大学院生の頃から研究所の活動に関わるようになり、現在は『くらしと協同』の編集委員を務めています。
研究所のことを知るきっかけとなったのは、大学院時代の紀ノ川農協(和歌山県)の調査でした。当時は紀の川市に何度も通っていましたが、先日、久しぶりにお世話になった紀ノ川農協の宇田組合長を訪ねてきました。
紀の川市は果樹栽培が盛んな地域です。紀ノ川農協の直売所「ふうの丘」には、今の時期はいろんな種類の柑橘が並んでいて、柑橘好きの私にとっては見ているだけでも楽しい、魅力的な売り場となっています。
ただ、宇田組合長によると、最近は地域住民の高齢化の影響で直売所に出荷する人、買いに来る人が減ってきているそうです。
紀ノ川農協には親から農業を引き継いだ若い世代の生産者や、法人化して正社員を雇用するような生産者もいますが、ほかの地域と同様に耕作放棄地や人手不足は課題となっています。
紀ノ川農協の直売所「ふうの丘」
紀ノ川農協といえば、生協と産直をおこなう産地としてご存じの方も多いと思いますが、和歌山県内や紀の川市では地域の事業者と連携して様々な取り組みをおこなっています。
最近では、紀ノ川農協を含む地域事業者5社の連携によって、2025年1月に「紀の川流域カンパニー」というまちづくり会社が設立されました。
取り組みは始まったばかりということですが、遊休農地活用、空き家問題、人材(「人財」)育成といった地域課題を主なテーマとして、体験農園の取り組みやゲストハウスの整備を進めています。(公式ウェブサイトhttps://www.k-ryuiki.com)
宇田組合長はご自身で柿などを栽培されているということで、体験農園でもご活躍されています。
今回の訪問では、かつて調査でお世話になった生産者の方や、紀の川流域カンパニーで働く地域おこし協力隊の方ともお話しする機会をいただき、学びの多い貴重な時間となりました。
地域課題の解決に向けた取り組みについて、宇田組合長は「紀ノ川農協では『地域づくり』と呼んできたが、紀の川流域カンパニーでは『まちづくり』といっている」とおっしゃっています。
紀ノ川農協が長く取り組んできた生協産直や農業を軸にした「地域づくり」から、紀の川流域カンパニーのめざす「まちづくり」がどのような展開をみせるのか、今後の動きに注目したいと思います。
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