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2024年02月28日

コーポラティブ・ラボ現地視察の開催

コーポラティブ・ラボの研究活動の一環として、奈良のNPOの協力を得て、冬の奈良を代表する吉野本葛づくりと、吉野杉を使用した樽丸を巡る現地視察を行いました。

吉野本葛は万葉集にも詠まれ、漢方薬の材料として珍重されてきたとともに、江戸時代中期からは料理や菓子に使われてきた食材になります。そうした吉野本葛を製造している老舗に訪問して、吉野本葛ならではの技法や、生産現場の様子等について視察しました。

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吉野本葛の製造現場を視察


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吉野本葛の原料となる葛の根

葛の根を細かく裁断して、 水に漬けて絞り、一昼夜冷たい水にさらして沈殿した葛の澱粉を取り出して形作っていくと…

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吉野本葛の形が見えてきます。


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そして木箱で2か月ほど自然乾燥させて、吉野本葛が完成です。


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奈良の寒冷で湿度の低い冬の気候が吉野本葛の乾燥に適しています。

次に祝宴や行事等の鏡開きで使用されている酒樽を、吉野杉でつくっている樽丸の製造過程を視察しました。

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樽丸づくりの製造現場に訪問

吉野杉が酒を貯蔵・運搬するのに最適な素材であったことから、吉野で樽のための材料が作られました。この樽丸が全国の酒所に運ばれ、そこで製樽職人によって樽に組み立てられていきます。

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吉野杉の板目(年輪に対して水平方向に切りだすことで、水分を吸収しにくく蒸発を防ぐ性質の木材の名称)と柾目(年輪に対して中心付近を垂直方向に切り出すことで、水分が吸収しやすくなる木材の名称)についてお話をお聞きしました。

板目は上記の性質を持つため、お酒や醤油の貯蔵に適しています。柾目は水分を吸収しやすいため、中身を入れ替える水桶や鮨桶、お櫃に使われます。

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丸太を切り出す様子


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表面をならす削りの作業


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酒樽の周りに巻かれている竹の箍(たが)を外す作業を見させて頂きました。

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箍のみで樽を形成していることがとても良く分かります。

生産者の方々にご協力頂きながら、奈良の食の文化である吉野本葛づくりと吉野杉を使用した樽丸を巡る充実した現地視察を行うことができました。

posted by くらしと協同の研究所 at 20:20| Comment(0) | TrackBack(0) | コーポラティブ・ラボ