• もっと見る

日本科学協会の国際交流活動

図書寄贈、日本知識大会、作文コンクールのこと、
そして訪日・訪中交流のこと…
いろんな交流活動を紹介しています。


中国の大学生等の日本招聘プログラムを実施 [2025年03月21日(Fri)]
 本会は、2月16日〜2月23日の8日間、本会が中国で実施している笹川杯3事業の各成績優秀者等を対象に日本招聘プログラムを実施しました。

 今回、招聘したのは、「笹川杯全国大学日本知識大会」「笹川杯本を味わい日本を知る作文コンクール」「笹川杯日本研究論文コンクール」の各成績優秀者などからなる笹川杯訪日団32名です。また、本会等が日本で実施しているPanda杯作文コンクールの訪中団OB 6名にも日本側ホストとして全日程に亘って同行していただき、プログラムの運営、訪日団のサポート、日中交流活動など多角的に参画していただきました。

≪東京≫(2月17日)
 午前中は、洗足学園音楽大学での講義、和楽器体験・鑑賞です。日本現代音楽協会 理事の松尾祐孝先生による和楽器や現代邦楽に関するレクチャー、箏奏者の野澤佐保子先生の指導による箏の演奏体験と同大学の大学院1年生 川田健太氏による箏の演奏鑑賞を通じて訪日団には和楽器や邦楽に対する理解を深めてもらいました。

1.jpg
 箏の演奏体験


2.jpg
川田健太氏による箏の演奏


 午後は、神田女学園中学校・高等学校での文化交流活動です。
 まず、訪日団員等と同学園中学校の生徒が日中混合グループに分かれ、中国の伝統的な切り絵(剪紙)と日本の折り紙体験を通じて文化理解と交流を深めました。


 さらに日本の学校特有の課外活動である部活動も体験しました。訪日団員は、各自の関心に応じて華道、茶道、合気道、テニス、バスケットボールの中から1つの部活動を選んで参加し、日本の伝統文化や課外活動文化への理解、日本の高校生との友好を深めました。


4.jpg
華道体験


3.jpg
茶道体験


≪沖縄≫(2月19日)
 午前中、那覇市の「国立劇場おきなわ」で琉球舞踊を体験しました。
 「琉球舞踊かなの会」師範の高嶺美和子先生から琉球舞踊の歴史的変遷、特徴、所作等についてレクチャーしていただき、中国の宮廷舞踊などの影響を受けながら発展してきたという琉球舞踊に対する理解を深めました。


5.jpg
振り付け指導


6.jpg
全員による舞踊


 午後は、沖縄の文化・自然体験です。沖縄のシンボルともいえるシーサーは琉球王国時代に中国から伝わったといわれますが、訪日団は素焼きのシーサーに思い思いの色付けをして旅の思い出として中国に持ち帰りました。
 さらに、嘉手納町の比謝川ではカヤック体験をしました。訪日団員は2人1組になってカヤックを漕ぎながらマングローブ等の亜熱帯特有の植物を間近で観察することで、沖縄ならではの自然を楽しみながらその自然を守ることの大切さを実感していたようです。

≪大阪、京都≫(2月21日)
 終日、訪日団、Panda杯OB、22日の日中未来創発ワークショップに参加予定の大学生等が、10グループ(ワークショップのグループ分けと同じ)に分かれて、大阪、京都等を自由に散策し、日本文化への理解と日中の友好を深めました。


7.jpg
清水寺見学


京都散策.jpeg
京都の街並み散策


 この日の夜、訪日報告・歓送会が開催され、団員一人一人が来日からこの日までの感想(一番良かった、印象深かったこと)を発表して全体に共有しました。
このうちいくつかの感想を紹介します。


8.jpg
歓送・報告会


・神田女子学園での茶道体験。ネットで見たことはあったが、実際に体験すると違っていた。女子学生たちもとても丁寧に説明してくれたこと。
・日本には中国人が沢山いるということ。中国人留学生、中国からの観光客など。
・日本で沢山の人と出会ったこと。日本では、誰もが自分のライフスタイルを持っていて自由に飛び回ることができるということが分かった。
・来日して日本に対する自分の固定観念が変わった。日本人はとても真面目だと思っていたが、感謝の気持ちに変わった。皆さんに会えてとても嬉しい。
・グループで清水寺に行く途中で出会ったある老人のこと。彼はこの場所の歴史をとても真剣に説明してくれた。彼の仕事に対する姿勢にとても感心した。
日本の人々がとても細やかに私たちを気遣ってくれたこと。私はずっと前に「おもてなし」という言葉を知っていたが、それを体験したのはこれが初めてだった。
・この国はとても素敵な国だと思えたこと。最も重要なことは、ここ数日のここでの生活がとても温かい気持ちにさせてくれたことで、これは貴重な経験で、一生忘れられない思い出になるだろう。
・日本人と日本語でコミュニケーションをとった時、自分が日本語を学び始めたばかりだと実感できたこと。これからも頑張っていきたいと思った。
・みんなと一緒に自分のことを話して自分たちの生活を共有したこと。そして、最も重要なのは景色を見ることではなく、誰と一緒に景色を見るかだということに気づいたこと。

≪大阪≫(2月22日)
 「日中未来創発ワークショップin 大阪」が、私たちが実現したい『未来の生活』」をテーマにTKPガーデンシティPREMIUM心斎橋で開催され、訪日団の大学生29名、Panda杯訪中団OBの若者5名、参加募集に応募いただいた日本人の大学生・大学院、中国からの留学生など28名、合計62名が、「両国の未来における協力の可能性を探りました。
 ワークショップの詳細は、こちらでご覧いただければと思います。


10.jpg
成果発表資料作成


 8日間の日程を成功裏に終了し、訪日団は、2月23日に帰国しました。


国際交流チーム

Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 10:40 | 日中未来共創プロジェクト | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)