いつも、楕円の構造を意識して動いてきた。
 とにかく、いつも中心をひとつにしないようにしてきた。
 円になったら腐るぞ、と、自分に言い聞かせていた。
 ほんとうは、中心をひとつにして、
 円を描くようにしていたほうが、
 無駄なことをしなくていいのだと思っても、
 もうひとつ、たがいに邪魔になるような中心を、
 探してでも持つようにしてきた。

 京都に自宅を引っ越そうか、ということも、
 地域的な中心点を
 ふたつにしようとしているのかもしれないし、
 家庭と仕事という楕円をイメージしているのかもしれない。

 詳しくはわからないし、
 それぞれに事情もちがうのだろうけれど、
 自宅にひきこもっている人たちというのも、
 もしかしたら、ひきこもる場所を2ヶ所にしたら、
 何かが大きく変わるんじゃないかなぁとも思うのだ。

 会社がおもしろくない人は、
 もうひとつの仕事をタダでもいいからと
 はじめてみると
 もうひとつのいい楕円をつくるきっかけになりそう。
 男女の関係が息苦しくなったりすると、
 犬や猫を飼いはじめるのも、
 無意識で楕円をつくろうとしているのかもしれないよ。

 とにかく、一色はいかん。
 純粋とか、たったひとつの中心を信じるとかはいかん。
 というのは、ぼくのたったひとつでない信念さ。――




「 中心をひとつにしないように 」、うんうん。

「 円になったら腐るぞ 」、ホントそうです。

「 もうひとつ、
たがいに邪魔になるような中心を探して持つ 」、なるほど。

「 会社がおもしろくない人は、
もうひとつの仕事を タダでもいいからはじめてみる 」、
地味に 実践しています。


まあるい円は、一見
見栄えがよくて 良さそうに思われますが、
そうじゃないとうなずくひとが
意外に 多くて。

「 あたりまえ 」や「 きれいごと 」に
流されることを食い止める力も、
楕円には あります。

自分のいる “ 場 ” について
今一度、考えてみてください。

そこは「 楕円 」してますか。

“ 楕円 ” しましょうよ。

















心理的安全性  [2022年08月11日(Thu)]

「心理的安全性」ということばを
先日、耳にしました。

「心理的安全性」とは、
他者からの反応におびえたり
羞恥心を感じたりすることなく、
自然体の自分を
さらけ出せることができる状態を意味します。

「 心理的安全性は成功するチームの構築に
最も重要なものである 」と、
米グーグル社が 2015年に発表したことで注目を集め、
多くの企業が 関心を寄せています。


「心理的安全性」は、
「 チームにおいて、他のメンバーが
自分が発言することを恥じたり
拒絶したり、罰を与えるようなことをしないという
確信をもっている状態であり、
安全な場所であるとメンバー間で共有された状態 」
と、定義されています。

上司に恫喝されたり
同僚に無視されたりなどを
ハラスメントとしてオープンにできる社会へ寄与した、と。

そこから、穏やかな雰囲気がある職場は
「心理的安全性が高い」とされるようになりました。


「心理的安全性」がチームにもたらすメリットとして、
チームメンバーのパフォーマンス向上、
イノベーションや改善の推進、
質の高いエンプロイー・エクスペリエンスの提供、があり。

「心理的安全性」が高い職場をつくるメリットは
情報やアイデアの共有が盛んになる、
ポテンシャルの向上、
目指すビジョンが明確になる、
エンゲージメントの向上、とあり。

「心理的安全性」が高い職場は、
各自が安心して
自分の考えを自由に発言したり行動に移したりでき、
そこから、その場で働くひとびと個々の
パフォーマンスの向上やストレス緩和など、
スキルやメンタルヘルスの面での利点と
エンゲージメントの向上など
多くのメリットを
生み出すことができる、と。


