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きょうの福祉


「障がい者というコトバを
    使わなくて済む社会になればいいなぁ」
 障がいのあるひとが、
 地域で役割を担い、ふつうに生きる。。。
 この願いに向かう kyokyo の日々をつづります。



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ドキュメンタリー映画『 描きたい、が止まらない 』 [2020年09月14日(Mon)]

2018年に 完成し、
翌2019年1月から 約半年間
東京、宮城、兵庫、神奈川で 劇場公開された
『 描きたい、が止まらない 』という
ドキュメンタリー映画があります。







主人公は、滋賀県に住む
自閉症のある青年、古久保憲満さん。

ひとと うまく接することができず、
暴れがちだった彼は、
絵を描くときだけ 気持ちが落ち着く、と
絵を描くことに のめりこみます。

その絵は、
あらゆるものをモチーフにした
独特の絵で、
これまでに描いた作品は
約400点に 上ります。

映画に出てくる
『 オリジナルの街 』という作品は、
鉄道、車、高速道路、空港、駅、ホテル、
観覧車、軍隊、家電製品、食料など
見たものと想像が組み合わさって登場する世界を
ボールペンと色鉛筆だけで描いた
超緻密画の10mにおよぶ 大作です。

世界中から6万点の
アール・ブリュット作品が収蔵されている
スイスの美術館に展示される作品を描く 彼ですが、
日中は、
就労継続支援の福祉事業所で 週5日働いています。

映画では、絵を描くだけでなく、
生きるために必要な
さまざまなことへ 挑戦する彼の姿を
2年半にわたって 密着しています。



「 あるがままの自分が認められ存在できる場所で
やりたいことを 自由にやる 」。

障がいのあるひとも
それだけで生計が立てられるように と
生まれたカンパニーは、
全国に いくつかあります。

そして、生活介護という福祉サービスのもとで
福祉事業所が
制作活動ができる場を整え、
提供するケースも 増えています。

自分が 認められ 存在できる場所があり、
描きたい つくりたい という思いから
生まれる作品も 増えています。

しかし、残念ながら、
それらが 個の作品としてその価値が
平等に認められる社会は
未だ、日本には ありません。


障がいのあるひとが、
あるがままの自分が認められ存在できる場所で
自由に 自分の可能性に
向かうことができることは
とてもうれしいことです。

でも、そこで 終わっていいのでしょうか。

さまざまな表現から感じる
本質を 大切に、
感性とは何か、豊かさとは何かを 考えたとき、
その先が有ってこそ
彼らの作品は 生きるのです。

彼らの制作風景に スポットライトを当てる時代は
もう、終わったと思います。

これからは、
この映画の先に見えたものを、
日本で 彼らの作品に
息を吹き込むには 何が必要かということを
考える時代に 入っています。

すでに、世界では 有っても
日本には 未だない “ 芸術 ” の定着を。

次に観たい
ドキュメンタリー映画は、
それに向かうひとびとの姿 です。





*ドキュメンタリー映画
『 描きたい、が止まらない 』HP
http://www.paonetwork.co.jp/films/














名前という命 [2020年09月08日(Tue)]


先日、動物の数え方について、
「 それは死んだあとに残るもので決まっている 」
という話を 耳にしました。

牛や豚は 一頭、鳥は 一羽、魚は 一尾、
そして、ひとは 一名。

そこから、ひとが死んだ時に残るものは
「 名前 」と 言われているのだ、と。

「 名前 」
それは 生まれたときに
そのひとを思って 付けられたもので
その存在を 象徴のようなもので
個体を識別する記号ではありません。

ひとには 一人ひとり、名前があります。

でも、そのひとの名前を告げることを
そのひとの名前を付けたひとが拒むことが
ありました。

2016年7月、
神奈川県相模原市にある
障がい者支援施設で起きた殺傷事件で、
被害に遭った
障がいのあるひとのうち、
幾人かの名前が 公表されませんでした。
家族の意向 という理由で。


当時、メディアでは
さまざまな報道が ありました。

「 何百人もの障害者が集団生活をしている施設が
あるなんて、知りませんでした 」
「 どんな思いで、日々過ごしていらっしゃるの
でしょうね。退屈ではないのでしょうか 」
「 高齢の方も多いと聞きます。どのくらいの期間
ここで暮らしてるのでしょう 」。

