「海の子」読本を作成しました[2012年02月17日(Fri)]
「海の子読本」を作成
九州運輸振興センターでは、日本財団の助成と、九州海事産業次世代人材育成協議会(事務局 九州運輸局海事振興部)の協力を得て「海の子読本」を作成しました。
九州は、古くから大陸との人・物の往来の玄関口として重要な役割を果たしており「海道九州」と呼ばれたり、旅客船、内航海運、造船、港湾運送、倉庫など多くの海事産業が集積していることから「海事王国九州」や「造船アイランド九州」などと呼ばれています。(九州は「1割経済」や人口が全国の1割といった中で、各海事関係産業の全国の指標に占める割合は、2割から3割強となっています。)
また、これを反映して船員を始め海事産業への従事者が多く、さらには各地への人材供給地ともなっています。
しかしながら、このように海事産業が果たす役割の大きい九州においても、海事産業への理解や関心が薄れてきており、同協議会では、小中学生やその先生達を対象に見学会の実施や出前講座の開催など積極的な海事啓発活動を行ってきました。
しかし、従来の啓発資料は各産業毎のものしかなく、海事産業全般を網羅するより効果的な資料にするため、今般、この「海の子読本」を海事産業の各団体等を会員とする当センターにおいて、作成することとしたものです。
「海の子読本」では、以下の内容を中心に構成し、絵、写真、グラフを用いて、小中学生にわかり易く、また、受け入れやすいものとしました。
@ わが国における海事産業の重要性
わが国貿易量の99.7%を海上輸送が担っていること、その貿易された貨物は港で荷役作業
が行われた後、倉庫で保管され全国各地へ内航船やトラック等で運ばれること。
A 九州における海事産業の位置づけ(海事王国九州、造船アイランド九州、海道九州等)
九州は1割経済といわれている中で、海事関係産業は2割〜3割を占めており、重要な産業で
あること。
このような中で、造船業は日本の3割・世界の1割を、長距離フェリー航路や離島航路は九
州の海事産業として極めて重要であること。
B 各海事部門の概要
造船、旅客船、内航海運、港運、倉庫等海事関係の事業の概要。
C 見学会等の実施状況
これまでに実施した見学会、職場体験や、協議会の活動等を紹介。
今後この「海の子読本」を、同協議会及び会員団体が実施する見学会等で使用し、海事産業への認知の拡大や理解の促進さらには将来の海事産業従事者確保に大いに役立てていただくことにしています。