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日本科学協会の国際交流活動

図書寄贈、日本知識大会、作文コンクールのこと、
そして訪日・訪中交流のこと…
いろんな交流活動を紹介しています。


「日中未来創発フォーラムin東京〜拝啓、20年後の私たちへ」(クロージング) [2024年12月02日(Mon)]
 11月24日、「日中未来創発フォーラムin東京〜拝啓、20年後の私たちへ」が、「AP虎ノ門」(東京・港区)で開催され、これまで2か月に亘って様々な形で進められてきた研究・交流活動の最終成果が発表されました。

 このフォーラムは、笹川平和財団(理事長 角南 篤氏)が、日本科学協会、中国人民大学、学生団体「京論壇」の協力を得て開催する対話・研究型の日中交流イベントで、9月には「20年後の私たちのために未来を描く」をテーマに、キックオフミーティング、10月にはフィールドワークが実施されています。また、11月初めには、北京でも中国人民大学学生と北京の大学に留学中の日本人学生によって同様のフォーラムが開催されていて、今回のイベントは日中両国で実施されてきた一連の研究・交流活動の集大成とも言えるものです。

 この日は、日本の大学生等43名と中国からの留学生等39名、更に本フォーラム参加のために来日した中国人民大学の学生11名、合計93名が一堂に会し、多文化共生など大きく変わり続ける社会環境の中、未来における日中協力の可能性を「環境」「教育」「文化」「福祉」の4つの視点から探りました。

 開会にあたり、笹川平和財団評議委員で日本財団理事長の尾形武寿氏は、40年に亘る自らの日中民間交流に係る経験を紹介し、現在の日中関係は厳しい状況にあるとした上で、政治環境の如何に関わらず日中民間交流を継続していくことが大切であるとしました。更に今回のような対面交流の機会を設けて相互理解促進の努力を続けることが重要であるとして本フォーラムの意義を強調し、会場の参加者には色々な議論をしてこの場を楽しんで欲しいとの期待を示しました。


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 また、中華人民共和国駐日本国大使館教育処公使参事官の杜柯偉氏は、 本フォーラムを中日の若者交流の重要なプラットフォームとした上で、若者が社会に対する責任感、知識欲、未来への展望を持ち、それぞれの考えをぶつけ合い両国協力の新たな可能性探ることで中日友好の発展促進に新たな活力を注いでいると評価しました。会場の参加者には、世界の平和と発展を促進するという両国の使命を担い、中日友好を維持し中日交流と協力を促進することで中日友好を次世代に継承して欲しい旨の期待を示しました。


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◆グループ別成果発表

 「環境」「教育」「文化」「福祉」の各グループは、これまでの研究・交流活動の成果を踏まえ、20年後の実現したい未来像をチーム毎に描き全体共有しました。

【環 境】
 3チームが地球温暖化、カーボンニュートラル宣言、大気汚染、化石エネルギーへの依存、食品ロス、海洋プラスチック、海洋環境保護などの課題に着目してチーム毎に多様なテーマ設定をして対話するとともに、江の島海岸清掃体験や海洋環境問題の専門家によるレクチャー等のフィールドワークを通じて環境問題に関する多角的な理解と意見交換を行ってきました。

Team 1
・テーマ:
日中協力によるクリアランス制度の普及と再利用の促進
・ビジョン:
 原子力発電所の運転や廃止措置に伴って発生する放射性廃棄物のうち放射能濃度が低く健康への影響が殆どないものについて普通の廃棄物として処理できるという「クリアランス制度」が、クリアランス物への不安解消のための制度整備、公共事業における活用、民間における利用促進等の対策を経て社会に定着しクリアランス物が幅広く再利用されている。

Team 2
・テーマ:
日中食品ロスの減少と再利用の研究
・ビジョン:
 AIにより食品の生産、流通、消費における廃棄物が大幅に削減され、食品廃棄物や食品ロスから創出された再生可能エネルギーが有効に活用されるとともに“食品を無駄にしない”“資源を大切にする”という意識が人々の生活に定着している。さらに、技術、教育、政策等における日中協力によりカーボンニュートラルに向けて食品ロスレスが達成されている。

Team 3
・テーマ:
リサイクル銀行と廃棄物問題
・ビジョン:
 家庭ゴミをコミュニティで分別回収のうえリサイクラーに売却した利益を住民たちが市中銀行のように貯蓄・引き出しできる仕組み「リサイクル銀行」の確立によりゼロウェイスト社会が実現されるとともに、ゴミ(価値ある資源)に対する人々の意識改革やゴミリサイクル活動を通じたコミュニティの環境保護への参加意識の高揚により環境問題の改善されている。


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【教 育】
 4チームがメディアの教育への影響、農村部と都市部の教育格差、教育のデジタル化、つめ込み教育、歴史認識等の課題に着目してチーム毎にテーマ設定をして対話するとともに、東京大学教授 園田茂人氏との座談会(テーマ「日本と中国の高等教育の違い」)や「eラーニング・ラボなどの最先端ICTラボの見学などを通じて研究・交流を深めてきました。

Team 1
・テーマ:
教育とメディア
・ビジョン:
 スマホ、SNS,インターネットなど情報入手手段の多様化に伴って人々の考え方や価値観も多様化する中、教育現場においてネットリテラシー教育が普及・強化されることで、安心・安全を損なうフェイクニュースや日中関係の発展を阻害するような誤情報の正誤を見極めるが能力を一人一人が習得している。

Team 2
・テーマ:
ICTを用いて農村部と都市部の教育格差をどのように是正するのか
―日中の高等教育と義務教育の異同からー
・ビジョン:
 ICT、特に生成AIの活用により農村部でも都市部でも同レベルの教育提供が可能となり地域間の教育格差が是正されている。その際、ICT教育アプリに関する中国の経験は日本の教育技術の改善・発展に役立つし、生徒の個性とニーズを重視する日本の教育理念は、成績を重視する中国の詰め込み教育の課題解決に役立つと期待できる。

Team 3
・テーマ:
日中の受験方式が歴史認識に与える影響
・ビジョン:
 詰め込み教育による思考・討論の機会減少や歴史研究の知見に触れる機会不足が歴史認識問題の一因となっていると考えられ、20年後の入試では歴史研究の成果を問う問題形式の導入により教育現場でも多角的な歴史理解が促進されている。2006年に日中韓の研究者等が共同で東アジアの近現代史教材づくりに取り組んだように、この「入試版」とも言える改革により歴史認識問題は収束に向け進んでいる。

Team 4
・テーマ:
中日二次元文化の未来−中国、日本コスプレ文化を例に
・ビジョン:
 中国は、コスプレ先進国である日本の経験を参考にこの業界における専門教育の強化、商業化の促進、オリジナルコンテンツ制作の支援、広報活動の強化、関連産業との連携などを図ることで中国のコスプレ産業が文化的にも商業的にも発展している。



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【文 化】
 日本側4チームが多文化共生や異文化コミュニケーション、在日外国人への違和感などの課題に着目してチーム毎に多様なテーマ設定をして対話するとともに、日中で活躍しているエンタメ関係者やインフルエンサー等による講演会、横浜中華街の視察等のフィールドワークを通じて研究・交流を深めてきました。
 また、中国側も中国人民大学の学生と北京に留学中の日本人学生が、孫悟空のイメージ、日本の作品の二次創作をテーマに意見交換し、このうち11名/2チームの中国人民大学の学生がこの日のフォーラムに参加しました。

Team 1
・テーマ:
作品から見る日中交流
・ビジョン:
 アニメやゲームなどの作品を通して日中文化交換の機会を増やす他、アニメ映画のような日中合同制作(『詩季織々』)、中国のゲーム開発者に対するソニーの支援、日中韓学生アニメーション国際共同制作 (Co-work)等のような日中の文化共創により、良好な友好関係が再構築され、日中両国が互いにネガティブな感情を持っていない状況になっている。

 Team 2
・テーマ:
20年後の日本における中国人街の展望
―横浜・池袋にみる華人社会と日本社会の在り方―
・ビジョン:
 中国人街は多文化共生を促進しながら伝統文化を維持し新たな現代文化を導入することで、日本語能力が不自由な新移民の中国人にも安定した生活基盤を獲得できる場所となっていると同時に、日本文化と中国文化を組み合わせた「相互文化イベント」を実施することで日本社会との相互交流を深める役割を果たしている。