あれから、
そもそも どうして
このような大型施設をつくらなければ
ならない社会を
わたしたちはつくったのか、と
提起し 議論を続け、
障がいのあるひとやその家族が
望む暮らしへと
改善が 成されているでしょうか。

「 無理解が ただ 無関心へ 移行しただけ 」
のように、思えてなりません。

「 被害者が 障がい者で、
事件現場となった施設も 特異なもの。
家族の意思もあり そういう判断をした 」
と、神奈川県警捜査一課の担当者が
亡くなられたひとを実名報道しない理由として
語られていたことを思い出しました。

ご家族の意向は 尊重しなければなりません。
でも、
障がい者支援施設を特異なもの と報道したことで
それを 見聞きしたひとたちは
何を感じたか、
感じるものは 何もなかったのでしょうか。

この事件は、多くのひとびとにとって
「 見たくないもの 」として化したのであれば
あの時、被害に遭ったひとびとの命は
何だったのでしょうか。


名前という命は、
最後まで
輝いたものであってほしい、
誰にとっても。












舞台『 チョコレートドーナツ 』 [2020年09月02日(Wed)]


2014年、日本で劇場公開された
映画『 チョコレートドーナツ 』






先日、この映画が
日本で 舞台化される というニュースを
目にしました。

今年12月の 東京公演を皮切りに、
来年1月からは
長野、仙台、大阪、愛知など
全国での地方公演も 予定されています。


シンガーを夢見る
ショーパブのダンサー “ ルディ ”を演じる
東山紀之さん 、そして
パートナーで検事の “ ポール ” を演じる
谷原章介さんが 注目を浴びる中、
わたしが気になったことは
ふたりが育てる
ダウン症のある少年 “ マルコ ” を
誰が演じるのか、でした。

なんと、“ マルコ ” 役は、
ダウン症のある少年
高橋永くんと丹下開登くんが
ダブルキャストで 演じます。

ダウン症のあるひとが
“ 演者 ”として
長期間 商業演劇の舞台に立つことは、
おそらく 日本では初めてです。

この作品が舞台化されることには、
これから、日本でも
障がいのあるひとが “ 演者 ”として
障がいのあるひとが登場する作品を上演することへの
布石の意味もある、と思います。


「 苦しい状況の中でも愛や希望のために
必死に立ち向かう人間の姿を描いています。
ルディとして 谷原さん演じるポールと
ダウン症のある少年マルコ役の
高橋くん丹下くんを 最後まで 愛し抜きます 」
( 東山紀之さん )

「 チョコレートドーナツ、甘いタイトルですが
切なく悲しく温かい物語。
劇場で映画を観て 大好きになった作品でした。
東山さんのドラァグクイーンの姿、踊り、歌、
そして何より ダウン症のある役者さん
高橋くん丹下くんと お芝居できることが楽しみ 」
( 谷原章介さん )

おふたりのコメントからも
この舞台の 期待度が見えてきました。



映画『 チョコレートドーナツ 』のラストで
ルディが歌った曲、
ボブ・ディランの “ I shall be released.” の
歌詞から取られたと言われている
映画の原題 “ Any Day Now ” 。

” Anyday now, anyday now,I shall be released.”
「 いつの日にか解放される(自由になれる)だろう」

差別や偏見から解放されて
自由に生きられる世界になってほしいと
そう願い、待ちわびながら、
舞台で 高らかに
ルディ役の東山紀之さんが
歌いあげられる姿を 想像しながら、
舞台を 心待ちにしています。







*舞台『 チョコレート ドーナツ 』
原作:トラヴィス・ファイン
(トラヴィス・ファイン監督
映画『チョコレートドーナツ』より)
翻訳・脚本:谷賢一
訳詞:及川眠子
演出:宮本亞門

※東京公演
 日程:2020年12月7日(月) 〜30日(水)
   (上演時間未定)
 会場:PARCO劇場
 料金(全席指定):未定
 一般発売日:2020年10月25日(日)の予定
 詳しくは、パルコステージのHPでご確認ください。
 https://stage.parco.jp/













