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阪神大震災から25年〜阪神高速道路株式会社震災資料保管庫〜 [2020年01月17日(Fri)]
平成7年1月17日午前5時46分に発生した、淡路島を震源とする兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)から25年を迎えました。発生時、私は大阪府北部の自宅で就寝中でしたが、突然の激しい揺れとともにベッド脇にあった本棚から本が全て「降ってきた」ことを今でもはっきりと覚えています。現在であればスマートフォンなりで情報が確認できますが、当時の情報源はテレビかラジオのみ。地震直後の停電が復旧し、テレビをつけるとそこには見るも無残に横倒しになった阪神高速道路の橋脚が映し出されていました。
昨年11月に、阪神高速道路株式会社の震災資料保管庫を見学する機会がありました。こちらの施設は、阪神・淡路大震災での被災・復旧体験を風化させることなく後世に語り継ぐため平成11年に開設されました。被災した高速道路構造物34点が保存・展示されており、ひび割れたコンクリート橋脚や、ゆがんだ橋桁などが25年前の被害の激しさを物語っています。本来であれば、被災した構造物は処分されてしまうところですが、震災の記憶を後世に伝える必要性から保存を決断されたとのことでした。

復旧工事が急がれる中、破損し、いわば不要となったコンクリートや鉄の塊を保存することは、大変な手間と困難を伴う作業であったことは容易に想像できます。そうした中、34点もの構造物が保存され、現在まで震災の実情を伝えるとともに、防災対策の研究の一助としても活用されてきました。当時復旧に携わった方々の先見の明には感嘆する限りです。

震災の日、大学で歴史を学ぶ学生であった私も、25年経った現在、縁あって資料の保存・調査に携わっています。もし今の自分が25年前の混乱の中にいたら、はたして冷静に被災構造物の保存を考えられただろうか?見学後、自問自答を繰り返していました。

震災資料.jpg

せん断損傷を受けたRC橋脚

震災資料2.jpg

座屈が発生した箱桁橋の主桁


震災資料保管庫の見学は事前予約制となっています。詳しくは阪神高速道路株式会社のホームページでご確認ください。
Posted by 交通文化振興財団事務局 at 11:30 | 資料の収集・保存 | この記事のURL