Team 3
・テーマ:
中日二次元文化の未来−中国、日本コスプレ文化を例に
・ビジョン:
 中国は、コスプレ先進国である日本の経験を参考にこの業界における専門教育の強化、商業化の促進、オリジナルコンテンツ制作の支援、広報活動の強化、関連産業との連携などを図ることで中国のコスプレ産業が文化的にも商業的にも発展している。

Team 4
・テーマ:
日中メディアの歴史と未来
・ビジョン:
 多様な文化の発信媒体であるメディアは、技術の発展によりオンラインが一層進化(味覚・触覚・嗅覚)すると同時に技術的ネックによりオフラインが流行するなど二極化が進むが、AI翻訳により言語の壁が消え、国や人、文化の違いに寛容になっている。

Team 5 (中国人民大学)
・テーマ:
多メディア時代における孫悟空のイメージの中日調査
・ビジョン:
 『西遊記』から生まれたキャラクターである孫悟空については、中国では原著に忠実である一方、日本ではゲーム「黒神話・悟空」のキャラクターとして人気を博すなど原著を離れ多元化されているが、今後は、新技術により古典の再発見と文化の相互理解の深層化が図られている。

Team 6 (中国人民大学)
・テーマ:
中国における日本アニメの受容−中国の若者による二次創作を中心に
・ビジョン:
 中国の若者のサブカルチャーの1つであり、若者のアイデンティティの強化や他の人との相互理解の深化という点で大きな意義を持つ「二次創作」については、日中の共通共同プラットフォームが構築されると同時に、人間中心の創作観を重要視した上でAIなどのデジタル技術と共存共栄している。


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【福 祉】
 1チームが、少子高齢化社会、認知症問題、介護施設・人材不足、デジタル技術の活用等の課題に着目し、「高齢化社会におけるデジタル技術の在り方を考える」をテーマにチーム内で意見交換するとともに、AIなどの最新技術を活用したスマート高齢者ケアを実践している複合福祉施設見学などのフィールドワーク等を経て研究・交流を深めてきました。

・テーマ:
未来の高齢者生活生活
・ビジョン:
 医療機関、介護施設、地域社会、家族、企業、政府等の協力により高齢者が安心して暮らせる環境を整備するとともに社会的関心の喚起により高齢者福祉や健康管理への投資を促進することで、社会全体の安定と持続可能な発展が図られることから良い高齢者福祉と健康管理が実現し、高齢者が社会の一員として充実した生活を送っている。


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◆プログラム修了証授与

 フォーラム参加者全員に修了証書授与式が行われ、笹川平和財団 笹川日中友好基金室 特任グループ長 尾形慶祐氏から4分野の代表者にそれぞれ修了証書が授与されました。


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◆全体講評

 まず、日本科学協会理事で東京大学名誉教授の渡邊雄一郎氏は、どのテーマ(分野)においてもDXなど自然科学が必要な面と哲学的なことを含め人文社会科学が必要な面があるが、それらを総合的に考えるようテーマ設計され、それぞれの背景をもとに議題が見事にまとめられていたとした上で、デジタル化、AI等の話が多く出ていたが、文化のみならず生身の人間−-人と人とのコンタクト、経験の共有ということが様々な形で提言されたことは非常に重要であると評価しました。


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 最後に、中国人民大学党書記の張東剛氏は、中日の若者が対話し20年後の未来について共に考えることは有意義であるとした上で若者の視点や考え方は興味深いとしました。更に世界における中日関係の重要性を強調し、中日友好の未来は若い世代にかかっているとしました。今後に向けては青年間の相互理解や相互協力が重要であること、また人類発展の源である革新的な考えの強化が重要でことを強調しました。 
   

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◆参加者感想

 フォーラム終了後、中国人民大学の2人の学生にこのフォーラム参加前後の感想聞いてみました。

 外国語学院学生の曹湛碩さんは「参加前、中国人の学生が関心を持っていることに対して、日本人の学生はどのような考えを持っているのか興味があったが、北京でも東京でも日本の学生と交流することで相互理解を深めることができた。自分たちの研究テーマ(“孫悟空”のイメージの日中相違)以外のテーマの発表を聞いてとても勉強になった。来年は日本に留学予定なので、その際はもう1度このフォーラムに参加し中日大学生の相互理解のために努力したい。」との感想と抱負を聞かせてくれました。


 顔銘希さんは、外国語学院の学生として初めてこのような活動に参加したとした上で、「参加前、日本人とどのように異文化交流すればよいか分からず緊張していた。文化摩擦(ズレ)があるので、もし間違ったことを言ってしまったらどうしたらよいのかなど色々心配した。自分たちの研究テーマである“二次創作”については余り了解していなかったが、日本人の視点と自分たちと異なる意見を了解したいと思っていた。日本に来て異なる意見を了解し日本人の友達もできて嬉しく思ったし、二次創作への了解も深まったことは良かったと思う。」との感想を聞かせてくれました。

 また、本会が実施しているPanda杯作文コンクールの訪中団OBで今年2月の日中ワークショップにも参加した横浜国立大学の倉持和輝さんも次のような感想を寄せてくれました。

 私は「20年後の日本における中国人街の展望―横浜・池袋にみる華人社会と日本社会の在り方―」をテーマにグループ研究を行いました。フィールドワークでは池袋や横浜中華街を訪れ、中国文化が日本にどのように導入され、浸透してきたのかを確認しました。また、自主的に本や文献を調査しました。議論を行う過程で、中国出身のメンバーから本格的な中国料理と日本でアレンジされた中国風料理の違いや、日本文化の背景に存在する中国文化について教わる貴重な機会も得ました。自分の知らなかった知識を得ることができ、とても刺激的でした。

 活動を通じて、文化の違いを単に受け入れるだけでなく、それを理解し、共感しながら協力することの大切さを改めて実感しました。日本と中国の間にはさまざまな課題が存在しますが、異なる考え方や価値観を否定するのではなく、それらを現実として認識し、事実を見つめることが、良好な関係を築く土台になると私は考えます。今回のような若者同士の対話と交流は、日中両国の未来におけるさらなる協力と発展に繋がると信じています。

 さらに、浙江大学学生で笹川杯訪日団2024のOB、現在。東京大学に留学中の董潤高遠さんも今年2月の日中ワークショップの際に続き感想を寄せてくれました。

 このフォーラムに参加できてよかった。 イベント中、私は新しい友人を作り、いくつかのグループディスカッションを通して「文化」というテーマについてより深い理解を得ることができた。 私たちは、テクノロジーの発展が私たちの生活様式を変えただけでなく、文化をかつてないほど多様で魅力的なものにしていることに気づいた。 メディア」を出発点として、私たちのグループは過去20年間のメディアの発展を振り返り、現代メディアの問題点を分析し、現実に基づいて将来の発展傾向を予測した。 私見では、このフォーラムは異文化交流であるだけでなく、より良い未来に対する中日の若者の共通の期待を示している。(和訳)
  


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文責:宮内孝子






Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 15:36 | 日中未来共創プロジェクト | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
知日派大学生が日本知識を日本語で競う〜「日本知識大会」開催〜(10月27日) [2024年11月09日(Sat)]
 10月26日、27日の両日、中国杭州の浙江大学で「笹川杯全国大学日本知識大会2024」が開催され、中国全国(20省、4直轄市、1自治区)の99大学(選手291名)が一堂に会し日本知識を日本語で競いました。

 この大会は、本会が中国の大学との共催により、中国の大学の日本語学習者を対象として2004年から開催している日中交流事業で、今年、設立20周年を迎えました。


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団体決勝(写真提供:人民画報 郭莎莎記者)

 26日は団体・個人の各予選、27には団体・個人の各決勝戦が開催されました。
決勝戦の開会式で、浙江大学の周江洪副学長は、中国の若者の日本理解の深化、日本語学習意欲の向上、中日文化交流の促進など本大会開催の意義を強調し、これまで蓄積してきた知識を十分に活かし、中日間の相互認識と相互尊重が促進されるよう望んでいるとした上で、本大会を機に新時代に求められる中日関係の基礎が構築されることへの期待を示しました。


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浙江大学 周江洪副学長(写真提供:人民画報 郭莎莎記者)


 本会の橋正征会長は、地域レベルの大会から日本語教育界屈指のイベントに発展した知識大会20周年の歩みに言及した上で、日本に関する知識を深める過程では知識のみならず多様な関係情報を学ぶ能力を習得することができる期待でき、このことはその他の様々な活動にも役立つとして本大会参加の意義を強調しました。会場の選手たちに向けては、これまで蓄積してきた広範な知識と深い理解を十分に生かして今後も進んでいって欲しいとの期待を表明しました。


