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2006年06月27日

ハンデがあっても旅に出ましょうよ!【その2】

私が病院のICUに着いたとき、
廊下には母と弟たちも到着していました。

『どうなの?』
『ダメみたい・・』

『命にかかわるのか?』
『わからないけど、ここ数日がヤマだって・・・』

『処置が終わってるから会えるよ』

簡易マスクや白衣をはおり中へ入ると
たくさんのチューブにつながれた父が
横たわっていました。

医者によると病名は『脳梗塞』。
手術は不可能で、数日中に半身不随になること
一般の生活に戻れるようになるまでハードなリハビリ
が必要であることが徐々にわかってきました。

あの父がこんなことになってしまうなんて
という信じられない気持ちでいっぱいになり
この先の不安感から落ち込んでしまったのは
私をはじめとする兄弟たちでしたが、
母は違っていました。

この日を限りに辛い顔ひとつ見せず
毎日毎日父の元へと通い、看病し続けました。

徐々に回復を見せ始めた父ではありましたが
思い通りに動かない不自由な左半身を抱えてこれから
生きてゆかなくてはいけない現状に精神的に崩れそうな
様子が見て取れました。

いつも厳しく、頑強で逞しかった父が小さくなってしまったものの
そ数ヶ月のリハビリを重ねると徐々に杖を使えば歩けるまでに、
回復してゆきました。

今、実家では母が一人で父の介護と
年老いた自分の母を世話しながら生活費を稼ぐため
仕事までもこなしています。

その母が先日還暦を迎えました。
そして、最近母から聞いた驚きの言葉が、
父と2人で青森まで3泊4日の旅にでるというものでした。


私が今年の父の日にプレゼントした車椅子に父を乗せ
2人分の荷物が入ったリュックを背負い、本州最北端までの2人旅。

今の日本が障害者に優しくなりつつあるとしても
まだまだ不便なところも数え切れないことでしょう。

私だったらそんなことが出来るのか!?
自問自答しつつ、この偉大で強靭な精神力をもつ母の遺伝子が
私にも流れていると考えただけでこれから先どんな困難でも
乗り越えてゆけるような勇気が湧いてきます。

このブログを読まれた方へ
7/5〜7/8までの間、千葉から青森へJRを使い
車椅子に男性を乗せて旅をしている老夫婦がいます。

もし、何か困っていそうだったら
ちょっとだけ手を貸してあげてください。

この旅はきっと色々な方へ迷惑をかけるでしょう。
だからってずっと家の中で閉じこもり続けるのにも
限界が訪れます。

どんな人にも非日常へと訪れる「旅」が必要なのです。
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