超福祉  [2020年08月27日(Thu)]


障がいのあるひと と 健常と呼ばれるひとが
“ 壁 ” を超えて
あらゆる “ ちがい ” が混ざり合った
2020年の渋谷の日常を目指し、
2014年から 毎年開催されている
『 超福祉展 』。

これまでの開催は
東京・渋谷だったので、
関東エリア外に住むものとしては
なかなかケイケンできない
もどかしさを 感じながら
毎年、注目していた『 超福祉展 』が、
新型コロナウイルス感染拡大の影響で
今年は オンラインで
開催されることになりました。


超福祉展2020.jpg


        〜 2020年、渋谷。
      超福祉の日常を体験しよう展 〜 

 日 時:2020年9月2日(水)〜8日(火)
        11時 〜20時

 場 所:渋谷ヒカリエ 8F「8/(ハチ)」から
     オンライン上で展開

 参加費:無料
 主 催:NPO法人ピープルデザイン研究所
 共 催:渋谷区、一般社団法人超人スポーツ協会、
     株式会社丹青社、
     株式会社ゼネラルパートナーズ、
     タイムアウト東京、
     株式会社グリーンアップル
 後 援:文部科学省、J-WAVE 81.3FM、日経BP社、
     ともに生きる社会かながわ憲章
    (神奈川県福祉子どもみらい局共生社会推進課)
 特別協力:渋谷ヒカリエ、
      文科省ユニバーサル未来社会推進協議会




過去6回で 累計27万人のひとが来場した
『 超福祉展 』の最終回は、
展示、シンポジウム、体験イベントなどを
すべて オンラインで開催し、
新しい展示会、イベントのあり方にも挑戦。

東京・渋谷を基点に
日本、世界の各都市をオンラインで
リアルタイムにつなぎ、
世界中の誰もがつながれる場がそこに。


既存の福祉の “ 枠 ” に収まらない展示や
シンポジウムを 楽しみながら、
皆さん自身が住むまちの “ 福祉 ” を
見直すきっかけがつかめたり、
今在る課題に
向き合える時間になると思います。


“ ちがい ” を受け入れ、“ 理解 ” につなげる。

いろいろなものを吸収して、
次なる福祉へ
楽しみながら 動きたい。





*超福祉展 公式HP
http://www.peopledesign.or.jp/fukushi/


*NPO法人 ピープルデザイン研究所
東京都渋谷区千駄ヶ谷一丁目13番11号
co-lab 千駄ヶ谷4-11
http://www.peopledesign.or.jp/

障がい者、高齢者、外国人、子どもなど
身体上もしくはコミュニケーションのバリヤがあり
まちの賑わいに参加しにくい状況・環境を
改善する事業を行い、
その健全なまちづくり活動を不特定多数の町、市民、
地域団体に普及させ、
公益の増進に寄与することを目的に
活動されています。
2011年4月設立。













サポートブック  [2020年08月21日(Fri)]

「 自分で自分の必要な情報を伝えられない状況になる 」。

誰においても
それが、特別だと言えない昨今。

支援や看護する立場のひとが
迅速に 必要な情報を読み取れるようにと
医療機関で必要となる情報に絞ってまとめた
サポートブックがあることを知りました。

岡山県倉敷市にある
倉敷市総合療育相談センターゆめぱるさんの
HPから見ることができる そのサポートブックは、
倉敷市の小児科、呼吸器科の医師や看護師、
医療関係、知的に障がいのある子をもつ親御さんの
意見を取り入れて、
医療関係従事者でもある保護者が考えた様式で、
いつも通りに 親が
病気や障がいのある子を見れなくなった場合を想定し
つくられています。

A4用紙 2枚( 裏表1枚にもなる)に、
支援が必要な子が
治療や入院をしなければならなくなった時に
役立つ項目が、
読みやすさを重視し
簡潔に まとめられています。

普段、呼んでいる呼び名を
名前とともに記すところから始まり、
診断名、アレルギー、服薬状況、そして
障がい特性( こだわり、感覚異常、生活リズム)には
トラブル回避のポイントなども、そして
コミュニケーションの取り方や食事の摂り方、
トイレや着替え、
余暇の過ごし方や好きなこと など
予後に必要な項目も 続きます。


