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しずかなクリスマス [2022年12月13日(Tue)]
先日、冬の小さな祝祭「アドヴェントガーデン」が行われました。
アドヴェントガーデンは1年生と2年生の行事なので、2年生の娘は今年で最後です。最後となるとより感慨深いもので、爽やかな針葉樹の香り、大好きな先生のお話、微かに響くライアーの音、ささやかな灯火、その空間から届くあらゆるメッセージにジーンときました。一つ一つはささやかだけれど、奥深いこの経験が娘の成長を支えてくれるのだと、スパイラルを歩む娘の姿を見守りました。

行事が終わると、火を灯したりんごろうそくは家に持って帰ります。娘の両手に包まれ、大事に大事に運ばれて帰宅しました。

娘には、このりんごろうそくを使った大切にしている時間があるのです。いつもの寝る前の本の読み聞かせタイムが、この時期だけは部屋を真っ暗にしてりんごろうそくに火を灯し、その明かりで大好きな本を読んでもらう、という時間です。部屋を真っ暗にして、シュッ!とマッチを擦ると、暗闇の中から本がほわっと現れてとてもワクワクします。
普段は自分で本を読む5年生の兄もこの時間が大好きで、雰囲気が漂うとササッと寄ってきます。小さな灯火を真ん中にピッタリひっついて、一緒にお話を味わうその瞬間は、家族の至福のひとときです。

本を読み終わった後、兄妹どちらが火を消すかで少々揉めるのも毎年恒例です。ろうそくが短くなる頃には、火を消す問題の折り合いもついてきて、ふたりの関係にも静けさが訪れます。豊かな静けさが順々に揃ってくると、あぁ、もうすぐクリスマスだなぁと感じるのです。優しい光と部屋に満たされた蜜蝋の香りが子どもたちを夢の世界へと導いてくれるのか、いつもよりも早々と眠りについてしまいます。

華やかさは無いけれど、とっても幸せな我が家のクリスマス。
みなさまも、素敵なクリスマスをお過ごしください。

k.y
しずかなXmas.jpg

過去のアドヴェントガーデンの様子はこちらをご覧ください。
ブログ:
https://blog.canpan.info/ktsgktsk/archive/48

インスタグラム:
https://www.instagram.com/p/CW1m-8MvG8G/

Posted by 京田辺シュタイナー at 21:55 | 行事 | この記事のURL
秋祭り「赤ずきんの森」 [2022年11月28日(Mon)]
10月22日に学内にて秋祭り*が開催され、7年生が初出店しました。生徒たちが考えた様々なゲームを巡るお店です。お店の名前は「赤ずきんの森」。

夏休み前から準備を重ねた日々。7年生の娘は、ゲームに使う道具や景品を自宅でコツコツと製作していました。また、クラスの仲間と思いをぶつけ合い一緒に考え創りあげてゆく中で、笑いあり涙あり、喜びや悔しさも体験した様子でした。

そして、ついに迎えた当日。いつもの7年生教室が「赤ずきんの森」に変わっていました。そこには間違い探しやくじ引き、迷路、玉入れといったゲームが5つありました。それぞれのゲームには、赤ずきんはじめオオカミやおばあさん、森のお花や動物たちなど、『赤ずきん』の物語にちなんだものが登場し、様々な工夫が凝らしてあります。単純で簡単なゲームだったので、小学校低学年や幼児でも参加出来て、とても楽しんでいました。単純で簡単と聞くと「大人は楽しいの?」と思いそうですが、それがとっても楽しかったのです!

可愛らしい絵が描かれたスタンプカードを手にして室内を見回すと、全体の配置やディスプレイもとても美しく仕上がっていました。ゲームに使う小道具や大道具のひとつひとつが心を込めて作られ、とても芸術的であり、ゲームを楽しむだけではなく、鑑賞することも楽しませてもらったのでした。

私は、想像していたよりもはるかに完成度の高い空間が創りあげられていることに驚いてしまいましたが、派手な主張をするわけでもなく、どこか控えめでこぢんまりとして可愛らしい雰囲気に「このクラスらしいなぁ」と感じて、ほっこりあたたかい気持ちになりました。「赤ずきんの森」を巡りながら出会う7年生のこどもたちは、はにかんだ様子をみせながらも、いつもよりどこか凛々しく、頼もしく、晴々した顔に見えました。

