第38回 九州運輸コロキアム 報告[2011年03月07日(Mon)]
「しま」で初の開催!
=第38回九州運輸コロキアム=
財団法人 九州運輸振興センターでは、平成23年2月21日(月)、奈良迫英光鹿児島県観光プロデューサーを講師に、また、玉木良知九州運輸局長を来賓にお迎えし、鹿児島県奄美市(奄美大島)において日本財団の助成事業として「第38回九州運輸コロキアム」を開催しました。
九州新幹線鹿児島ルートの全線開業(3月12日)を間近にひかえ、その停車駅をステーションとして停車駅近隣はもとより、開業効果をその先へ広げようという取り組みが各地で行われています。
特に最終発着地のある鹿児島県では行政、経済界、商工団体など多くの機関、団体、関係者の取組みが活発に行われていますが、そのような取り組みの一つに開業効果を離島に及ぼしたいと奄美市でも積極的に取組んでいる方々が多数存在しています。
今般、その島の方々から、今後「しま」での取組みに活かすため「九州新幹線全線開業と離島の現状と課題」をテーマに「奄美市」で「九州運輸コロキアム」開催してほしいとの強い要望があり、今回、初めて「しま」で開催したものです。
講演会には、当初50名から70名の参加を予定していましたが、2倍以上の約130名の参加者がありました。このことは、遠く離れた離島においても多くの方々が新幹線全線開業に関心をもちこれを「しまの活性化」に活かす取組み意欲が強いことを如実に表したものとなりました。
始めに当センターの田中会長から「本コロキアムは交通・運輸等に関するテーマを取り上げ講師と参加者とが討議し、理解を深めることを目的に開催している。今回は九州新幹線全線開業をテーマとしており、交通体系が大きく変化する中で、沿線地域だけでなく面的に広げ、離島を含め九州全体の活性化につなげてもらいたい」との挨拶がありました。

田中会長 開会挨拶
講演では、「離島は本土に比べ不利性が高いが、これを優位性へ転換するためには、島の財産である自然を活用したエコツーリズムなどを積極的に推進するなど自然との共生を基本とした観光などによる人口交流の増大を進めることが重要であり、また、新幹線を活用するためには、これらを活かした地域イメージの確立や商品開発を行うなどによる各島のブランド確立に向けた取り組みが必要である。」とし、その中でJR九州と連携した九州新幹線を活用した周遊切符の販売など実現可能な多くのかつ具体的な取り組みの提案が行われました。
また、これを受けて、後半の討議の場では参加者から積極的な意見等が出され、大変活発な討論が行われました。


今回の九州運輸コロキアムは、離島において地域活性化や地域振興に取組んでいる方々の今後の取組みに役に立ち、その効果が大いに期待される有意義なものとなりました。