いつも通りに親が子を見れなくなった場合の対策は
必要だと思いつつ、日常の忙しさに
つい 後回しになりがちです。

でも、このA4用紙2枚の書式なら
今からでも、書けそうです。

まずは、作成の手引きを読み、
https://www.city.kurashiki.okayama.jp/secure/92297/QA-supportbook.pdf

記入例を 参考に、
https://www.city.kurashiki.okayama.jp/secure/92297/ex-supportbook.pdf

そして、PDF版にプリントアウトして記入する方法
https://www.city.kurashiki.okayama.jp/secure/92297/supportbook-medical.pdf

もしくは、PCで直接Excel版に入力する方法
https://www.city.kurashiki.okayama.jp/secure/92297/supportbook-medical.xls

で、作成できます。


もしかしたら、全国の自治体で
このようなサポートブックがあるかもしれません。

しかし、自治体の
必要なひとに届く手立てを見たときに、
その多くは
残念と言わざるを得ない状況です。

SNSを使った拡散は、
その情報が 正しいものかを
じっくりと 見極めてからでないと
安易にはできませんが、
拙ブログでは、これからも
今、必要なことを
内容を確認しながら 伝えていきます。

必要なひとへ届きますように、と 願いながら。




*岡山県倉敷市総合療育相談センター ゆめぱる
https://www.city.kurashiki.okayama.jp/ryoiku/













わたしたちからはじめよう   [2020年08月15日(Sat)]

昨年夏、拙ブログで紹介した
劇映画『 星に語りて〜Starry Sky〜 』

東日本大震災 発災直後の、
障がいのあるひとたちと
彼らを支援するひとたちの姿をはじめ、
震災後に 福祉事業所や避難所などで
実際にあった真実が 描かれた映画で、
きょうされんさんが 製作されました。
今も、全国で 上映会が開かれています。

その きょうされんさんが
「 あたりまえに働き、えらべる暮らしを」という
かねてからのコンセプトを
イメージムービーに。







―― あたらしい世界に触れるとき
  心はいつもいそがしい
  ちいさな不安とよろこびが
  互い違いに顔をだす
  ひとりの豊かさも
  ふたりの楽しさも
  三人、四人と集い、生まれる気持ちの揺らぎも
  わかりあうまでの距離と時間をむすぶもの
  それは声 眼差し
  手のひらのやわらかさ
  移り変わる不安とよろこびは
  あすも互い違いに顔をだすだろう
  心はいつでも揺らぐから
  わかりあうよりもまず
  となりに座って、話をしよう
  ひとりからひとりへ
  わたしから私に
  あなたから君に
  交わすやさしさで
  世界はひろく、大きく、つながっていく ――
            ( イメージムービーより )  



イメージムービーの制作は、
今年3月に拙ブログ
「 描き、続ける 」 で紹介した
岩手県にある 株式会社ヘラルボニーさん。

現場での撮影にこだわり、
全てを語ることなく
“ 詩 ” を通じて
思想が 映像と共に伝わる手法を
選ばれたそうです。


そこに映る 障がいのあるひとたちの姿から、
そこに綴られた 言葉から、
皆さんは 何を感じるでしょうか。

わたしは「 多くのひとびとに伝えないと 」と。


「 あたりまえに働き、えらべる暮らしを 」。

もっともっと伝えないと
叶えられない現実が
今も、そこに、あるから。







*『 わたしたちからはじめよう 』
Producer:西野彩紀さん(株式会社ヘラルボニー)
Creative Director:松田崇弥さん(同上)
Director:原田祐樹さん(雷神inc.)
Copy Writer:福島恵子さん
撮影協力:つばさ共同作業所(鴻沼福祉会)、
     ワークセンターこむたん 
     (社会福祉法人あけぼの福祉会)



*きょうされん
東京都中野区中央5−41−18 東京都生協連会館4F
https://www.kyosaren.or.jp/

前身は共同作業所全国連絡会(略称・共作連)。
障がいのあるひとの暮らしや
福祉事業所の実態調査、
より良い制度の創設や改善の要望活動、
理解を社会に広げるための広報・出版・情報活動、
現場職員に向けた研修活動など、
多岐に渡る活動をする団体。
全国1,870カ所の福祉事業所で構成されています。