わたしは、娘がこのクラスのみんなと共にこの日を迎えられたことが嬉しく、子どもたちを導いてくださった先生やクラスみんなへ感謝の気持ちがじんわりと沸き上がりました。子どもたちにこのような機会を与えていただけるこの学校を、改めて素敵な学校だなと感じた秋祭りでした。   M

*秋祭りの様子はこちらをご覧ください。
https://www.instagram.com/p/ClQ6beRvArA/

Posted by 京田辺シュタイナー at 19:42 | 行事 | この記事のURL
2022年オープンデイ にじいろの種の開催準備 [2022年09月26日(Mon)]
今年も準備をすすめている10月23日開催のオープンデイ「にじいろの種」。

開校22年目の今年度は、昨年よりも多くの方々にご来場いただけることを楽しみに、新しい取り組みも加えつつ絶賛準備中です。
昨年度からオープンデイ運営に携わっていますが、当日のことを考えながらあれこれ話し合ったり、チラシを作ったりと準備をしていると、保護者同士もほんとうに気心が知れていき、まるで学生時代の学園祭のような雰囲気で、大人になってからも同じ目的に向かって仲間とともに取り組んで何かを形作っていくことって楽しいな〜、と思う日々を過ごしています。

思えば、新型コロナウイルス感染症の影響で2020年度に入ってから、学外の方に本校へ足を運んでいただくのが難しい状況が続いていました。
そして、2020年度、にじいろの種はやむを得ず中止としました。
2021年度は、「どうにか工夫して、日頃お世話になっている地域の方々やシュタイナー学校を見てみたいという方々、小さな子ども達に心と体に優しいものをと考えていらっしゃる方々に会えないだろうか?」など色々と考えました。結局対象を絞って申込制とし、人数制限を設ける形になりましたが、小さな一歩を踏み出しました。

今年度も、オープンデイ開催まで1か月を切りました。
ぜひ、京田辺シュタイナー学校の教職員、保護者や生徒に会いに来てくださいね。
現在お申込み受付中です。

2022オープンデイにじいろの種(10月23日(日)開催)についての詳細はこちらをご覧ください。



秋の澄み渡る空の下で、皆様にお会いできるのを心待ちにしています。
T.M


2021年度のオープンデイについてのブログはこちらをご覧ください
Posted by 京田辺シュタイナー at 14:59 | 行事 | この記事のURL
花と緑の祭り [2022年06月19日(Sun)]

爽やかな風が心地良い5月、京田辺シュタイナー学校の祝祭行事の一つである「花と緑の祭り」で4年生がメイポールダンスを披露しました。4年生は純白の衣装を着て、花を飾り付けたローズマリーの冠を着けます。色とりどりのリボンが結び付けられたポールを囲んで輪になり、リボンを持って踊ると、その動きによって美しい彩りの模様が編まれていきます。

ゴールデンウィークが明けた頃、帰宅した息子がメイポールダンスの練習がはじまったことを話してくれました。日が近づくにつれ、息子の鼻歌がメイポールダンスの曲になり、聞いている私も一緒になってメロディーを口ずさむようになりました。みんなできれいにリボンを編めて嬉しかったこと、7年生の笛の伴奏で練習をしたこと、練習は楽しいけれど本番は緊張すること、などを話してくれ、お祭りに向かって気持ちが高まっていく様子が感じられました。

行事には保護者の関わりも欠かせません。庭で草花を育てたり、花冠の作り方を先輩保護者に教わったりして、新学期を迎えた頃から少しずつ準備を始めました。前日には花冠の土台づくりのためにクラスの保護者が集い、ローズマリーの香りに包まれながら手を動かして、保護者同士の交流も楽しめました。当日の朝、他学年の子どもたちや保護者から季節の草花を受け取り、4年生の子どもたちは色鮮やかな花冠を仕上げることができました。

保護者や他学年の子どもたちが見守るなか、生徒と同じ純白の衣装を着た担任を先頭に、スキップをしてやってきた4年生たち。はじめは少し緊張した面持ちでしたが、7年生による笛の演奏が始まった途端、イキイキとした表情でリズムよく踊る姿に心を動かされました。ダンスが終わり、ポールを見上げると、ひとりひとりの思いと力が注がれた見事な模様が編み込まれていました。帰宅した息子は真っ先に花冠を壁に飾り、満足気に眺めていました。

子どもたちの成長を感じるとともに、花と緑あふれる爽やかな季節ならではのお祭りの日をたっぷりと味わいました。

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花冠.jpg

Posted by 京田辺シュタイナー at 18:39 | 行事 | この記事のURL
1年生になりました [2022年05月23日(Mon)]