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日本科学協会 橋正征会長(写真提供:人民画報 郭莎莎記者)

 続いて前日の予選を勝ち抜いた大学、個人選手等により、団体、個人の各決勝戦が行われました。団体決勝には予選の成績上位10大学に浙江大学と笹川医学同窓生OBチームを加えて合計12チームが、また個人決勝には予選成績上位10名に浙江大学選手1名を加えて合計11名が、広範な分野の多様な問題に白熱した戦いを繰り広げましたが、団体戦では北京外国語大学、個人戦では南開大学の賈マ怡さんがそれぞれ特等賞に輝きました。


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団体決勝


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個人決勝


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観戦者問題に盛り上がる会場


 20周年にあたる今大会では特別企画としてショートスピーチが行われました。8人の選手が、制限時間90秒(最長2分まで延長可)の中で「私から見る知識大会」或いは「私から見る十年後のアジア」をテーマに日本語によるプレゼンを行いました。

 黒龍江大学の董Uさんは、知識大会の魅力はその広さと深さであり、言語面の知識の勉強にとどまらず、歴史や文学の裏に隠された思想や価値観にも触れることができ、それにより異文化をより立体的に捉え、自らの視野を広げることができるとした上で、例えば『源氏物語』では、当時の貴族社会の意識や論理を映し出す鏡として捉えることができ、このように大会を通じて知識を生きたものとして感じ取れるとしました。

 また、安徽大学の羅馨怡さんは、「十年後のアジア」について、多様性に富んだ地域になることを期待するとした上で、アジアの発展には環境問題や社会的格問題などの課題もあるが、日中間、多国間の互恵関係が確立されれば、アジアの若い世代が協力し合い、持続可能な解決策を見出し更に輝かしい未来へ進むことができるとしました。

 閉会式で日本財団の尾形武寿理事長は、20周年の特別企画であるショートスピーチの内容を高く評価した上で、無限の可能性を有する若者たちに向け、日中のみならず世界の人々が幸福になるような仕事に就いて欲しいとの希望を示しました。さらに世界の平和のためにはアジアの安定、アジアの安定のためには日中の安定が第一として日中関係の重要性を強調し、今後も勉学に励み世界のために尽くして欲しいとの期待を示して大会を閉めました。



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日本財団 尾形武寿理事長(写真提供:人民画報 郭莎莎記者)


◆クイズ問題
Q1)長年引きこもる子供とそれを支える親などの論点から2010年代以降の日本に発生している高年齢者の引きこもりに関する社会問題は何と呼ばれているか。
A.8050問題   B.6030問題   C.7040   D.9030

Q2)古事記において、「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに八重垣作る その八重垣を」という歌の作者は誰か。
A.イザナキノミコト   B.アマテラスオオミノカミ   C.スサノオノミコト 
D.ヤマトタケルノミコト

Q3)東海道中膝栗毛の膝栗毛とはどのような意味か。
A.籠で旅行すること    B.徒歩で旅行すること    C.船で旅行すること
D.馬で旅行すること

Q4)十七条憲法の冒頭はどれか。
A.篤く三宝を敬え   B.和を以て貴しとなす   C.心はこれ義の本なり 
D.詔を受けて必ず慎め

Q5)「猫の恋」はどの季節の季語か。
A.春   B.夏   C.秋   D.冬

Q6)源氏物語第40帖『匂宮』以降で主人公として描かれている人物は誰か。
A.夕霧   B.薫   C.頭中将   D.柏木

Q7)厚生労働省「外国人雇用状況の届出状況」によると、現在、日本で就労している外国人労働者はどこの国籍の人が最も多いのか。
A.中国   B.ベトナム   C.フィリピン   D.インドネシア

Q8)日本で小説の著作権が保護されるのは、何年間か。
A.発表後30年   B.発表後50年  C.作者の死後30年  D.作者の死後50年


  決勝戦の結果は、次のとおりです。なお、団体戦上位3大学と開催大学、個人上位6名の選手については、2025年2月に8日間の日本招聘に参加予定です。

《団体戦》
★特等賞
北京外国语大学
★一等賞
天津外国语大学、華中師範大学
★二等賞
鄭州升達経貿管理学院、浙江大学、温州大学、江南大学、国防科技大学、河北師範大学、
南京大学、暨南大学
★三等賞
長春師範大学、河南理工大学、対外経済贸易大学、中国人民大学、南開大学、
洛陽師範学院、上海外国語大学、南京工業大学、内蒙古大学、海南大学、華東理工大学、
河南師範大学、浙江工業大学、厦門大学、蘇州大学

《個人戦》
★特等賞
南開大学 賈マ怡
★一等賞
浙江外国語学院 楊浩、温州大学 朱正杰、浙江大学 许诺、蘇州大学 彭馨乙、
閩南師範大学 蔡灵婧
★二等賞
安徽大学 罗馨怡
★三等賞
北京外国语大学 张以恒、杭州师范大学 陈雨聪、海南大学 陈莹贞、洛陽師範学院 吴若婷
南京師範大学 张赟、K龙江大学 董U、暨南大学 黄君灏、大连大学 張子奇、
国防科技大学 范质真、華東師範大学 吴嘉欣、華東理工大学 李姗珊、中国人民大学 高明祺、
南京大学 蔡雨宸、浙大寧波理工学院 袁心雨


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団体戦優勝の北京外国語大学チーム


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個人戦優勝の南開大学 賈マ怡さん

◆クイズ問題の解答
Q1)A  Q2)C  Q3)B  Q4)B  Q5)A  Q6)B  Q7)B Q8)D


<国際交流チーム>

Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 14:39 | 日中未来共創プロジェクト | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
「笹川杯日本研究論文コンクール2024」決勝戦を開催 [2024年11月02日(Sat)]
 10月12日、中国長春の吉林大学で「笹川杯日本研究論文コンクール2024」決勝戦が開催されました。

 このコンクールは、本会、中国日語教学研究会、吉林大学が中国全国の大学の日本語学部学部生を対象に2018年から開催している中国初の本格的な日本研究論文コンクールで、執筆論文、プレゼンテーション、質疑応答の各内容を総合的に審査して入賞論文を決定するというものです。論文については、最多3人までの共同執筆が可能です。


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吉林大学外国語学院 張玫玫院長


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中国教育部高等学校外国語言文学類専業教学指導委員会日語分委員会 修剛主任委員


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中国日語教学研究会 陳多友会長


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日本科学協会 和崎春日理事


 決勝戦となるこの日は、一次審査を通過した一次審査を通過した3部門・合計29本(言語学10本、文学9本、文化10本)の論文執筆者(合計42名)が、3部門に分かれて研究成果の発表と審査員による質疑応答に臨み、次のとおり入賞論文が決りました。


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天津外国語大学 呉偉泉さん(言語学)


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西南民族大学 赖雨林さん(文学部門)


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吉林大学 麻月朋さん、 張祚铮さん(文化部門)

 特等賞を受賞した3本の論文執筆者3名については、副賞として2025年2月16日から8日間の日本招聘に参加する予定となっています。
 授賞式の後、受賞者の声を聴くことができました。

 「『坂』の概念メタファー ―日本の地形と精神世界の探求―」という表題で張祚铮さんと共同執筆し文化部門で特等賞を獲得した吉林大学の麻月朋さんは、「分からない気持ちをしたい。若者として中分からないことがあって、研究を行い、答えを探していくことは自分たち若者にとって重要な過程であると感じた」との感想を話してくれました。

 また、言語学部門で特等賞に輝いた天津外国語大学の呉偉泉さんは、
「私の論文のテーマは漫画ユーモア表現に集中し、日本語の原版漫画から代表的なユーモアテキストを抽出してコーパスを作成するプロセスがあります。これらのデータの整理作業は比較的退屈で困難で、多くの時間と精力が必要なので、論文を書いている間に徹夜をするのはよくあることです。しかし、最後に堅持し、真剣に整理してまとめてこのコーパスが作成され、私は強い達成感がします。この作成されたコーパスも私がなぜ特等賞を取ることができるかの重要な要素だと思います。だから、どんな努力も無駄にはならなくて、払うことができれば、それはいつも私たちにいくつかの収穫と成長をもたらすことができると信じています。」
との感想を寄せてくれました。