記しながら連想したことがあります、それは
組織風土、安全衛生、福利厚生。

それらは
どの「職場」にも あてはまるもので、
必要なことであり、
悪しきことがあれば 変えなければならないこと。

障がいのあるひとが働く場にも言えることです。


「心理的安全性」を
働く職員に だけなく、
働く障がいのあるひとに 適応させていますか。

無知だと思われる不安、
無能だと思われる不安、
邪魔をしていると思われる不安、
ネガティブだと思われる不安。

「心理的安全性が低い」と起こる
これらの行動特徴が、
もしや そこに 在りませんか。


「穏やかな雰囲気のある職場」も
「心理的安全性の高さを意識した職場づくり」も
障がいのあるなしにかかわらず、存在すべきこと。

このような「あたりまえ」を
知らないひとが周りにいたら、
教えてあげてください。

絶対に。












ケイヨウの写真館 [2022年08月04日(Thu)]

満を持して、今日はこちらの紹介です。

6才になる年に覚えた
「 しゃしんをとること 」。

13才で 初個展、以来
個展や企画展、フォトコンテストなどに多数参加。

現在も
京都市内の福祉事業所に通所するかたわら、
日常の風景を撮る。

そのひとの名は、
中田啓瑛(なかたけいよう)さん。

ダウン症のある という冠の必要がない
アーチストです。

その 中田啓瑛さんの個展が 開催されます。


断片的記憶のあるストーリー.jpg


         ケイヨウの写真館 
         19 to 20 years old
      〜 断片的記憶のあるストーリー 〜

 場 所:同時代ギャラリー
      コラージュプリュス
     京都市中京区三条通御幸町東入弁慶石町56
     1928ビル2階
     https://www.dohjidai.com/gallery/

 会 期:2022年 8月9日(火) 〜 21日(日)
       12時〜19時
       【 最終日は17時まで、月曜休廊 】

 Photographer:中田啓瑛
 Planning producer:中田千代



―― 突然失われた日常
  あるべきはずのものが
  突然無くなってしまった
  それでも残しておいた 
  こんな瞬間や日々もあった ――
   ( 同時代ギャラリーHP内 紹介より )

“ 同時代性をキーワードに、
完成の無い「ギャラリー」という空間で、
同時代を生きる表現者たちとともに、
社会の有り様や生き方を問う ”というコンセプトが光る
同時代ギャラリーでの個展は、
今回が 6回目。

これまでに開催された個展におじゃまするたびに、
温かさと
ゆるやかな時間の流れを感じ、
また「逢いたい」という思いに駆られていました。

これは、
彼の撮った写真 はもちろんのこと、
彼をサポートし続けるお母さまの姿勢、
その時々に彼の周りでサポートするひとびとの思いが
あってのことだと思えてなりません。


二人三脚で歩みながら、
その日常を
なにげない日常を
さりげなく思いのままに切り取った
風景や人物の数々。

個展だけなく、
写真家とのコラボ展も開催されている
啓瑛さんの世界を
ぜひ、自分の目で確かめてみてください。

それはきっと、素敵な時間になると思います。














法定雇用率達成ビジネス  [2022年07月29日(Fri)]

ビジネスには いろいろなビジネスがありますが、
このようなビジネスが拡大することに
少し違和感が あります。


「 障害ある人が働ける農園
 「わーくはぴねす農園Plus横浜」始動
  安全な屋内型、企業に貸し出し 横浜で22日開園式」
  ( 2022年7月19日付け:東京新聞 )

障がいのあるひとの就労を目的とした
企業向け貸農園が 横浜市で始動し、
開園式が行われた という記事でした。

障がい者就労支援を行う
株式会社エスプールプラスさんによる
雇用促進の取り組みで、
同社による神奈川県での開設は初めて。

エスプールプラスさんは、
障がいのあるひとの雇用を希望する企業に
農園を貸し出し、
就職を希望する障がいのあるひとを
その企業に紹介、
企業は 農園の賃料や紹介料などを
エスプールプラスさんに支払い
障がいのあるひとを雇用する、とありました。

そして、この農園で収穫した野菜は
企業内の食材にしたり、
子ども食堂へ提供する とあり、
エスプールプラスさんはこれまでに
貸農園を 全国に33開設し、
450社以上の契約企業を通じ、
2700人余りの雇用を創出した、とありました。