あるがままのアート  [2020年08月09日(Sun)]


「 人知れず 表現し続ける者たち 」。
それは 一体、だれなのでしょう。

今日は こちらの紹介です。


特別展『あるがままのアート』.jpg



      〜 特別展『 あるがままのアート 』
         人知れず表現し続ける者たち 〜

 会期:2020年7月23日(木・祝)〜9月6日(日)
      10時 〜17時( 最終入場は16時半 )
    ※ 月曜休館、但し8月10日(月・祝)は開館、
      8月11日(火)休館
    【 観覧には 事前予約が必要です 】
      https://art-as-it-is.jp/reservation/

 会場:東京藝術大学 大学美術館
     東京都台東区上野公園12−8
     https://www.geidai.ac.jp/museum/

 観覧料:無料

 主催:東京藝術大学、NHK、文化庁、
    独立行政法人日本芸術文化振興会
 共催:障害者の文化芸術国際交流事業実行委員会
 協力:アール・ブリュットネットワーク
 助成:公益財団法人一ツ橋綜合財団



―― 既存の美術や流行、教育、
  障害の有無などに左右されず、
  ただひたすら自由に独自の世界を創造し続ける
  アーティストたちの特別展
 「あるがままのアート -人知れず表現し続ける者たち-」
  を開催いたします。
  20世紀初頭に新しいアートとして「発見」された
  独学のアーティストたちの作品―それは、
  新たな時代を創造するインスピレーションとして、
  20世紀初頭の美術の世界に衝撃を与え、 
  広く認識されていきました。
  今日においても、その重要性は変わることなく、
  むしろ以前にも増して、自由で、
  多様な価値をもたらす創造的な世界として、
  アートに留まることなく、
  広く社会に受け入れられています。
  それらは、「人間とは何か」という根源的で、
  本質的な問いを発し、
  様々な価値観をもたらすアートとして、
  文化的に重要な役割を担っています。 ――
                 ( HPより )



国内外の
総勢25名の
約200点の作品が 紹介されています。

アール・ブリュット と称された
独学で 独自の世界を 想像する アート作品。

障がいのあるひとのアート作品が
日本では こう称されることが多いですが、
世界を見ると そうではありません。

ただ、「 あるがままの表現 」から垣間見れる
そのひとの人生や思いを見ることができる点では
世界共通です。



この展覧会では
今までの展覧会にはない
試みをされています。

自宅からでも
展覧会が楽しめる
スペシャルコンテンツサイトが
会期中、オープン。利用は 無料です。

「 ロボ鑑賞会 」では、
遠隔操作ロボットを活用し
だれでも、どこからでも、
展覧会に興味を持つすべてのひとを対象にした
リモート鑑賞会を 実施されています。

個人でも グループでも
会場にいるロボを 自由に動かし
作品が鑑賞できるそうです( 要予約 )。

そして、展示室内部を
360度写真で見渡すことができる
「 バーチャル展覧会マップ 」では、
3DCG画像で 展示室をのぞけたり
VRでも 楽しめるコンテンツも。


これまでに
アール・ブリュットに触れたことがないひとも
自宅で ゆっくりと観ることができます。

一人ひとりの作家さんの表現は
どれも、見応えが あります。

じっくりと 楽しむ夏を。





*特別展『 あるがままのアート
ー人知れず表現し続ける者たちー 』公式サイト
https://www.nhk.or.jp/event/art2020/

※スペシャルコンテンツサイト
https://art-as-it-is.jp/
↑ 8月12日現在、
「 ロボ鑑賞会」の予約は満席になっています。










生きる  [2020年08月03日(Mon)]


ALS患者であった女性が
安楽死を選んだという報道に接し、
あらためて 読み返した詩があります。


―― 管をつけてまで
  寝たきりになってまで
  そこまでして生きていても
  しかたがないだろ?
  という貧しい発想を押しつけるのは
  やめてくれないか
  管をつけると
  寝たきりになると
  生きているのがすまないような
  世の中こそが
  重い病に罹っている ――