4月のある日、少しドキドキしながら入学式へ。
門を入ると、八重桜やチューリップ、パンジーなど色とりどりのお花が出迎えてくれました。

娘にとっては待ちに待ったこの日。
春休み中、何度も「あと何回寝たら学校?」「楽しみでたまらない!」と言い続け、ようやく当日を迎えました。
式典の間、娘は緊張の面持ちでしたが、私は優しいお話や歌声溢れるあたたかな入学式の雰囲気に感動しきりでした。
家に帰ると、入学式で聞いた歌や、新しく覚えたお友達の名前を口にし、「学校に入ったんだ!」と、嬉しさが溢れんばかりの様子でした。

翌日から早速登校。
低学年の間は保護者が門まで送ります。
別れ際はちょっと不安な顔をするかな?という私の心配をよそに、娘は振り返ることもなく校舎へ向かって行きました。
しばらく見守っていると、お友達と話しながら教室へ入って行ったので、もうここが娘の居場所になったんだなと安心しました。

これから娘がどんなことを感じ、たくさんの学びと出会っていくのか、楽しみになりました。


Posted by 京田辺シュタイナー at 11:24 | 行事 | この記事のURL
今年は小さなオープンデイにじいろの種 [2021年12月10日(Fri)]
京田辺シュタイナー学校では毎年秋に、「秋祭り&バザー にじいろの種」を開催してきました。
6年生の太鼓に始まり、高等部生徒や教職員のコーラス、迷路ゲーム、フェイスペインティング、体にやさしい食べ物屋台、すてきな手作り雑貨店など。それはそれはワクワクするお祭りで、現在4年生のうちの子どもが幼稚園のときから我が家で一番楽しみなイベントでした。

それが昨年は新型コロナウイルスの影響で中止となり、今年も開催は難しいかと思われました。けれども、オンラインではなくできればリアルで開催したいという保護者が集まって話し合い、安全性を第一に考えた小さなオープンスクールならできるのではないか、とチームを作って動き出したのです。
新チームの面々は、今までのバザーが大好きで、「またあれをやりたい!」というメンバーもいれば、新入学や編入のために過去のバザーを知らないというメンバーもいました。共通するのは、「この学校の楽しさをリアルに伝えたい!」という気持ちだけ。そんなひよっ子チームでしたが、さまざまな人からの温かい励ましと協力に助けられ、なんとかオープンデイ開催にこぎ着けることができました。

当日はお天気にも恵まれ、事前にお申込みいただいたご家族が続々と来てくださいました。飲食店はないものの、太鼓に始まり、人形劇、高等部生徒考案の迷路ゲーム、ノート展、物販などは例年通り。
意外と人気だったのは休憩室で、2年生教室を普段のしつらえのまま開放したところ、「こういうのが見たかったんです」というお声をいただきました。ラストは屋外での高等部生徒による歌と教職員による歌(とダンス?)。やんややんやの拍手喝采で初めてのオープンデイは幕を閉じました。
そして参加者が帰られたあとは、大車輪で教室を元通りにする作業が始まります。
先生方、駆けつけた保護者たち、力仕事担当の高等部生徒とお父さんたち。あれよあれよという間に見慣れた校舎に戻っていきました。
私たちメンバーも充実感でいっぱいです。「あぁ、楽しかった。またやろうね」と家路についたのでした。

参加してくださったみなさま、学校関係者が総出で関わるこのイベントはいかがでしたか?機会がありましたら、ぜひまたお越しください。本当にありがとうございました。

F

*「今年は小さなオープンデイ にじいろの種」お礼とご報告
Posted by 京田辺シュタイナー at 16:31 | 行事 | この記事のURL
「がすぽいどっつ」〜8年生秋祭り初出店〜 [2021年10月27日(Wed)]
「がすぽいどっつ」
この聞きなれないことばは何でしょう?

