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九州経済圏における交通及び観光の振興と近代化を図るための事業を行い、もって地域経済の均衡ある発展に寄与し、あわせて民生の安定に資することを目的として、調査研究事業、施設整備事業、その他広報啓発等事業を柱に活動しています。

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内航海運フォーラムin博多 報告[2016年12月06日(Tue)]
暫定措置事業終了後の内航海運のあるべき姿は

−内航海運フォーラムin博多を開催しました−


 (公財)九州運輸振興センターは、内航海運研究会(代表:流通科学大学 森隆行教授)との共催による「内航海運フォーラムin博多」を、日本財団の支援と助成を受け、平成28年11月25日(金)に福岡市において開催致しました。

 内航海運は国経済活動と国民生活を支える極めて重要な産業ですが、近年、船舶と船員の2つの高齢化を始めとして様々な課題を抱えその課題解決が重要になっています。
 本フォーラムは、このような課題を踏まえ、内航海運事業者を始め内航海運に関係する方々の事業運営等に活かして頂くことにより、今後の内航海運の健全な発展等に寄与することを目的に、講演(3題)とパネルディスカッションの二部構成で開催致しました。
 
 先ず、講演1(講師:同志社大学 石田信博教授)では「船腹調整事業、暫定措置事業の歴史と背景」をテーマに、内航海運業の事業特性と中小事業者乱立の状況等から、船腹量の適正化と取引条件改善等により内航海運業界の秩序確立等を図るために内航二法(内航海運業法、内航海運組合法)が制定されたことと、これら二法の制度の概要説明が行われました。
 また、内航二法により制度化、開始された船腹調整事業の内容や当該事業の廃止、廃止後に内航海運暫定措置事業が開始されるに至った経緯と同措置事業の内容について説明がありました。その上で、船腹調整事業の評価として、事業者数・船舶数の減少、船舶の大型化が図られたものの、船腹過剰状態は続くとともにスクラップ引き当て権相場は高くなる傾向であったことなどの説明と船腹量の減少については成果が不十分であったとの評価をされました。

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 講演2(講師:広島商船高専 永岩健一郎教授)では、「これまでに提示されたビジョンについて」をテーマに、2001年に策定された「内航海運ビジョン」と翌年に策定された「次世代内航海運ビジョン」についてその内容の説明があり、「内航海運ビジョン」では、今後の方向性と経営パターンに触れられているが、現実性、具体性に乏しく理想論ではないのか等の、また、ビジョンの推進方策として上げられていた系列構造から自立型経営構造への転換等7つの方策については、やや包括的で具体的な内容が薄いとの考えを述べられました。
 また、「次世代内航海運ビジョン」では、21世紀型内航海運のあり方として他の輸送モードとの連携等3つの方向性が示されていること、これらを踏まえて、内航海運行政の取り組むべき基本的方向性として、@健全かつ自由な事業活動を促す市場環境の整備、A効率的で安全かつ環境にやさしい輸送サービスの提供となっていることや、具体的な課題とその課題解決のために実施すべき施策の内容を説明されるとともに、これら施策について現在までの取組状況について説明がありました。その上で、テクノスーパーライナーを除き、殆どの施策が粛々と力強く実施されているとの感想が述べられました。

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 講演3(講師:大阪商業大学 松尾俊彦教授)では、「内航海運ビジョン公表後の取り組みと課題」をテーマに、「次世代内航海運ビジョン」の基本的方向で示された「健全かつ自由な事業活動を促す市場環境の整備」を取り上げ、その中の「事業区分の廃止や参入基準等」と「安全最小定員、船橋航海当直」を中心に話を進められました。参入基準の緩和(参入基準の変更)については、オペレーター、オーナーの事業区分の廃止の効果(事業能力から結果として荷主との直接契約は出来ないのではないか)等について、また、現在の「荷主−オペ(二次オペ等を含む)−船主」の市場構造を、今後の人口減少の時代にあっては、物流の効率化、安全の確保等の観点から「荷主−3PL事業者−オペ−船舶管理会社−オーナー」の市場構造とすることが望ましいとの私論が紹介されました。

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 次に、パネルディスカッション(※)では、「暫定措置事業終了後の内航海運のあるべき姿」をテーマとして、コーディネーターが課題等となっている事項等を提示し、パネリストがこれについて発言するという進行方法でパネルディスカッションが行われました。
 具体的には、「暫定措置事業終了後の内航海運のあるべき姿についての自由な発言」、「今後の内航物流量の予測」、「暫定措置事業後の内航海運業の変化をどう見るか」、「中小オーナーの経営規模拡大、経営規模強化策は」「規制緩和が進んだ時に、海運組合の組合員加入動向はどうなるか」、「暫定措置事業の終了と船員・船舶の高齢化との関係は」、「今後、内航海運のピラミッド構造が変わる可能性は」について、学識経験者、オペレーター、オーナーの立場等から活発なディスカッションが行われました。

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 当日は110名の参加者がありましたが、多くの参加者から、制度の仕組み等がわかるとともに今後の対応についての示唆等があったので、大変良かったと声が聞かれました。

※パネリスト @西村幸恩氏(宇部興産海運株式会社取締役海運本部長)
       A宗田銀也氏(九州地方海運組合連合会副会長) 
       B松尾俊彦氏(大阪商業大学教授)
       C石黒一彦氏(神戸大学准教授)
 コーディネーター 森 隆行氏(流通科学大学教授)

Posted by 九州運輸振興センター at 19:32 | フォーラム | この記事のURL

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