ご存知のひともいらっしゃると思いますが、
詩人 岩崎航さんの詩集
『 点滴ポール、生き抜くという旗印 』
に収められている
『 貧しい発想 』というタイトルの詩です。

岩崎さんは、
筋ジストロフィーのため
胃ろうからの経管栄養と
NPPV(非侵襲的陽圧換気療法)での
人工呼吸器を使い、
終日24時間ヘルパー介助を得ながら
自宅で 暮らしています。

同じような苦しみをもつひと
苦しんでいる姿を知るひとのなかには
この詩に
違和感を持つひともいるかもしれません。
しかし 彼は、
読む人によってちがう捉え方を知りながら
覚悟を持って、詩を書いています。

『 貧しい発想 』というタイトルにも
彼のそれを 強く感じます。


さまざまな苦難の中においても、
毎日巡ってくる「 生活 」。

「 生活 」をする
「 生活 」ができることが
自分にとって
あたりまえでなかったら と考えてみて。

ただ生きるだけの「生存」とはちがう「生活」。

「生活」ではなく それが「生存」の日々だったら。


生きる とは
それだけ でなく、
日々の生活の中に
大きな生き甲斐でなくても
小さな “ ふくらみ ” のようなものがないと
前向きな原動力を見つけられないし、
維持することもできません。


ALS患者であった女性の
在宅生活の一端を
後日、記事で知りました。そこには
「 音楽好きな彼女は、
ヘルパーらと音楽会へ行くこともあったが、
病状の進行で外出できなくなった昨春には
音楽療法の専門家や音楽家を自宅に招き
演奏会を開催。
ベッドに寝ながら
バイオリンの音色に聞き入り
涙を流していたという 」と。

彼女の「 生活 」に寄り添い
介護を続けてきた看護師やヘルパーら数十人は
献身的だったと思います。

でも、でも。

「 寝たきりになると
生きているのがすまないような
世の中こそが
重い病に罹っている 」。

世の中が重く受け止め、
一人ひとりが
考えを尽くさない限り、
“ 重い病 ” の終わりはない、と。

難病患者や障がいのあるひとを取り巻く
彼らの生を 否定するかのような
社会状況に 問題があることを
死にたいと思わせる社会が問題だ ということを
あらためて 声にしたい。

そして、思います。

生を受けたすべてのひとの
気持ちを弱めないように、
恐れと不安に押し流されないように、今
「 ひとを生かす言葉が必要 」だということを。





*岩崎航さん
http://iwasakiwataru.com/
1976年仙台市生まれ、本名は岩崎稔。
3歳で筋ジストロフィーを発症、
17歳の時、将来に絶望して自殺を考えたが
病をふくめてのありのままの姿で
自分の人生を生きようと思いを定める。












キッチンカー販売から見えること  [2020年07月27日(Mon)]

コロナ禍 という言葉が、
期間限定ではなく
継続して使われるものという
認識になりつつある昨今、
お客さんに来てもらって成立する商売は
先が見えないものになっています。

障がいのあるひとが働く事業所さんでも
同じです。

先日、「待つのではなく出向く」取り組みを展開する
福祉事業所さんの記事を目にしました。


「 コロナ禍でも働けるように
障害者らがキッチンカーでランチ販売 」
( 2020年7月17日付け:福祉新聞 )

東京都世田谷区にある
社会福祉法人藍さんが運営するフレンチレストランが
6月から週2回、
キッチンカーでランチ販売を始めた という記事です。

以前から計画を進めていた
認定NPO法人 ハンズオン東京さんの
キッチンカー運営委託を受け、
学生ボランティア団体 かけわさんも含めた
3者の連携で始まった、とありました。

こちらのキッチンカーでは、
レストランで数日かけて仕込まれた
スパイス感がある辛すぎないキーマカレーを
数量限定で販売。

毎週水曜日に販売している世田谷区役所では、
予定数の60食を 完売し
3度目というお客さんもいらっしゃるそうで、
今後は 週4日の販売になる予定だそうです。

「 引きこもりがちな利用者が
自粛でまた引きこもってしまう懸念がある。
第2波に備え、
働き続けられるような形にしていきたい 」という
社会福祉法人の理事長さんの言葉が
ずしんと胸に響きました。