今年の学内の催し「秋祭り」で8年生の息子のクラスは初出店をしました。
例年、京田辺シュタイナー学校では7年生から出店をするのですが、昨年は新型コロナウイルスの影響で催しが中止となり、今年が初めての出店となったのでした。

「がすぽいどっつ」は8年生のお店の名前です。

この名前はどこかで区切れるのか?「GAS POINT .(dots)」かな?
など、いろいろ考えて息子に聞いてみましたが、息子の回答は「ぼくも知らない」でした…。
特に意味はないようでした。
クラスメイトが発言したこのおもしろい「音」で決めたようです。

意味はなくても、興味をひくネーミングで、気になるお店。
覗いてみようという気分にさせてくれる、ことば遊びのような店名。
私にとっては新鮮なことでした。

さて、どんなお店なのか?
息子に尋ねると、「ゲームを作ったり、クイズをたくさん考えてるで。景品も楽しみにしておいて。ぜんぶ自分たちの手作りやで。」とのこと。

秋祭り当日、クラスで力を合わせて、楽しい一日となるようがんばったお店「がすぽいどっつ」は盛況で、子どもから大人まで楽しめるゲームやクイズがたくさんありました。私は手作りの素敵な陶器のお皿をお土産(景品)としてもらうことができました。

V

がすぽいどっつ景品
Posted by 京田辺シュタイナー at 12:30 | 行事 | この記事のURL
星にねがいを 〜星の祭りで〜 [2021年07月20日(Tue)]
京田辺シュタイナー学校では、例年7月のはじめに星の祭りという行事があります。
七夕にちなんだ行事で、夕方校庭に集まりそれぞれの願いを書いた短冊を竹に飾り、子どもたちが歌や楽器の演奏をします。色とりどりの短冊がゆれる大きな竹のもとに浴衣やじんべえ姿の子どもたちや先生方が集い、素朴で風情のある行事です。

去年は新型コロナウイルスの影響で中止となりましたが、今年は感染拡大防止に配慮しつつ、無事行うことが出来ました。

オープニングに器楽部の演奏があり、その後は学年ごとの発表となります。いずれも1年生から12年生までのその学年ならではの味わいにあふれています。

娘のいる8年生のクラスは合唱とリコーダーの演奏をしましたが、合唱の曲は初めて子どもたちが選びました。あらかじめ先生が準備してくださった候補に子どもたちからの候補も加え、休み時間を削って何度も話合いを重ねたそうです。そうして決まった曲は、歌詞が英語でリズムもR&B風とチャレンジづくしです。ところが話合いが長引いたため練習期間はごくわずかとなり、再び休み時間に自主練習に励みました。

本番では、カホン、バイオリン、コントラバス、ギターも交え、精いっぱい背伸びしたパフォーマンスを全うした8年生たち。その眼差しはどことなく誇らしげで、時には手を差し伸べ、時にはそっと見守り子どもたちの力を引き出してくださった担任の先生に改めて感謝しました。

毎年、星の祭りの最後を飾るのは12年生です。卒業演劇を成し遂げたばかりの彼らの姿は、力強く、開放感と達成感に満ちていて、アンコール曲が終わったあとも、割れるような拍手が鳴りやみませんでした。これから卒業プロジェクトという新たな挑戦が始まる12年生たちに、今年は、こうしてみんなで応援を届けられたことを心からうれしく感じました。

新型コロナウイルスの影響で様々な学校行事の中止が相次いだこの一年半。一つ一つの行事が、そして学校で過ごす一日一日が、どんなに子どもたちの成長を支えているのか、ひしひしと感じる日々となりました。

―これからも、ここに集う子どもたちがみな、どうか健やかに学校生活を送れますように―

感謝とともに、いつにも増して強く願った星の祭りとなりました。   
Y 

*星の祭りについては以前のブログ 『星の祭り』、『星の祭りの準備・後片づけ』 を合わせてご覧ください。
Posted by 京田辺シュタイナー at 21:00 | 行事 | この記事のURL
オイリュトミーを思う〜年例祭にて〜 [2021年03月16日(Tue)]
2月のおわりに、1年生から12年生の各学年が学びの様子や取り組んだ作品を舞台で披露する年例祭という行事がありました。

その年例祭のプログラムの中に、「高等部によるオイリュトミー」があります。
私がオイリュトミーをはじめて知ったのは、自分が親となり、子育てをするようになってから数年たった頃で、それまでは見たことはおろか、言葉さえも聞いたことがありませんでした。

はじめて見た時の印象は
“耳で聴くのではなく、目で見ることのできる音の芸術”という感じでした。
とにかく食い入るように見つめたことをよく覚えています。

本校では、オイリュトミーという科目が1年生からあります。
その授業のときに子どもたちが身に付けるオイリュトミードレスとシューズというものもあります。
そして、そのドレスを管理したり製作進行をはかるのは、保護者によるオイリュトミードレス係です。
オイリュトミーに少し触れられるような気がして、私は決してお裁縫が得意なわけではないのですが、その係を選んでみました。