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特等賞受賞者

【言語学部門】
◆特等賞
受賞者:天津外国语大学 呉偉泉
表題:機能的等価理論から見る漫画ユーモア表現の翻訳研究―漫画『クレヨンしんちゃん』を例に―
◆一等賞
受賞者:北京大学 陈易洲
表題:「VP+的」と「VP+の」の二義性に関する日中対照―結合価理論を中心に―
◆二等賞
・受賞者:北京外国语大学 唐淑媛 陳倩倩 胡潔
 表題:「ムード的意味」を表す「よかった」に関する一考察
・受賞者:天津外国语大学 李思洋
 表題:中国人日本語学習者による撥音の産出と認識
    ―撥音音長を中心に―
・受賞者:福建師範大学 杨贺婷 杨安h
 表題:中国人日本語学習者の日本語相づちの習得特徴に関する研究
◆三等賞
・受賞者:湖北大学 張明志
 表題:日本語学習者の音韻認識と聴解能力の相互関係に関する実証的研究
・受賞者:上海外国語大学 徐弈唯
 表題:日本語語彙学習ストラテジーに関する考察―大学日本語学習者を対象に―
・受賞者:東北師範大学 王雪 刘馨怡 杨睿涵
 表題:社会言語学の視点から見るスポーツ解説の特徴―パリオリンピックの解説を例に―
・受賞者:広州商学院 邱敬雨
 表題:N1聴解資料における語用前提トリガーの研究について
・受賞者:南京農業大学 楊璇
 表題:「ほめへの返答」における中日比較分析―「大衆点評」と「食べログ」店舗のポジティブロコミへの返信を例として―

【文学部門】
◆特等賞
受賞者:西南民族大学 赖雨林
表題:激変する時代における近代知識人の矛盾―「こころ」に書かれた故郷―
◆一等賞
受賞者:華東師範大学 呉嘉欣
表題:動物表象における主体性の構築――大江健三郎「人間の羊」論
◆二等賞
受賞者:湖南大学 匡笑
表題:コギトエルゴスム:川端康成『青い海黒い海』における自己探求の旅についての研究
◆三等賞
・受賞者:湖南大学 季颖
 表題:精神的な血縁の構築―ちか子と菊治の「母子」関係について―
・受賞者:天津外国語大学 林家h 『
 表題:コンビニ人間』におけるマージナルマンの自己構築と再構築
・受賞者:吉林大学 鲁馨陽
 表題:『コンビニ人間』における「私」と「公」の和解
・受賞者:天津外国语大学 李瑾
 表題:『歯車』から見る芥川龍之介の「現代」への不安
・受賞者:西南民族大学 李肖宣
 表題: 『南京の基督』における「西瓜の種」のメタファーについて
・受賞者:中央財経大学 成惟一
 表題:「山月記」と「人虎伝」の比較から 袁傪の異なる形象と意義の探究

【文化部門】
◆特等賞
受賞者:吉林大学 麻月朋 張祚铮
表題:「坂」の概念メタファー ―日本の地形と精神世界の探求―
◆一等賞
受賞者:北京外国語大学 谢写意、徐雨宸、王泺媛
表題:朱鷺を中心とした中日間民間外交の一考察
◆二等賞
・受賞者:北京第二外国語学院 姜鴻毅
 表題:ジブリ映画におけるコンテンツと作者の関連性についての考察―『君たちはどう生きるか』を例として―
・受賞者:東華大学 彭佳欣
 表題:伝統芸能の現代化への一考察――呉汝俊の新京劇を中心に
・受賞者:中国人民大学 呉詩妍
 中国における漫才の受容に関する研究――2019−2023年の作品を例に
◆三等賞
・受賞者:北京外国語大学 郭晓菲、王婕、張载钰
 表題:Z世代のファストフード式恋愛文化の生産―「蛙化」現象に注目して―
・受賞者:西南大学 楊玺宇、欧莹
 表題:中日両国における「孤独死現象」をめぐる言説分析―ディスコースのインタラクションを中心に―
・受賞者:上海海事大学 宋雅茹、胡灵鋭、陳子怡

 表題:中日の2.5次元ミュージカル産業の比較研究―製作側から見る―
・受賞者:華中師範大学 姚雪洁
 表題:言霊に関する詩歌から見る中日文化―『詩経』と『万葉集』を中心に
・受賞者:北京外国語大学 李金洹
 表題:農業従事者支援政策の中日対照研究


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一等賞受賞者


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二等賞受賞者


<国際交流チーム>

Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 17:24 | 日中未来共創プロジェクト | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
「日中未来創発フォーラムin東京〜拝啓、20年後の私たちへ」開催(第一弾) [2024年10月15日(Tue)]
 9月21日、笹川平和財団ビル(東京・港区)で「日中未来創発フォーラムin東京〜拝啓、20年後の私たちへ」が開催され、オフラインでは日本の大学生等41名と中国からの留学生39名、オンラインでは中国人民大学の学生12名で合計92名が参加して未来における日中協力の可能性について考えました。


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北京からオンライン参加の中国人民大学 学生


 このフォーラムは、笹川平和財団(理事長 角南 篤氏)が、日本科学協会、中国人民大学、学生団体「京論壇」の協力を得て開催する対話・研究型の日中交流イベントで、2022年から4回に亘って開催されてきた日中未来創発ワークショップの一環として開催されるものです。
 参加者には、デジタル技術の進展、グローバル化、多文化共生など世界共通の社会環境の変化を学びながら20年後の社会を展望し、どのような日中協力が可能なのかについて「環境」、「福祉」、「文化」、「教育」の分野から深堀りしていただきます。

 キックオフミーティングとなるこの日は、日中参加者の初顔合わせ後、基調講演、チーム討論などが行われ、今後、2ヶ月に亘ってオフラインやオンラインにより進められていく一連の研究交流活動の方向付けを行いました。

 開会にあたり本フォーラムを主催する笹川平和財団を代表して同財団の笹川日中友好基金室 特任グループ長 尾形慶祐氏は、まず、会場の参加者が様々な期待や確固たる考えをもって本フォーラムに臨んでいることに触れ、参加者の期待に応えられるよう努力していく旨の意向を示しました。
 更に、異なる考え方や背景を持つ日中の若者が対話し共に考えることで創発的に生まれる新たなアイデアへの期待を示した上で講師や他のメンバーから新たな知識を得られる絶好の機会を楽しんで欲しいとの希望を表明しました。


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笹川平和財団の尾形特任グループ長(右)


◆基調講演
 この日の最初のプログラムは各部門の専門家による基調講演です。まず、日本マイクロソフト株式会社 エバンジェリストの尹旭東氏は、AI & Azure アーキテクトに関わるビジネスマンの視点から、「デジタル革命(AI)×文化」をテーマにAI活用の現状、課題、発展見通し等を紹介し、AI技術の進展により変化していく未来社会を描き、日中協力の可能性を探るためのヒントを提供しました。


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日本マイクロソフト(株)エバンジェリストの尹氏


 次に、中国人民大学 法学院 副教授でデジタル経済、メタバース、デジタル金融の研究者である黄尹旭氏は、「デジタル社会の発展ビジョン」をテーマにECサイト、モバイル決済、スマートシティ、オンライン教育、生成AIなどの面からデジタル社会の現状や発展ビジョンを紹介し、未来社会の様々な分野における日中協力について研究を進めていく手掛かりとなる専門知識を提供しました。


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中国人民大学の黄教授


 最後に、学生団体「京論壇」代表で東京大学教養学部2年の岡田智七永さんは、議論を通じた相互理解深化と相互信頼醸成のための日中交流活動を実践している学生の視点から「議論の技術と心構え」をテーマに、効率的に有意義な議論を展開させるための方法や心構えを紹介しました。
 また、「京論壇」副代表、同教育分科会 副議長で、東京大学教養学部2年の上田理沙さんは、8月に北京大学との間で行った教育分科会のセッションについて、このフォーラムの教育分野に関する対話・研究のための参考事例として紹介しました。


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京論壇」岡田代表


◆チーム対話(研究テーマの確定)
 環境、福祉、文化、教育の4つ分野のテーマに沿って12チームに分かれた参加者は、各分野の専門家からなるファシリテーターによる事前レクを受けた後、それぞれの分野における課題の抽出、研究テーマや研究プロセス、フィールドワーク等に関する意見交換を経て今後の研究交流活動への方向付けを行いました。
 各分野における課題として挙げられたのは次のようなものでした。