「 雇用の請負 」は、
ある意味で 必要なことかもしれません。

このような
実質的な雇用管理の放棄と
障がい者の派遣が重なった事例には
行政も乗っかっていて、
いくつかの自治体は
法定雇用率を達成するために
この仕組みを「利用」していると聞き及んでいます。

一定のルールの中で
合法的に活動している企業を責めることはできませんが
こういう結果を招いた「制度」に
今一度目を向け、
その「問題」を洗い出す必要があります。

その仕事こそ、
行政がやるべき仕事ではないでしょうか。

そして、なぜ企業は
ここまでして
障害者雇用促進法による法定雇用率を
順守しなければならないか。

このような状況は「本末転倒」です。

昨年3月、法定雇用率が2.3%に引き上げられ、
その達成企業は
半数にも満たないという状況を
「法定雇用率達成ビジネス」に委ねる現状は、
障がいのあるひとが
望んでいるものでは 決してありません。


「 肩代わりビジネス 」が 増えている昨今の日本。

SDGs、ダイバーシティ、エンゲージメント、という
企業が “ 好む ” これらを満たすワードに誘われて、
それらが増え続ける 昨今の日本。

このままでいい、とは思えません。

一人ひとりが
見極める目をもち、
市場を監視する “ ひと ” が 増えることを願います。

私も そのひとりとして、続けます。






* 株式会社 エスプールプラス
https://plus.spool.co.jp/
事業内容: 農業を活用した
障がい者雇用のコンサルティング事業、
企業向け貸農園の運営・開発・管理、
障がい者就労支援事業。
「一人でも多くの障がい者雇用を創出し、
社会に貢献する」という企業理念を掲げ、
推進されています。

















知ってもらう 13   [2022年07月23日(Sat)]

介護の資格を取る。

介護職員初任者研修の受験資格の年齢下限が
16歳と初めて知り、そして
その研修の
新たな仕組みが生まれたことを知りました。

それは『 介拓奨学生プログラム 』。

現役の高校生が介護の資格を取って
福祉事業所で働くことで
進学費用を貯めてもらおう、という取り組みが
今月から 愛知県で始まりました
(今回の参加者募集は 締め切られています)。

進学したいけれど
高額な学費の負担が壁に感じる、
貸与型の奨学金をたくさん借りるのは不安、
でも 自分の力で 自分の未来を 切り拓きたい。

そんな思いをもつ高校生に、
自分の未来を自分で開拓していく道を提案したい
という思いから生まれた
『 介拓奨学生プログラム 』。


―― 介護福祉は、自分の将来で活躍するための力、
 例えば、コミュニケーション力やチームワークなどの
 スキルを磨けるだけなく、
 どの地域でも役立つ「資格」につながります。
 最終的に介護福祉で就職するかはあなた次第。
 違う道を選んでもいいんです。これからの高齢社会では、
 介護福祉で得た経験はどの業界でも使える
 「生きた経験」になります。――
        ( 介拓奨学生プログラム HPより )


そもそも、介護福祉業界は
通常のアルバイトより時給が高く、
効率的に 進路のための資金を貯めることができます。

そして、全国どの地域でも役立つ
この「資格」を取得したことで、
その後 大学進学などで他府県で住むことになっても
資格を活かしたアルバイトにも就けます。

なにより、こうした機会を通じて
進路選択の1つとして
福祉業界に
関心を持ってもらいたいという思いがある、と。


愛知県で はじまった『 介拓奨学生プログラム 』 。

知れば知るほど、
全国に広がってほしいと思える取り組みです。

こちらのように
障がい福祉の社会福祉法人やNPO法人が
自ら集合体としてプログラムを運営するということが
難しい地域では、
自治体ごとに在る「 社会福祉協議会 」が
その意味を 意義を 地域に伝え、
集合体をつくる足掛かりを 担ってほしい。