1年生から4年生までは、コットン素材のドレスを、5年生から上の学年は、シルクのドレスをまとい、オイリュトミーをします。
そのことが、本校では大切に続けられています。
年例祭で高等部によるオイリュトミーを見ると、動きにともない、シルクドレスがオイリュトミーという芸術を支える不可欠な存在であるということを感じさせられます。

はずかしながらこれ以上、多くを語ることができるほど、私はオイリュトミーについて知りません。
でも、年例祭で高等部のオイリュトミー発表を見て、いつも思うことがあります。
「私も大人になりきってしまう前に、オイリュトミーをやってみたかった」と。
その気持ちが、ドレスとかかわることを選ばせたのだろうな、と。

年例祭を終えて帰り道、2年生の息子が
「高等部のオイリュトミードレスって、羽衣みたいできれいやなあ。オイリュトミーって、歌に見える。」
と言いました。
そうか。そうなのかも。
動きだけど、音。音だけど、歌。
妙に納得した私でした。

a.t.

*補足
京田辺シュタイナー学校の代表的な科目についてはこちらをご覧ください。
https://ktsg.jp/school/kamoku/

Posted by 京田辺シュタイナー at 13:36 | 行事 | この記事のURL
新成人を祝う会 〜卒業して2年たちました〜 [2021年02月07日(Sun)]
1月10日、午前11時。
久しぶりに12期卒業生とその保護者たちは京田辺シュタイナー学校の校庭に集いました。12期生全員が揃うことは叶いませんでしたが、2年前の卒業以来、久しぶりに学校での集合。我が家の娘もその1人でした。

女子たち10人は美しい振り袖姿。男子は凛々しい羽織袴姿が1人ときりっとスーツ姿が6人。
この日、彼らは母校で「新成人を祝う会」を開いていただいたのでした。
コロナ禍のもと、会は野外で行われることに。校庭に面した学校の廊下に先生方が卒業生たちのために距離をとって椅子を並べて下さいました。
そこは、彼らが1年生入学の時に担任のJ先生を囲んで並んだ場所でもありました。

先生方、保護者、そして他学年の保護者の方たちの前で、12期生たちは「二十歳になって思うこと・今どんなことをしているか」を聞かせてくれました。
大人になったなぁ、がんばってるんだなぁ、これから広い世界に出ていこうとしているんだなぁ、いつの間にか見上げるような背丈になり、大人の入り口に立った彼らの声を聞いて、さまざまな思いが湧きます。

さいごに1年から8年まで担任して下さったJ先生から12期生たちへのメッセージを頂きました。
「みんなに伝えたいことが3つあります。」と話して下さったこと。

ひとつめ。
思考し続けて下さい。自分は二十歳の頃、シュタイナーの本に出会って読んでも読んでも分からなかったけれど、ひとつ分かったことは「思考し続けることが大切」ということでした。考え続けていると、必ず答えはおりてきます。

ふたつめ。
自分から手を差し伸べて下さい。繋がりたいと思う人、この人!と思う人がいたら、自分から手を差し出してみて下さい。それが自分にとって良い出会いの時も、そうでない時もあったけれど、自分は常にそのことを心掛けてきました。

みっつめ。
クラスで歌った皆の歌声が大好きでした。今はそれぞれが居る場所で歌ってください。そしていつかまた、みんなの歌を聞かせて下さい。

さいごにおまけで。
皆の存在はいつも私を励ましてくれています。私も落ち込んだ時は、卒業の時に皆が贈ってくれた写真とメッセージを見て元気をもらっています。
成人おめでとう。ここから改めて「よーい、はじめ!」

「よーい、はじめ!」は12期生が卒業式の式典で歌った「正解」という歌の歌詞の最後でした。
娘たちがこのクラスで育ち、この学校から巣立てたことに改めて感謝しました。
J先生の言葉は、成人を迎えた子どもたちの心にしっかり伝わったことでしょう。わたしたち保護者の心にも沁みました。

子どもたちは、久しぶりに輪になってひとしきり相談し合ったあと、J先生の方を向いて「正解」をコーラスしました。
ぶっつけ本番のコーラスは決して上手ではなかったけれど、彼ららしい自然でまっすぐな歌声。その日の雲一つない青空と響き合っていました。

                             k/k
Posted by 京田辺シュタイナー at 09:24 | 行事 | この記事のURL
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