【環 境】
“海洋環境を切り口に多角的に環境問題について考えてみよう!”
★参加者
 合計18名/3チーム

★課題
 ・地球温暖化
 ・海洋プラスチック問題
 ・海洋環境保護
 ・温暖化による生態系の変化
 ・牛のげっぷによるオゾン層破壊
 ・水産業従事者の減少、漁業の担い手不足
 ・2050年カーボンニュートラル宣言
 ・海面上昇
 ・大気汚染
 ・エネルギーの消耗
 ・化石燃料への依存
 ・バイオマス燃料の応用
 ・EVバッテリー(リチウムイオン電池)、ソーラーパネル廃棄問題
 ・ごみ埋立問題
 ・食物の大量投棄、食品ロス
 ・地下水汚染
 ・森林破壊、砂漠化
 ・鉱山発掘による地形変化

★研究テーマ
 Team 1:原子力発電における日中の協力可能性について
 Team 2:A.I.による食品ロスの減少と再利用の研究
 Team 3:スマートコミュニティ『Recycle 銀行』の応用と発展
    〜人工知能技術によるコミュニティの循環経済の推進〜


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【福 祉】
“高齢化社会における介護とデジタル技術を考えてみよう!”
★参加者
 合計10名/1チーム

★課題
 ・少子高齢化社会
 ・認知症問題の顕在化
 ・医療サービス施設の地域格差
 ・長期介護による肉体的・精神的疲労、DV
 ・介護施設、介護人材の不足
 ・老々介護による家族の負担
 ・医療に係る経済的負担の増大(個人も社会も)
 ・独居の高齢者の増加
 ・社会保障制度の財政難
 ・介護する家族の心身的負担、経済負担
 ・高齢者の疾病予防

★研究テーマ
 Team 1:高齢者問題
      ・身体的問題
      ・精神的問題
      ・制度的な問題


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【文 化】
“デジタル革命や多文化共生から人気アニメやゲーム、文学への影響を見てみよう!”
★参加者
 合計30名/4チーム

★課題
 ・多文化共生のための文化理解
 ・日本に住む外国人に対する違和感
 ・異文化コミュニケーション
 ・AIが文化に与える影響(アニメ、ゲーム)
 ・日中文化交流(ゲーム、音楽、映画)
 ・サブカルチャーのアクセス時の日中障壁(言語、SNS、ツールの違い)
 ・ゲームや映画のローカライズの日中相違
 ・流行文化の日中相違と類似
 ・SNS、ゲームにおける日中相違
 ・日中の若者に文化を伝播するメディア(Instagram、TikTok、小紅書)
 ・アイドルや音楽の日中相互交流
 ・中国のゲームが日本のゲームに与える影響
 ・映画・ドラマの撮影方法や特徴に関する日中相違
 ・美的センスの日中相違
 ・日中芸能人の交流の機会設定

★研究テーマ
 Team 1:横浜や池袋といった中華街の歴史とこれから
 Team 2:日中メディアの歴史と未来
 Team 3:様々な業界における日中交流
 Team 4:多様なルーツを持つ人の困難と可能性 


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【教 育】
“新しい時代の教育について語り、体験し、未来を創造してみよう!”
★参加者
 合計23名/4チーム

★課題
 ・社会構造の違い(日中価値観の相違)
 ・日中の教育の仕方の違い
 ・学校教育問題(詰め込み教育→考える力育成教育)
 ・情報を見る際のネットリテラシー
 ・農村部と都市部の教育格差の是正(ICTによる)
 ・教師の能力格差
 ・国境を越えた教育の機会不足
 ・学びのチャンスの学校格差
 ・日中相互理解の深化
 ・偏見の解消
 ・最新技術の活用

★研究テーマ
 Team 1:教育とメディア
 Team 2:農村部と都市部の教育格差をICTで縮める
 Team 3:教育のデジタル化といじめの日中比較
 Team 4:日中受験方式が歴史認識に与える影響A実地体験の日程@チーム別の研究の方向性


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 今後、各チームは10月中に開催予定のそれぞれのフィールドワークを経てテーマ研究を深め、11月24日(日)には、本日、オンラインで参加した中国人民大学の学生も加わってテーマ別にチーム発表を行い全体に共有されます。


◆参加者感想
 こうした参加者の中には本会の事業関係者が何人かいて、そのうち2人の学生がこのフォーラムに対する感想を寄せてくれました。
 1人は、昨年度のPanda杯全日本青年作文コンクール訪中団員で、笹川訪日団同行者として前回のワークショップに参加した経験があるに在学中の日本の学生で、もう1人は今年2月に本会が実施した日本招聘の笹川杯訪日団員として前回のワークショップに参加した経験があり、現在、東京大学大学院に留学中の中国人の学生です。

岡山大学大学院社会文化科学研究科 高野かずみさん
 フォーラム初日には多様な背景をもつ参加者が一堂に会し、たいへん活発なグループワークに取り組めました。初めて会ったはずの中国人・日本人であってもしばらくすれば打ち解け、相互に素直な考えや思いを伝え合えることを実感し、今回の「20年後の未来を描く」という目標が必ず達成されることを確信しました。今後2か月間、同グループのメンバーをはじめ多くの参加者と交流し、知見を深めていきたいと改めて思いました。

東京大学大学院 董潤高遠さん
 このフォーラムでは、私たちのグループは「文化」をテーマに議論しました。文化には、国の政治、メディア、ニュースの発信から、私たちの周りで経験するさまざまなサブカルチャーに至るまで、あらゆるものが含まれます。初めて会ったときはお互いに他人でしたが、「文化」という共通点ですぐに距離が縮まりました。フォーラムのテーマ「20年後の未来」に合わせて、過去と現在を語り合い、理想の青写真を描きました。コミュニケーションのプロセス全体がとてもリラックスしていて楽しかったので、次回お会いできるのを楽しみにしています。(和訳)
  在本次论坛中,我们小组就“文化”这一议题展开了探讨。文化包罗万象,大到国家政治、媒体和新闻的传播,小到身边各式各样的亚文化,身边所经历的一切,都可称之为“文化”。尽管我们初识时彼此陌生,但“文化”这一议题的共通性迅速拉近了彼此之间的距离。结合论坛的主题“20年后的未来”,我们谈论过去与现在,并绘制了一幅理想的蓝图。整个交流的过程十分轻松愉快,我也很期待次与大家见面。(原文)

◆今後の予定
《フィールドワーク》(任意参加)
 期日:2024年10月中 
 場所:テーマ別に実地体験
 訪問先例:ビーチクリーン活動体験、福祉施設訪問、アニメ会社訪問、音声・収録を見学、インフルエンサー座学会、教育機関訪問、教育専門家雑談会など

《発表準備》
 日時:2024年11月23日(土)13:00〜16:00
 場所:笹川平和財団ビル

《成果発表》 
 期日・概要:2024年11月24日(日)午前 テーマ別でグループ発表 
                   午後 最終発表
 場所:笹川平和財団ビル




photo-102.jpg100名余のフォーラム参加者・関係者

文責:宮内孝子










                

Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 17:42 | 日中未来共創プロジェクト | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
「日中未来創発ワークショップin 東京」の開催(その2) [2024年03月06日(Wed)]
 前日のレクチャー、フィールドワークに続いて、2日目のプログラムはチーム別ディスカッションです。
 まず、笹川平和財団の安達一常務理事は、開会挨拶の中で、今回のような若者同士の交流においては、それぞれの国の事情やものの考え方を率直に共有し語り合いながら違いを理解し、共通点を見出すことが重要であるとした上で、今回のワークショップが、その名の通り「創発」つまり日中間で創り出し得る新しい未来についての意見交換を通じて違いも含めて互いの理解を深める機会となれば良いとの期待を示しました。


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「対話により違いも含めて互いを理解して欲しい」と安達常務理事

◆ディスカッション
 続いて各チームは、前日のレクチャーやフィールドワークで得られた気づきやアイデアをもとに実現したい未来の生活、実現の課題・解決策等について意見交換し、その成果を未來新聞やイラスト、絵日記などの形で成果物に取り纏め、最終的に日本語と中国語の両語で全体発表を行いました。

 発表された未来の生活は、観光・交通、都市環境、サブカルチャー、日中関係、ゴミ問題、ユニバーサル(バリアフリー)など様々な分野に関わるものでしたが、実現の鍵となるのはAI、VR、ARなど最新テクノロジーの活用、日中間の知識やノウハウの共有、相手に対する思いやり、意識の改革などに集約されました。