キッチンカーでの販売は、
高額な設備投資が必要で福祉事業所では難しいと
諦めがちですが、そこに
いくつかの事業やボランティア団体などが参画すれば
不可能ではない ということを知ってほしいです。

最後に、福祉事業を応援してくださっている
企業や財団法人さんへ お願いです。

第2波、第3波がきても、
障がいのあるひとびとが 希望を捨てず継続して
働き続けられる環境を
支援してください。

そうすることで、
今、福祉事業所で働くひとびとの
継続した雇用を 確保できることにもつながります。


障がいのあるひとびとと
日々 向き合ってくださっているひとびとを
もっともっと優遇してほしい、という
思いを込めて。





*社会福祉法人 藍
http://www.aikobo.or.jp/

*認定NPO法人 ハンズオン東京
https://www.handsontokyo.org/

*学生ボランティア団体 かけわ
https://kakewa.work/%e7%a7%81%e9%81%94%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6/












点字ブロック  [2020年07月20日(Mon)]

視覚に障がいのあるひとが
移動に必要なツールのひとつに
「 点字ブロック 」があります。

表面の突起の形で
歩行者を誘導する「 点字ブロック 」は
日本の岡山県が 発祥で、
現在、世界70以上の国と地域に 普及しています。

道路や建物への設置普及は進んでも、
ひとたび 災害が起こると
状況は 変わります。

災害などで 避難所へ行った場合の
そこでの生活を
想像してみてください。

避難所内の様相が 日々変わる
雑然とした場内で
視覚に障がいのあるひとが 移動する姿を。



先日、2年前に西日本豪雨で被災した
視覚に障がいのあるひとの声をもとに、
新たな点字ブロックが
生まれたことを知りました。

「 携帯用点字ブロック 」です。

避難所へ行くだけでも大変で、
避難所の中で
自分の居場所を 確保するために
移動したとしても、
下に シートが敷いている所は踏んではいけないし、
トイレへも
動線がわからないので 1人で行けない、
食事などの受け取りも
その都度 1人で行けない。

家族や介助してくれるひとの
サポートがないと、避難所の中で
「 自分が今 どこにいるのかさえわからない」のです。

「 少しでも 点字ブロックを置いてくれたら
自分ひとりでも 行ける気がする 」。

このような思いから、
「 携帯用点字ブロック」は 生まれました。

「 携帯用点字ブロック」は 昨年開発され、
岡山市にある ワークランド虹さんで
製作、販売されています。

大きさは
道路に敷設されているものと同じですが、
重さは 1枚100g程度と軽く
持ち運びが簡単で、
繰り返し 貼ったり剥がしたりできます。

岡山県内では すでに導入が進んでいて、
盲学校では
校外学習や修学旅行の宿泊先、
体育館で行われる入学式や卒業式の行事で
使用されているそうです。

そして 先週、
豪雨災害で甚大な被害が出た 熊本県人吉市に
岡山市のボランティア団体が
この「 携帯用点字ブロック」を
100枚 届けた、という ニュースも。


視覚に障がいのあるひとにとって
点字ブロックは、
道をたどる目のような存在です。

それが どのような状況下においても
整備されている ということは
特別なことなのでしょうか。

避難所が
誰にも安心して居れる場所であるために
避難所への「 携帯用点字ブロック」導入を
早急に 望みます。


皆さんの住むまちの避難所には
「 携帯用点字ブロック」は 備えられていますか。

皆さんの住むまちの自治体へ
問い合わせてみてください。

そういう「 声 」が、社会を変えます。

「 小さいことでも、積み重ねると 社会は変わる」
そう、信じています。






*社会福祉法人 岡山ライトハウス
ワークランド虹
岡山市北区今1丁目7−25
http://www.olh-estate.com/niji_shoukai.htm

※「 携帯用の点字ブロック」には、
 安全に進める方向を示す「 線状タイプ」と、
 停止や注意を促す「 点状タイプ」の
 2種類があります。
 約30cm手前に停止を促す点字ブロックを敷く
 ここから出口です というルールなど、
 設置については
 ルールなどの 専門知識が必要です。










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