「 社会福祉協議会 」については、
地域ごとで 存在感や役割の担い方がまちまちだと
実感しているわたしとしては、
「 社会福祉協議会 」に 立ち上がってもらいたい、と。


「障がい福祉が学費に困窮する高校生や大学生の力になる」。

ひとりでも 多くのひとに
知ってほしい、
ひとりでも 多くのひとへ
広げてほしいです。





*介拓奨学生プログラム HP
https://kaitaku.org/

参加団体:
社会福祉法人 むそう、
一般社団法人 アスバシ、
特定非営利活動法人 アスクネット、
公益財団法人 あいちコミュニティ財団、
特定非営利活動法人 地域福祉サポートちた、
特定非営利活動法人 ゆめはーと、
一般社団法人 日本福祉協議機構、
特定非営利活動法人 外国人就労支援センター、
特定非営利活動法人 ほっとほーむよっといでん

※「介護職員初任者研修」は
未経験者も介護の基本を学び、有資格者として
身体介護を行うことができるようになる基礎研修。
介拓奨学生プログラムでは、
高校生が無料で楽しみながら受講できるように、
若手講師陣や先輩と介護福祉の現場で学べる
工夫されています。











CARE VOTE  [2022年07月17日(Sun)]

先月、選挙に行くこと、投票するということ10 で、
知的や発達に障がいのあるひと向けにつくられた
『 わかりやすい主権者教育の手引き 』を参考に
特別支援学校で特別授業を行われたことなど、
障がいのあるひとの
選挙、投票について記しました。

今月10日に
参議院議員通常選挙が行われましたが、
その選挙前には、SNS上で
障がいのあるひとをはじめ
介助が必要なひとたちの投票方法などの情報が
これまで以上に
たくさん発信されていました。

その中のひとつで、
ぜひ 知ってほしいと思った
記事がありました。


「 知的障害者の投票をケア 
 盛岡・ヘラルボニー、役立つ情報紹介 」
 ( 2022年7月8日付け:岩手日報 )

一般社団法人スローコミュニケーションさんが監修し、
株式会社ヘラルボニーさんが発行した
『 やさしい投票ガイド 』は、
選挙所投票日の2日前に
岩手日報 朝刊、別刷り4ページで掲載されました。


CAREVOTE3.jpg

       ケアしたい一票がある。
       # CARE VOTE

―― 選挙に行く。投票する。
 そんな、あたりまえのことがかなわない人がいます。
 ヘラルボニーは、
 知的障害のある人たちの可能性を信じて
 さまざまな事業を行う会社です。
 今日、知ってほしいのは
 知的障害のある人たちと、その家族の一票のこと。
 いま、知的障害のある人が投票するためには
 さまざまな「むずかしさ」を
 乗りこえなくてはいけません。
 たとえば、慣れない投票所への不安。
 たとえば、正しい判断ができるのかどうかを問う、
 周囲の声。
 たとえば、選挙についてのわかりやすい情報が
 少ないことも、そのひとつ。
 知らないうちに
 興味が持てなくなってしまう。あきらめてしまう。
 ヘラルボニーは、
 この状況を少しでも変えたいと思っています。
 そこで今回は、小さな一歩ですが、
 スローコミュニケーションさん、
 岩手日報社さんと一緒に
 「やさしい投票ガイド」をつくりました。
 これは選挙で投票するために知っておくといいことや
 投票所で困ったときに助けてくれるものを
 まとめたガイドです。
 解決しなくちゃいけない問題は、
 まだまだたくさんあるけれど
 ヘラルボニーはまず、やさしい情報づくりで
 やさしい社会の土台をつくることから、はじめます。
 さあ、やさしい未来に向けて。
 私たちにできることを、考えてみませんか。――
             ( 紙面より )


社会に手を挙げ、
声を届ける人たちの「手」をモチーフとした
背景が 紙面には描かれています。

3、4ページ目には、
「字が書けなくてもOK」
「メモを持っていってもOK」などの
投票に向けた事前準備の情報や、
「代わりに書いてください」
「わかりやすく説明してください」、
「トイレはどこですか」や「出口はどこですか」など
この紙に書かれた部分を指さしすることで
伝えられるように なっています。