 例えば、「誰にとっても便利な生活に!」にテーマ設定したチームは、日本では点字ブロックや信号の音声案内などバリアフリー化が進んで一方、キャッシュレス化が立ち遅れていること、また日中ともに高齢化が進展してることなどから、ユニバーサルな社会実現のための対策を考えました。具体的にはバリアフリー化とキャッシュレス化の促進で、その際、障がい者や高齢者等に対する理解促進、先行する経験やノウハウの日中共有が重要であるとしました。

 また、東京の駅は複雑で分かり難いという気づきから、「未來の電車と観光」をテーマに未来の生活の姿を描いたチームもあります。東京の駅には沢山の出口があるだけでなく入口から改札までの距離が長いものもあるなど分かりづらく乗り換えも不便、またセキュリティチェックがなく安全が確保されていないという現状を踏まえ、10年後にはAI搭載ブラウザによる多言語の駅案内やセキュリティチェックシステムの活用、ホームドアの完備などにより、外国人などの観光客にも分かりやすく便利で安全な鉄道環境や観光が実現されるというものです。

 この他、各チームが描き上げた未来構想には次のようなものがありました。

・「日中好朋友計画」〜10年後の相互未来〜
・「サブカルチャーの現在と今後」
・「自然と都会の共存」
・「サイバー神社」
・「破壊と創造」日常を取り戻す
・「AI活用による楽しく利便性の高い観光」
・「10年後のごみ意識」
・「迷わない街づくり」


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未来構想の取りまとめ


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全体発表「誰にとっても便利な生活」


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全体発表「未来の電車と観光」


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成果物「迷わない街づくり」


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成果物「サイバー神社」


◆講評
 全体発表を受け、3名の日中関係者から講評がありました。

 まず、国観智庫 総裁 任力波氏は、互いにリスペクトし理解し合おうという姿勢で多様なアイデアが出されたとした上で、今日、想像した未来と現実とはかけ離れているが、若者がより良い未來を創ってくれるかもしれないとの期待を述べました。さらに、今後も互いに尊重し理解し合う姿勢を崩さず、40年後は美しい世界になったと報告して欲しいとの希望を伝えました。


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「40年後も相互尊重・理解の姿勢を保持して欲しい」と任総裁

 続いて、浙江越秀外国語学院 東方言語学院 院長 邱鳴氏(2024年笹川杯訪日団 団長)は、メンバーがそれぞれ得意分野を活かしながら協力して素晴らしい発表をしたとの感想を述べた上で、自国の文化を理解した上で相手の国の文化を理解することの重要性に触れ、ここで得た理解を自分たちの生活に反映させ、より良い日中関係のために頑張って欲しいとの期待を示しました。


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「学生レベルのみならず国レベルでも理解し合うべき」と邱院長 ※写真提供:人民網

 最後に、東京大学大学院総合文化研究科 生命環境科学系 教授 渡邊雄一郎氏(2023年パンダ杯訪中団 団長、日本科学協会 理事)は、ここ10年におけるAI技術の目覚ましい進化に言及し、それを活用した両国の未来を考えるのは素晴らしいこととした上で、今日考えたことが検証される10年後、予想通りになっていることもそうでないこともあるが、そうでない場合でも、今日考えたことは無意味ではないとしてワークショップ開催の意義を評価しました。


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「10年後には更にその先の未来を考えて欲しい」と渡邊教授

◆参加者感想
 今回のワークショップに対する参加者の感想は様々だったようです。

 日本側からは「中国人の学生さんと交流できてとても楽しかった」「日本を新たな視点から見ることができた」「中国語を実践する良い機会になった」「互いのことを沢山知り日中の相違点も比較もできた」「発表内容とアイデアが重なることが多く、もっと多様なアイデアや新鮮味のある発想があればよかった」などの感想が寄せられています。

 中国側参加者からは、「日本の文化や社会の体験、中日の相違についての対話を通して日本への理解が深まった」「共に行動し共に考え思いを伝えることで日本人との距離が縮まった」「もっと堅苦しいステレオタイプのものを想像していたが、今回のワークショップは全く違って斬新な体験だった」などの感想が寄せられています。

 こうした感想の中から日本側、中国側それぞれ1人ずつの感想を紹介します。

岡山大学 大学院の高野かずみさん
(2023年度Panda杯訪中団OB、笹川杯訪日同行スタッフとして参加)
 中国人から見た日本がいかに彼らの故郷と異なるか。日本人が中国の話を聞いた際にどこに共通点を見出すか。ワークショップでは中日両国の若者がお互いに「生」の情報を見聞することで真に迫った交流を深められたのだと身をもって体感した。

四川外国語大学大学院 日本語学院 王雲樵さん
(笹川杯訪日団員として参加)※日本語原文を活かして編集。
 フィールドワークでは自分の目で確かめ足で歩いた日本で感じたものが銘々の心の奥に広がり、それらの思いを皆がワークショップ会場で隠すことなく打ち明けていた。十年先の未来や実現したい生活については、まだまだおぼろげで皆が思ったこともそれぞれだったが、中日ともに夢を抱く若者が努力していることに変わりはない。ワークショップでの協力にはグループメンバーの結束力だけでなく中日両国の繋がりも仄めかされている。
 十年後、二十年後、色んなものが消え色んなものが築き上げられるだろうが、この先世界がどんなに変化しようと、中日が互いを理解し合う心でさえいれば、その絆がある限り、未来は今よりも輝くものになると信じている。

 今回のワークショップは、2022年9月の東京開催、6月の沼津開催、11月の北京開催に続く第4弾で、今後も様々なテーマを掲げ同様の交流イベントを日中両国で開催していく予定となっています。


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約100名の参加者


(文責:宮内孝子)


Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 10:04 | 日中未来共創プロジェクト | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
「日中未来創発ワークショップin 東京」の開催(その1) [2024年03月05日(Tue)]
 「日中未来創発ワークショップin 東京」が、2月18日、19日の両日、「私たちが実現したい『未来の生活』」をテーマに、笹川平和財団ビル(東京・港区)で開催され、中国の大学生38名と日本の大学生30名(合計68名)が、フィールドワークやディスカッション、レクチャーなどの様々なプログラムを通して両国の未来における協力の可能性を探りました。


 日本側参加者は、参加者の募集に応募をいただいた日本国内の大学に通う大学生・大学院生。中国側参加者は、日本科学協会が中国で開催している「全国大学日本知識大会」「本を味わい日本を知る作文コンクール」「日本研究論文コンクール」の各成績優秀者などからなる笹川杯訪日団です。


 このワークショップは、笹川平和財団(理事長:角南篤)が本会の協力により開催するもので、両国の若者がface-to-faceの交流を通じて相互理解を深め、新たな気づきや価値観を共有することで未来に繋がる人間関係を構築することがねらいです。
 
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 開会にあたり、笹川平和財団 笹川日中友好基金室 特任グループ長の尾形慶祐氏は、日中相互理解推進のためには日中関係の如何に関わらず民間交流と対話を継続すること、互いを知る人材のすそ野の広げることが重要であるとした上で、今後は今回のワークショップのように日中の若者が交流できる機会を増やしていく旨の方針を示しました。

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「日中若者が交流できる機会を増やしていく」と尾形特任グループ長 ※写真提供:人民網

◆レクチャー
 この日最初のプログラムは基調講演で、日本と中国で活躍している情報発信のプロと言える3人の講師が、日中に向けた情報発信の視点や思い、ここ10年間における生活の変化などをポイントに自らの経験を伝え、“実現したい未来の生活”の姿、実現のための課題や解決策考えるためのヒントを提供しました。

 日本初の外国人声優である劉セイラ氏は、声優を目指した経緯、ネイティブでないことによる不遇の時期と不屈の精神、遂に夢実現など自らの経験を紹介し、強い意志をもって夢を追い続ければ必ず実現できるということを示唆した上で、実現したいことは自分の言葉で表現すべきとしました。

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「実現したいことは自分の言葉で表現すべき」と劉セイラ氏 ※写真提供:人民網

 コンテンツプロデューサーで山下智博氏は、文化を紹介する動画投稿により、現在、中国ネットの総フォロワー数は650万人を超えるインフルエンサーですが、日中友好よりは寧ろ相互理解−互いを知ろうという姿勢が大切とした上で、具体的にはまず仲の良い友だちをつくって良い関係性を築き更にその友だちの輪を広げることとしました。
 また、時代の状況はこれまでも今後も大きく変化し続けることから、時勢を見て活動を考えることの重要性を強調し、情報発信については、同世代が求める(ニーズがある)ことを発信するという視点を紹介しました。

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「時勢を見て活動を考えことが重要」と山下智博氏 ※写真提供:人民網