『 やさしい投票ガイド 』制作のきっかけは、
家族と選挙の話をしても
重度の知的に障がいのある長兄とはしなかった、
1票を持っていても
行使されずに生きていくのかなと思ったし
分断されていると感じた、という
ヘラルボニーの松田社長と副社長の日常経験から
と、記事にはありました。

そして、ヘラルボニーの松田社長は
「 選挙の分かりにくさから
1票を行使できない状態になっているひとたちが
たくさんいる。やさしい情報を届け、
ありのままの姿でいられる社会の醸成につなげたい」 と。

この『 やさしい投票ガイド 』は、こちら から
ダウンロードできます。


ここ数年、国政選挙が行われるごとに
障がいのあるひとが
選挙に行くこと、投票するということ について、
さまざまな議論が 深まっています。

誰もが参加できる社会をつくるためには、
政治の力が必要です。

国政選挙に限らず、
地方選挙でも
これらの情報は もちろん 生きています。

そのための
かけがえのない1票を
誰もが 投票できるために、
より多くのひとへ
この情報が 届きますように。





*株式会社 ヘラルボニー(HERALBONY Co.,Ltd.)
岩手県花巻市東宮野目1地割2番地
http://www.heralbony.jp

*一般財団法人 スローコミュニケーション
https://slow-communication.jp/
「わかりやすさ」をみんなに。
知的に障がいのあるひとたちへの
わかりやすい情報の研究や実践に努めてこられた方々が
設立された法人です。

*岩手日報社
https://www.iwate-np.co.jp/













つながり  [2022年07月11日(Mon)]

過日、ほぼ日刊イトイ新聞の
『 今日のダーリン 』というコラムで
こちらの文章を 目にしました。


――「つながり」をつくっては、
 「つながり」に「つなげる」。
 人が生きるということは、
 そういうことなのかもしれない。

 父と母の「つながり」があって、わたしが生まれる。
 つまり、もともとわたしは「つながり」からはじまった。
 生まれても、たったひとりで生きるわけではない。
 母というもうひとりから乳をもらって「つながる」。
 母なのか父なのか、別の人なのかはともかく、
 だれかと「つながる」ことで、今日をまず生きられる。
 生まれたばかりのわたしは、
 なにもできない弱いものであるがゆえに、
 だれかと「つながる」ことになる。
 この「つながり」を「あい」と呼ぶこともある。 

 わたしは、うまれたとたんに、人と「つながる」。
 「つながる」ことができないと生きることはなかった。
 そこから、わたしは、「つながり」続ける。
 ずっとだれかと「つながり」ながら生きてく。
 そのだれかは、他のだれかたちと「つながっている」。

 「つながり」と「つながり」がつながって、
 さらにまた「つながり」になっていく。
 おもしろい「つながり」もあるし、
 むりやりつくられた「つながり」もあるし、
 どうしてできたのか忘れちゃった「つながり」もあるし、
 「つながり」たい「つながり」もあれば、
 「つながり」たくない「つながり」だってある。
 偶然にできた「つながり」もたくさんある。
 そういう大きな「つながり」の網の目があって、
 そのどこかにいるのが、わたしというものなのだ。

 「朱に交われば赤くなる」だとか、
 「類は友を呼ぶ」だとかも「つながり」のはなしだ。
 「つながり」からは離れることもできるし、
 「つながり」をゆるめることもできる。
 あんまりつよくて張りつめた「つながり」があると、
 他の「つながり」とつながりにくくなってしまう。
 後ろを振り返ったら「つながり」が見えるし、
 広さを見渡したら「つながり」が見えてくる。
 未来も、
 まだ新しい「つながり」ができてくるはずだ。――



近年、「つながり」という言葉を
耳にする機会が 増えました。

その度に、わたしは少し
もやもやする気持ちが同居していました。

あまりに つよく
張りつめたような「つながり」が、
気がつかないうちに
自身のまわりにじわじわと貼り付いていくような
そんな社会に
なっていないか、と感じていました。