 起業家でプロジェクトマネージャーの于智為氏は、日中における10年間の様々な変化の例や自身の活動状況等を紹介し、“Feel Think and Act”―自分で感じ、考え、分析し、自分なりに行動してみること、また中国と日本の考え方や文化の違いを理解した上で人間関係を築くことが大切であるとしました。
 さらにフィールドワークに向けては、東京で皆が知りたいと思っていること、困っていることをインターネットで発信すれば良いとし、このイベントの最終課題である情報発信のヒントを提供しました。

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「自分で感じ、考え、行動することが大切」と于智為氏 ※写真提供:人民網

 レクチャー後の質疑応答では、会場の参加者から「どのように長期プランを立てれば良いか」との質問があり、各講師は次のように回答し目標実現のためのヒントを提供しました。
 劉氏は、自身の経験から長期的なプランを立てられるような情況ではなく、その瞬間、声優になりたいという感覚だけを信じていたが、結果的にそれが良かっとした上で、長期プランを立ててもそれに固執することなく、情況に応じて方向を変えながらも目標に向かって進むという考え方もあるとしました。

 山下氏は、目標実現において、まず沢山の新しいことに触れて試す、次に自分がそれを楽しいと思えるか、他の誰かを幸せにしている(ニーズがある)かを確認した上で、好きなことを長くやることが大切であり、これは全ての仕事に共通して言えることとしました。
 于氏は長期プランを登山に例え、すそ野からは頂上を見ることはできないが、途中まで登ると上が見えてくるので、少しずつ目標に近づけていきながら計画を発展させていくというという考え方もアリとしました。

◆フィールドワーク
 この日2つ目のプログラムは、フィールドワークです。
 日中の若者からなる10チームが、チーム毎に話し合って決めたテーマに応じて東京、浅草、秋葉原、新宿、渋谷、池袋、上野、本郷等、東京メトロのそれぞれの駅界隈の文化施設、商業施設、寺社、後援、大学等の有名スポットを訪れ実地観察することでリアルな情報を収集し、実現したい未来の生活を描くためのヒントを得ました。 


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対話によりチーム・テーマと行先決定


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フィールドワーク(東京駅)


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フィールドワーク(浅草寺)


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フィールドワーク(アメ横)※写真提供:人民網


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芝公園、渋谷、新宿での気づき

(文責:宮内孝子)


Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 15:46 | 日中未来共創プロジェクト | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
「Panda杯 全日本青年作文コンクール2023」訪中旅行 [2024年01月11日(Thu)]





Panda杯 全日本青年作文コンクール」では
副賞として訪中研修旅行を実施しています。

2023年11月24日〜12月1日、7泊8日の訪中をおこないました。

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(ワークショップ。中国の学生と一緒に北京市内を散策)

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(北京、テクノロジーカンパニー「センスタイム」を見学)


・北京では、中国の学生たちとの交流とワークショップ

・スマート都市として名高い蘇州では、
半導体開発企業の見学、自動運転のバスへの乗車


などを体験した参加者たち。



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(蘇州、馮夢龍村<ふうむりゅうむら>での提灯づくり

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(蘇州、「長江デルタ国際研究開発コミュニティー観覧センター」見学)

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(蘇州、尚湖風景区を散策)

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(夕食。名物の蘇州麺)

参加者からは、

「AI技術がいろいろなところで使われていて、びっくり!」
「中国の人に想像以上にあたたかく迎えてもらえた」
「中国語を学ぶ仲間との交流がふかまった」

といった声が。


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(中国外文局 アジア太平洋広報センターでの表彰式)



最終日に北京、「中国外文局 アジア太平洋広報センター(人民中国社)」で
表彰式を終え、帰国の途につきました。



Panda杯についてくわしくはこちらのページをご覧ください。
Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 15:44 | 日中未来共創プロジェクト | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
笹川杯日本研究論文コンクール2023 決勝戦開催 [2023年12月25日(Mon)]
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外国語で論文を書いて、外国語で発表する”。

とても難しいことのように感じますが、外国語での論文作成・発表の完成度を競うコンクールがあります。

中国の日本語学科の大学生を対象にした「笹川杯日本研究論文コンクール」です。

学生は【文化、文学、言語学】の3分野から研究テーマを設定し、日本語で論文を作成。
一次審査の査読を通過した論文が決勝戦へと進みます。

2023年11月18日、4年ぶりに中国・吉林省の吉林大学で決勝戦が開催されました。

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(撮影:人民網日本語版)

開会式にて吉林大学の張国興副学長は、
「中国の日本語教育界で注目を集めるコンクール。学生の日本文化、社会の理解が深まることを期待」と述べました。


決勝戦で論文作成者は、審査員の前で日本語でプレゼンテーションを行います。
実際の発表をみてみるとーー。

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「商品紹介におけるオノマトペの使用と翻訳―ユニクロを例として―」(言語分野)
を執筆した華東師範大学の周驍ウん。

日本では商品紹介でよくオノマトペ(擬音語・擬態語)が使われます。周さんは、「サラリ」や「チクチク」などの中国語にない擬音語が、どう翻訳されているのかを論文にまとめました。

日中のユニクロの商品紹介について、写真を交えながら比較、日本語で発表しました。

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この日、プレゼンテーションと質疑応答をへて、特等賞2本、一等賞3本、二等賞9本、三等賞12本が選出されました。


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決勝戦後の講評で、審査員を務めた中国日語教学研究会の修剛主任委員は、

「毎年応募者のレベルが上がっている。(優秀論文に選出されなかった学生も)在学中に努力を続け、二等賞、一等賞、特等賞をとるようにがんばってほしい」

と学生を激励。


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(撮影:人民網日本語版)

「質疑応答での、学生たちの的確な日本語の回答におどろいた」と日本科学協会の高橋会長。

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中国日語教学研究会の名誉会長で北京外国語大学日語学院の周異夫院長は、

「論文コンクールは、各大学の教員、学生の交流プラットフォームとして重要な役割を果たしている」とコメント。

今後のコンクールの発展に期待を寄せました。


論文コンクールの詳細や、特等賞受賞論文についてはこちらのページをご覧ください。
Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 15:23 | 日中未来共創プロジェクト | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
「Panda杯作文コンクール授賞式2023」を開催しました。 [2023年11月25日(Sat)]
 2023年11月23日、「Panda杯全日本青年作文コンクール2023」授賞式が、受賞者、主催者、日中関係者等の出席の下、駐日中国大使館(東京港区)で4年ぶりに対面開催されました。

 このコンクールは、本会、中国大使館、中国外文局アジア太平洋広報センター局の三者共催により、日本の若者(16歳〜35歳)を対象として中国をテーマに2014年度から開催されている作文コンクールで、日本語での応募とすることでこれまで多くの若者に参加いただいています。

 式典で呉江浩 駐日本国特命全権大使は、今年で10回目となるPanda杯全日本青年作文コンクールについて、約5,000人の若者が作品を通して自らの体験や中国への印象を共有することで、日本社会、特に若者間において客観的で多様な中国観の形成を積極的に促進しているという点を評価した上で、今回は過去最多となる846点もの応募があったことを紹介しました。
 さらに中国指導層も日中関係、日中青少年交流を重視していることに触れ、両国関係発展に対する若者の積極的な貢献を希望する旨を述べた上で、この作文コンクールを通じてより多くの若者が中国に近づくこと、中国を知ってくれることを願っていると述べました。


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中華人民共和国 呉江浩 駐日本国特命全権大使
  ※掲載写真は、全て中国外文局アジア太平洋広報センター
東京支局より提供頂いています。


 続いて、日本財団 尾形武寿理事長は、自らの40年余に亘る日中交流活動や230回を超える訪中経験から等身大の中国を知ること、政治環境に関わらず民間交流を継続することの重要性に触れた上で、日中関係の未来に対する若者の責任の重さを強調しました。
 さらに、訪中メンバーには、自分の目で実際の中国を見て中国への理解を深め今後の日中関係を担っていってほしい旨の期待を示しました。


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日本財団 尾形武寿 理事長


 日本科学協会の橋正征会長は、コロナ禍後の本会の日中交流事業について紹介した後、会場の受賞者にお祝いの言葉を贈りました。
 さらに、中国の隣国である日本は数千年にわたって知識・技術を始め様々な影響を中国から受けてきたこと、19世紀半ば以降、日本でも西欧の概念を表意文字である漢字で表した和製漢語が作られ、その多くが中国でも使われていることに言及した上で、会場の受賞の者にも日中の懸け橋としてこれからも活躍してほしい旨の希望を示しました。


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日本科学協会 橋正征 会長


 また、中国外文局アジア太平洋広報センター 東京支局 呉文欽支局長は、ここ10年の日中共同世論調査での日本人の対中感情は決して良いとは言えず、近年は、約9割の日本人の対中印象が良くないという状況に落胆を覚えるとした上で、「Panda杯」に目を向けると全く異なる風景が見えてくるとしました。無味乾燥な世論調査のデータとは異なり、日本の若者が自らの体験から誠実に綴った「私と中国」の物語を読むことで、中日友好交流という仕事へのモチベーションばかりでなく、その仕事の価値と意義を信じ進めていくエネルギーを得ることができると紹介しました。


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中国外文局アジア太平洋広報センター局アジア太平洋広報センター 呉文欽 東京支局長


 審査員講評で西園寺一晃審査委員は、今年の作品の内容の充実や多様性に触れた上で。応募数が増えるに比例して作品の質も向上していると評価し、審査に際しての共通基準として趣旨、論拠、結論の3点を挙げた上で、素直な文章、誠実な考え方、日中関係への真摯な思いが重要であるとしました。

 続いて星屋秀幸審査員は、今年の作品は例年に比べて一段とレベルが上がっているという印象を紹介した上で、日本の若者が日中関係の重要さに目覚め、それぞれの立場で動き出していることはどれほど素晴らしいことか痛感しているとしました。

 これらの挨拶を受け、受賞者代表の高野かずみさんは、目まぐるしく変化する日中関係における草の根的交流の重要性に触れた後、吉林に赴いた際の体験や卒業論文での発見を踏まえ、今後も生涯に亘って中日双方のつながりを深めることに携わり続けたいとしました。さらに大学院で中国文学・文化を研究していことから、今回の訪中では各地を巡って実際の中国を見ることができることを嬉しく思っている旨の感想を述べました。


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受賞者代表 高野かずみさん


 最後に主催者、審査員、訪中団長等から優秀賞、入選、佳作の各受賞者にそれぞれ表彰状が贈られました。


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呉江浩大使と優秀賞受賞者


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西園寺一晃 審査員と入選受賞者


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星屋 秀幸審査員と佳作受賞者


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渡邉雄一郎 訪中団団長と入選受賞者

 入賞者のうち優秀賞受賞者10名、入選受賞者10名を始めとした訪中団26名については、本会理事の渡邊雄一郎氏(東京大学大学院総合文化研究科生命環境科学系 教授)を団長として、11月24日〜12月1日(8日間)の日程で、中国の北京と蘇州を訪問する予定となっています。現地では日中ワークショップなどを始めとした中国の若者との直接交流、文化体験、訪問見学などを通して中国への理解や日中交流を深めていただきたいと考えています。


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出席者全員の記念撮影


★優秀賞、入選、佳作の各受賞作品については、「人民中国」webサイトでご覧いただけます。

(文責:国際交流チーム 宮内孝子)






Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 15:38 | 日中未来共創プロジェクト | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
知日派大学生がクイズで競う〜「日本知識大会」開催〜(11月5日) [2023年11月09日(Thu)]
 11月4日、5日の両日、北京の中国人民大学で「笹川杯全国大学日本知識大会2023」が開催されました。

 この大会は、日本科学協会と中国人民大学が中国の大学の日本語学習者を対象として開催する“日本に関するクイズ大会“で、中国全国(4市22省1自治区)から97大学が参加しました。全ての日本語学科設置大学が約500大学という中国にあって、その1/5にあたる97大学(選手291名)が一堂に会し、“日本知識を日本語で競う”この大会は、中国版“日本知識の甲子園”とも言えるもので、中国の日本語教育界屈指のイベントとなっています。


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個人戦決勝(写真提供:人民網 張麗婭記者)

 5日の決勝戦の開会式で、中国人民大学の張東剛党委書記は、この大会の規模や影響力が益々拡大し社会の注目を集めていることに触れた上で、中国の若者の日本への関心の深化、日本語学習意欲の向上により日中文化交流促進のためのプラットフォームを提供するという本大会の意義について評価し、参加選手には、本大会をきっかけに日本の大学生との交流や協力などをさらに強化して欲しいとの期待を示しました。


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中国人民大学 張東剛党委書記(写真提供:人民画報 郭莎莎記者)


 続いて、日本科学協会の橋正征会長は、日中平和友好条約締結45周年の年に中国全国から約400名の学生・指導教師の参加を得て本大会を開催することの意義を強調した後、前日の予選で出題された問題の多くが自分たち日本人でも答えられない難問であったことに触れ、選手たちの日本文化・言語・文芸などに対する深い関心と理解を感じた旨を述べ、会場の選手たちには今後もこれまでに蓄積した知識や磨いた能力を十分に活かして進んでいってほしいとの期待を示しました。


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日本科学協会 橋正征会長(写真提供:人民画報 郭莎莎記者)


 続いて前日の予選・準決勝戦を勝ち抜いた11大学による団体戦、13名の選手による個人戦の各決勝が行われ、団体戦では天津外国語大学、個人戦では河南師範大学の黄旭鴻さんがそれぞれ特等賞を獲得しました。


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Q.)「漢委奴国王」の金印が発見されたのは、現在の何県?(個人戦)


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Q.)全国の神々が島根の出雲大社に集まるのは、何月?(団体戦)


<決勝戦結果>

★団体
特等賞 天津外国語大学
一等賞 浙江大学
    南開大学
二等賞 東南大学
    浙江越秀外国語学院
    大連大学
    華東師範大学
    西南民族大学
    北京大学
    中国人民大学
    江南大学

★個人
特等賞 河南师范大学 黄旭鴻
一等賞 中国人民大学 陳心語
    浙江越秀外国語学院 管亿嘉
    北京外国語大学 周宇豪
    上海海事大学 朱泳康
    武漢大学 辛宸
二等賞 長春師範大学 呂江涛
    瀋陽師範大学 王小雨
    洛陽師範学院 文治坤
    西南大学 彭肖潇
    聊城大学 王欣
    国防科技大学 林琳


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個人戦特等賞を獲得した河南師範大学 黄旭鴻さん(写真提供:人民画報 郭莎莎記者)


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団体戦一等賞を獲得した南開大学、浙江大学(写真提供:人民画報 郭莎莎記者)


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団体戦特等賞を獲得した天津外国語大学(写真提供:人民画報 郭莎莎記者)


 ※団体戦上位3大学と個人戦上位6名、開催大学である中国人民大学、合計20名については、2024年2月中旬に8日間の日本招聘を予定しています。

 コロナ禍を経て4年ぶりの開催となる今大会は、中国の日本語学習者にとっても久々の対面交流であり、各大学の選手たちも大学の授業は勿論、課外活動、チーム特訓など懸命な努力を経て大会に臨んだようです。

 多くの参加者の中には入賞できた選手、叶わなかった選手もいますが、結果がどうあれ、選手たちにとっても、指導教員にとっても、大会参加には大きな意味があったように感じました。
 本会の図書寄贈先の1つである東北財経大学選手の潘奥さん、指導教師の胡偉先生もそのように感じられた方々で、次のような感想を聞くことができました。

 2019年大会では参加のチャンスがなく残念に思った。今回、4年ぶりに大会が再開されることを知っていち早く参加を指導の先生に申し込み、以来ずっと幅広い知識の習得や理解に努めてきた。その成果を十分に発揮することはできなかったが、大会準備の過程で広まった知識や深まった理解はとても有意義であったと思う。(潘さんの声/要約)

 優れた選手たちが集まっていてわくわくしました。この大会は本学の選手にとって良い刺激と励みになった。ぜひ今後も続けていただきたい。(胡先生の声/要約)


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左から東北財経大学 胡先生、潘さん、趙瑞瑄さん、趙梓淇さん


 閉会式で日本財団の尾形武寿理事長は日中間の相互理解や友好における対面交流の重要性を強調した上で、今後も日本財団は多くの日中交流事業を支援していきたいと述べました。また、会場の選手たちに対しては、国の未来に対する責任を担う若者に対して、「国家が何をしてくれるか」ではなく「国のために何ができるか」を考えることの重要性に触れ、大学での4年或いは6年間に研鑽を積み社会に必要とされる人になって欲しいとの期待を示し、知識大会は閉幕しました。


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日本財団 尾形武寿理事長(写真提供:郭莎莎記者)

(文責:国際交流チーム 宮内)

Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 14:38 | 日中未来共創プロジェクト | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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