そうです、
「つながり」は ゆるめることもできます。

ある「つながり」とばかり つながっていると、
ほかの「つながり」が 見えなくなったり
ほかの「つながり」と つながりにくくなってしまう。

そこを 見落としてほしくありません。

後ろを振り返ったり、
少し広いところに出て まわりを見渡したり。

今だけではなく
これからを広く考えるためには
「つながり」という言葉は
ひとつの「障がい」かもしれません、
ひとつの「障がい」と なっているのかもしれません。












成年後見制度  [2022年07月05日(Tue)]

知的や精神の障がいや
認知症があるなどにより
ひとりで決めることに不安や心配のあるひとが
契約や手続きをする際、
本人に 不利益がないよう
法的に保護し支援する
成年後見制度。

その利用が進むなかで、
本人や家族への不都合や不利益な点が指摘され、
改善を進めるべく、今年3月に
『 第二期成年後見制度利用促進基本計画 』が
閣議決定されました。

この度 日本弁護士連合会さんが
それに基づいた 連続学習会を開催されます。



日弁連・成年後見人制度勉強会.jpg



 第二期成年後見制度利用促進基本計画に関する連続学習会
 (第1回) 
    これからの成年後見制度の在り方とは
     〜 必要なときだけ使えないの? 〜

 日時:2022年7月25日(月) 
       18時00分〜20時00分
     ※10分前よりアクセス開始予定。
 開催方法:Zoomウェビナーによるオンライン開催
 参加費・受講料:無料
 参加対象・定員:どなたでも参加できます。500名。
 申込方法:下記の申込みフォーム または
    フライヤーの二次元バーコードから申込み。
     【申込期限:7月20日(水)】
    ※手話通訳希望の場合は7月13日(水)迄に
     問い合わせ先へ要連絡。
    ※申込状況等により、締切前に
     募集打ち切りとなる場合があります。

 内容:第1回では「必要性・補充性の原則」を取り上げ、
    制度を必要なとき、必要な期間、必要な範囲に
    限定して利用できないのかという
    課題について考えます。

  第二期基本計画の概要
   厚生労働省 
   社会・援護局地域福祉課成年後見制度利用促進室
  基調報告 〜成年後見制度と必要性・補充性の原則〜
   上山泰氏(新潟大学法学部教授)
  当事者や支援現場からの問題提起
   安藤亨氏
   (元愛知県豊田市福祉部福祉総合相談課 )
   久保厚子氏
   (一般社団法人全国手をつなぐ育成会連合会会長)
   花俣ふみ代氏
   (公益社団法人認知症の人と家族の会
    副代表理事兼埼玉県支部代表)
 
 意見交換:コーディネーター 赤沼康弘弁護士
    (日弁連高齢者・障害者権利支援センター幹事)

 主催:日本弁護士連合会
 問い合わせ先:日本弁護士連合会 人権部人権第二課
         Tel 03(3580)9982 
         Fax 03(3580)2896



成年後見制度については、
さまざまな団体や個人が
そのメリットやデメリットについて
述べたり記したりと、
さまざまな情報があることによって
混乱をきたしていることは 否めません。

わたしも、わかりやすく確実な情報を得ることに
疲れ果てたことが ありました。

ひとりで決めることが
心配なひとびとの
財産管理(不動産や預貯金などの管理、相続手続等)や
身上保護(介護・福祉サービスの利用契約や
施設入所や入院手続き、履行状況の確認等)などの行為を
法的に保護し、支援するために、
本人やその家族だけでなく
専門職、関係諸機関の担当者、
市民のひとびとなど
多くのひとが 無料で参加できる勉強会です。

興味のあるひとへ
この情報が 届きますように。





*日本弁護士連合会 HP
https://www.nichibenren.or.jp/index.html


*厚生労働省
「 成年後見はやわかり 」HP
https://guardianship.mhlw.go.jp/













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